ライター重森が体験したJAWS Festa 東海道 2016熱狂の1日

アスキー 2016年10月24日(月)11時00分配信

ごめんなさい、本当に舐めてました。冒頭からそう謝らざるを得ない。「JAWS Festa 東海道 2016」がこれほどまでに盛りだくさんなイベントだとは。想像をはるかに上回るパワーで、取材したセッションをすべて詳細に紹介していては巻物のような記事になりそうだ。そんな訳にもいかないので、会場で感じたパッションが薄まらないよう、メリハリをつけて速報としてお伝えしたい。いくつかのセッションは、のちほど深堀して記事化するつもりなので期待して待ってもらいたい。

AWS
気合いの入ったJAWS-UG 東海道のメンバー

11時~:一緒に熱くなれる仲間を見つけようぜ!

 会場となった名古屋工業大学。1時間ほど前に到着したにも関わらず、ファーストセッションの会場にはすでに何人もの参加者が着席していた。どんどん人数が増え、迎えた午前11時。いよいよJAWS Festa 東海道 2016のスタートだ。

 まずは、JAWS Festa 実行委員長である筒井 孝典さんのあいさつから。今回のJAWS Festaが目指すところは新しいことを学ぶきっかけを作ること、JAWS-UG以外とのつながりを広げること、学生エンジニアに道を示すこと、そして企業とコミュニティのいい距離感を知ってもらうこと。そういう思いを聞けば、どこが焦点なのかわからないほど幅広く揃えられたセッションラインナップにも納得がいく。

AWS
JAWS Festa 東海道 2016 実行委員長 筒井 孝典さん

 「それぞれのセッションでは、各分野のおいしいさわりだけしか味わえないかもしれません。でもそこで興味を持ってもらえば、その分野のユーザーグループに参加したりネットで情報収集したりして学ぶきっかけを得られると思います。できればこの会場で、同じことに一緒に熱くなれる仲間を見つけて帰ってください!」(筒井さん)

いま大きく伸びるフィンテック、クラウドエンジニアにとっても大きなチャンス

 最初のセッションでは、一般社団法人クラウド利用推進機構の運営委員である渥美 俊英さんがフィンテックとクラウドの現在について語った。

「ビジネスのあり方自体がマイクロサービス的になり、ITの民主化が加速しています。実際に米国ではクラウドを活用したベンチャーがすでに金融機関を脅かし始めました。それに比べると日本はまだ遅れている気がします」(渥美さん)

AWS
フィンテックとクラウドの現在について語った渥美 俊英さん

 とはいえ国内でも金融サービスを提供するプレイヤーは増えている。例として挙げられたウェルスナビは企画から1年余りで金融機関として認められるサービス提供までこぎつけており、日本でもフィンテックの大きな流れを感じるという。また、メガバンクがクラウドを活用し始めていることにも注目すべきだと渥美さんは言う。

「AWS Summitにメガバンクが登壇して語りました。具体的なことは特に語りませんでしたが、実際に使っていなかったら登壇なんてすると思いますか? そう、見えないところですでに広く使われているということなんです」(渥美さん)

 フィンテックのイノベーションを進めるクラウドの最先端はAWSであり、ビジネス化を実現するのはエンジニアだ。ぜひみなさんもフィンテックに興味を持ち、チャレンジしてもらいたいと渥美さんはセッションを締めくくった。

そして突発的なラジオ体操大会!

 真面目な金融の話が終わったかと思いきや、「さてみなさん、体操をしましょう」という声がかかった。こうした唐突なラジオ体操大会は、JAWS-UG名古屋ではよくあることらしい。郷に入っては郷に従えということで、みな言われた通りに毎朝体操アプリをインストールして、JAWS-UG名古屋の山口 陽平さんに合わせてラジオ体操。

AWS
体操で体も心もほぐれて、お腹もすいて、ランチもおいしくなるという趣向

 体操が終わればアプリで採点され、会場内での順位が表示されるのだが……これだけ大勢の人大人が、それもIT系の人々がラジオ体操をする光景はなかなか見られるものではない。体操を覚えていない人も多かったようで、会場最後部から見ているとかなり動きにばらつきが(笑) 。とはいえ体とともに、心もほぐれたのは間違いない。お腹もすいたところでランチセッション会場へと参加者は散って行った。

12時~:サポーターのプレゼンをオカズにお弁当をいただく

 参加者にはお弁当とお茶が配られ、それぞれに興味のあるランチセッション会場に分かれて昼食となった。筆者はAWSや鈴木商店のセッションを聞きつつお弁当をいただくことにした。会場に入り席に着くと、ハンズラボの青木由佳さんから「重森さん、髪きれいになりましたね!」と声をかけられた。実はちょっと前に美容院に行ってストレートパーマをかけ直し、根本と毛先のカラーもやり直したところだった。こういうのって、気づいてくれる人がいるとやっぱりうれしい。文庫本1冊分の時間を美容院で費やした甲斐があったというものだ。

AWS
スポンサー様のお弁当をありがたくいただく

 一方、ランチセッションに立ったAWSの舘岡 守さんは企画を考えた甲斐がなかったようだ。CloudWatchとcollectdの連携について紹介する予定だったようだが、すでにクラスメソッドがブログにまとめて発表内容していたのだった。JAWS FESTAという大舞台で本家がユーザーの二番煎じを演じるのは舘岡さんの矜持が傷つくのだろう。土壇場になって発表内容をVoiceOpsに切り替えてきた。

AWS
AWS 舘岡 守さん

「システムの運用は、職人の手作業による温かみのある運用はから開発者による運用(DevOps)、チャットツールとのAPIコラボレーション(ChatOps)と進化してきました。次に来るのは音声指示による運用、VoiceOpsです」(舘岡さん)

AWS
Amazon Echoを使ったオペレーションのデモを披露

 そう言って舘岡さんが紹介したのは、音声認識デバイスAmazon Echoだ。米国で先行発売されており、音声指示で音楽の再生やAmazonでの買い物が可能。さらにSkillを追加することでカスタマイズでき、もちろんAWSの操作にも使える。技適の問題があるので実物を動かすことはできないが、開発者向けのテスティングツールでSkillのデモンストレーションを見せてくれた。

 デモ自体は音声で指示をするとAmazon EchoからAWSを参照して現在のコストを答えてくれるという単純なものだったが、単純なだけにわかりやすくもあった。API Gatewayを通じて情報を得てくるので、何にでも使えそうだ。しかし、オフィスのエンジニアたちがそれぞれのデスクに置いたデバイスに向かってブツブツつぶやく姿はちょっとシュールだな、と思いながらお弁当をいただいた。シュウマイおいしい。

 続いて登壇したのは、鈴木商店の山田 真也さん。こちらは技術的なセッションではなく、企業紹介が中心となっていた。

「イラチも黙る、シュッ!としたシステム開発をやっています」(山田さん)

AWS
鈴木商店 山田 真也さん

 ここ大阪やのうて名古屋やで。その紹介はどないやねん。とツッコミを入れそうになったが、見たらTwitterで速攻、同様のツッコミが入っていた。関西人はどこに言っても関西を標準にしてるからな、と思いながら耳を傾けつつお弁当をいただいていると、次に山田さんが示したスライドには「実現方法 『標準化』開発」と大書きされていて漬物を吹き出しそうになった。「シュッ!とした」は標準化されてへんで。

 各機能をユニット化することやルール化を徹底することで、顧客の要望にスピーディに応える体制を取っていることなどが紹介されたが、この辺のマジメな話に聴講者の反応はほとんどなし。一気に反応が高まったのは、独自の社内制度が紹介されたときだった。

「遅刻しても、面白い言い訳を投稿して社員の半数以上の『いいね!』獲得で帳消しにされます。ブログで高いPVを稼ぐとお小遣いがもらえます。社員同士はあだ名で呼び合います。でも長すぎるあだ名を呼ぶのは面倒くさいので、結局苗字で呼ばれます」(山田さん)

 ツッコミどころ満載というか、ツッコミどころしかない。Twitterのハッシュタグを追っていても「遅刻帳消しにできるのか!」「ブログが小遣いになるなんて羨ましい!」などの投稿が飛び交った。その後、徳島県にあるサテライトオフィスの紹介もあった。多様な働き方を許容するだけではく積極的に新しい働き方を生み出していく企業風土は素晴らしいと感銘を受けながら、お弁当を食べ終わった。エビフライおいしかった。

13時~:ビジネス戦国時代、エンジニアは歩兵ではなく武将たれと訴える長澤さん

 「いまさらきけない、なんでアジャイル? なんでクラウド?」と題して午後一番のセッションを展開したのは、アトラシアンの長澤 智治さん。最初に長澤さんは、ビジネスにおけるITの役割が大きく変化していることについて触れた。

「こうしたなかで再注目されているのがアジャイル開発です。アジャイル開発にも限界はありましたが、クラウドとの出会いにより、いくつもの制約が破壊されたのです」(長澤さん)

AWS
アトラシアン 長澤 智治さん

 アジャイル開発は継続的な改良を続けるもので、明確なゴールがない。クラウドを基盤とすることで、その抽象度はさらに高まっている。エンジニアはコードを書くだけの歩兵ではなく、これらを見渡してビジネスアーキテクチャを創出する武将でなければならないと長澤さんは語った。

機械学習勉強会の後藤さんがディープラーニングの基礎とデモを紹介

 バズワードのひとつでもある機械学習を取り扱うセッションもあった。機械学習名古屋勉強会の後藤 俊介さんが登壇した「学ぼう機械学習! 〜簡単なデモと実践〜」だ。

AWS
機械学習名古屋勉強会 後藤 俊介さん

「機械学習、ディープラーニングという考え方自体は、数十年前からありました。最近急に注目を浴びているのは、学習対象となる大量のデータを収集できるようになったこと、アルゴリズムの改良やコンピュータの性能向上により実用的な処理速度を得られるようになったことが背景にあります」(後藤さん)

 ディープラーニングの基礎的な分類や、学習を効率化するアルゴリズムについて触れた。AWSでもAmazon Machine Learningという機能が提供されている。

 こうした紹介ののち、実際にディープラーニングで数字を学んだプログラムに、手書きの数字を認識させるというデモンストレーションを披露。ノートPCのタッチパッドでかなり適当に書かれたものでも、正しく認識されることを示してみせた。

AWS
ディープラーニングのデモンストレーションで、人間が見てもよくわからない記号を「1」と認識する様子を紹介

JAWS-UG名古屋のUenoさんがCMSの既成概念をぶち壊す

 CMSはコンテンツを管理するシステムで、ブログやWebサイトの開発基盤だとばかり思っていた。そんな既成概念を吹っ飛ばしてくれたのが、JAWS-UG名古屋のKatz Uenoさんの「CMSの今後とIoT 〜concrete5などのCMSが進む道」と題されたセッションだ。

AWS
JAWS-UG名古屋のKatz Uenoさん

「CMSには、Webアプリケーションに求められる機能が備わっています。だからこれをIoTなどのフレームワークとして活用しようというのが、本セッションの主題です。皆さん、基礎的な部分まで内製して無駄なことしていませんか?」(Uenoさん)

システム開発と形式手法が交差するとき、物語は正しく始まる

 どのセッションを取材しようかと情報収集していた筆者の目に、チェシャ猫さんのこんなツイートが飛び込んできた。

「クラウドと形式手法が交差するとき、物語は始まる−」

 なんだそれ気になる!形式手法って何のことなのかさっぱりわからなかったけれど、気になってしまったものはしようがない。そんな訳で足を運んだセッション会場、待っていたのはなんとネコミミ男子だった。

AWS
チェシャ猫さん

 イロモノかと思いきや、セッションの中身は数学をベースとした超ハードな内容だった。形式手法とはシステムを数学的対象として表現し、数学的な理論を用いて検証する手法のことだという。

「AWSを使った開発にはAWSPECやAWS Config Rulesなどのテスト手法がありますが、いずれも現物を対象としたテストしかできません。たとえばサブネットの設計が間違っているなんて場合には意味をなしません」(チェシャ猫さん)

 これに対してチェシャ猫さんが唱えるのは、設計段階でその内容を数学的な条件として定義し、形式手法で検証すること。検証に使うツールはモデル検査器Alloyだ。定義された条件から起こりうる可能性をすべて列挙してくれるので、設計段階におけるいわゆる「仕様バグ」を発見できる。つまり、手戻りのない開発を実現できるという訳だ。

15時~:イマドキの学生はそこまでヤるの!? 大人が驚かされたワークショップ

 会場を提供してくれた名古屋工業大学に、クラウドインテグレーションの実態を伝えるワークショップ。システム開発の現場でどんなことが起きているのかを知ってもらうことで、エンジニアを目指す学生により明確な展望を持ってもらおうーーそんなワークショップを予定していたのだと思う。筆者もそのつもりで取材に臨んだ。ところがどっこい、最新事情について学ぶことになったのは、開発の先端にいるはずの大人の方だった。

 工業大学だけあり、プログラミングをするような団体はいくつかあるようで、C0de、コンピュータ倶楽部、OthloTechで活動する学生が、それぞれにどのようなことに取り組んでいるのかプレゼンテーションしてくれた。それは私たちの想像を上回る、大人顔負けの内容だった。

 たとえばC0deは各教室の入退室システムをスマートフォンに対応させ、コンピュータ倶楽部では2ヶ月に1度8時間で1本のゲームを作るハッカソンを実施し、学校の枠を超えて活動するOthloTechは学生エンジニア、学生デザイナー向けの勉強会を学生だけで運営していた。

AWS
学生が開発したアプリが出席確認に使われている(教室入口に設置されていた機器とアプリの説明)

 学生からの発表が終わったところで、タイミングよく会場に入ってきたのが、mizuderuの開発に参加した菊川 稀玲さん。彼も崇城大学の情報学部に属する現役の大学生だ。最近は県警のサイバー防犯ボランティアとして、Twitterを監視して危険な投稿を自動チェックするアプリケーションを作成、提供している。

 こんな有能な学生たちの発表の後に登場した本来の主役は、cloudpackのエヴァンジェリストである後藤 和貴さん、鈴木商店の山田 真也さん、サーバーワークスからは“ぎょり”こと永渕 恭子さん、そしてスカイアーチネットワークスの浅尾 元さん。とばっちりのように、会場にいたクラスメソッドの佐々木 大輔さんも引っ張り出された。

AWS
学生の発表が予想以上に本格的だったのでタジタジの大人たち

 それぞれの企業で取り組んでいることなどを紹介したものの、前半の学生たちの発表内容にすっかり気圧されてしまった面々の言葉はいつもより力なく感じた。学生たちにいろいろと質問したために、時間もほとんどなくなっていた。

「正直、俺らの方が学生のみんなに聞きたいことがいっぱいあるもんな」(鈴木商店 山田さん)

「えっと、このあとサポーターエリアでコーヒーを飲みながら情報交換しましょう」(cloudpack 後藤さん)

 という訳で、若者のパワーがすごいことを実感したワークショップは幕切れとなった。ちなみにサポーターエリアではサポーター企業がノベルティグッズを配布していたほか、コーヒーや茶菓が振舞われ、充電コーナーも設けられていた。さらにAWSカルタやAWS麻雀も用意され、セッション聴講に疲れた参加者の癒しの場となっていた。

16時~:クラウドネイティブなシステムは、運用も従来とは違う視点で考えるべき

 運用監視について見直すべきと訴えたのは、「Monitoring in the Cloud クラウドネイティブなAWS監視とモニタリング理論」と題されたセッションを担当したDatadog Inc.の服部 政洋さん。

AWS
Datadog Inc. 服部 政洋さん

「オンプレミスのアーキテクチャをそのままクラウドに移植するケースでは、従来通りの監視手法でも問題はありません。しかしクラウドネイティブなシステム、モダンアーキテクチャを使うのであれば、運用監視についても新しい手法を取り入れるべきです」(服部さん)

 勘と経験に頼らない問題分析ができるように、メトリクスを構造化し、集計した情報を可視化してダッシュボードを作り込むことなどが大切だと服部さんは語った。

職場の環境改善に具体的効果あり!? トイレのIoT化にリキむ中村さん

 サーバーワークスの中村 悟大さんは、「トイレで学ぶ、IoTの仕組み」と題して、IoTを活用した実践的な取り組みを紹介してくれた。それは、フロアのトイレの個室がいま使用中かどうかわかるというもの。

「法律では、60人に1つ個室を設けなければならないそうです。40で2つのトイレある私の職場は規制をクリアしてはいますが、圧倒的に足りていないのは事実です。しかも私の席から遠いので、行ってみたら誰か入っていたので戻ってきた、というのを繰り返すのは無駄が大きいと思います」(中村さん)

AWS
サーバーワークス 中村 吾大さん

 大きい用を足すための大きな課題の解決に、中村さんはIoTを駆使。その取り組み過程を赤裸々に開示してくれた。最終的に「トイレをslackで予約する」というところまで行き着いたが、それでもまだ課題は残っているという。

「個室が空いたよってslackで呼ばれて行ってみたら、slackを見てない別の人がすでに入っていたりするんですよね。でもこっちは空いたって言われてそこにゴールを定めているので……」(中村さん)

 サーバーワークスのブログに「トイレ改善が最終段階に」というエントリが載るのが先か「漏らしてしまいました」というエントリが載るのが先か。中村さんの戦いは続く。

17時~:イベント最後のパネルディスカッションは無法地帯

 JAWS FESTA東海道 2016のトリとなったパネルディスカッションの題名は「長谷川秀樹のIT酒場放浪紀(番外編)」。モデレーターはもちろん、ハンズラボCEOである長谷川 秀樹さん。参加者は元AWSの小島 英揮さん、サイボウズ<4776>の伊佐 政隆さん、さくらインターネット<3778>の代表取締役社長である田中 邦裕さん。そして、会場から引っ張り出されたくまモン好きの多田 歩美さん。多田さんは某自動車メーカーのIT部門所属という噂もあるらしいが、あくまでも噂である。

AWS
左から長谷川さん、小島さん、伊佐さん、田中さん

 正直に告白しよう。このパネルディスカッションについてレポートするのは気が重い。私には荷が重すぎる。重鎮たちの自由すぎる振る舞いの数々、とてもメディアに載せられない発言の数々。しかしあえて、筆を進めよう。勇気を持って。

 さて酒場放浪紀と言っても、まだ夕方。しかも、約1名混じっている無職の方はともかく、それ以外の方々は会社の看板を背負った重鎮の皆々様。大勢の前で酒を飲みながらディスカッションを繰り広げる訳にはいかないだろう。そんな訳でディスカッション参加者の手元に配られたのは水だった。コップの用意が間に合わなかったのか、私の生まれ故郷である大分の自慢の一品、下町のナポレオンの異名を取るアレにそっくりなプラカップに入っていたが、乾杯したパネリスト全員が「うん、水だ」と断言していたので間違いない。でも、大分の水は美味しいので、酔いしれてしまうかもしれない。

AWS
酔いしれるほどおいしい水

 ディスカッションの方はJAWS-UGで初代代表を務めた竹下 康平さんからのビデオメッセージでスタートした。ビデオの音声が会場のスピーカーにつながっておらず、前半は音声なし。しかし長谷川さんは気にすることなく、そのまま進行。会場の爆笑とは反対に、パネリストたちは不安そうな顔に。

 その後は、事前に募っていた参加者からの質問にを長谷川さんが読み上げ、パネリストたちが回答していくという段取り。面白いやり取りがいくつもあったのだが、ここでは当たり障りのないものだけを取り上げたい。私だって業界から干されたくはない。

AWS
急遽、会場から引っ張り出されたくまモン好きの多田さん

 最初の質問は、「コミュニティへの参加は業務として取り組むべきか、それとも個人として参加すべきか」というものだった。交通費を支給してくれたり、勉強会への参加を業務として認める企業が増えてきていることをうけたものだろう。筆者も、企業とコミュニティの関係性などを取材しているので気になる部分だった。とはいえ正解のあるものでもなく、コミュニティ活動に積極的に取り組むパネリストたちの考えは参考になることと思えた。

「そんなんどっちでもええんちゃうん? ハイ次!」(長谷川さん)

AWS
多田さんのくまモン姿に対抗意識を燃やし、驚きの生着替えでジバニャン化した長谷川さん

 この1問目で、会場全体が一気に温まった。というか、緩んだ。そんなことに構わず長谷川さんは次々と質問を読み上げていく。

 「コミュニティって美味しいの?」という質問には、さくらインターネット<3778>の田中さんが次のように答えた。

「あちこち行けて、美味しいもの食べられますよ」(田中さん)

「企業から見て、コミュニティの最適な数と人数はどれくらいか」という質問には、サイボウズ<4776>の伊佐さんがこう答える。

「いくつでも何人でもいいんじゃないですか?」(伊佐さん)

 回答者を指名する質問もあった。「小島さん自身がコミュニティを作るとしたら、どんなことをしてみたいですか」というもの。小島さんは具体的なアイディアはないがと前置きして、次のように答えた。

「企業の立場でコミュニティを育てる仕事をしてきましたが、コミュニティをリードする側になってみたいという思いはありますね。コミュニティをリードする経験はこれから役立つと思います」

 その他、真面目な話や聞いていてとても役立つ話がいくつもあったのだが、具体的すぎたり生々しすぎたりして、とてもここには書けない。たとえば、キャリアコンサルタントの資格を持つという多田さんが「AWSのOBやAWSエンジニアの方はキャリアコンサルタントの視点から見るととても興味深い経歴をたどっている方が多い」と語ったのを受けて、長谷川さんが「エンジニアへの思いをそれぞれ語ってほしい」とパネリストに振った。

「どんどん目立って、見つけられる人になってほしい」(伊佐さん)

(ここだけの話)懇親会で伊佐さんとお話しさせていただいた際、「大分の水は美味しいけど、けっこう強かった」とおっしゃっていた。割りにもせず飲まされてたもんなあ。

「パラレルキャリアが重要。兼業を認めれば独立したいような優秀な人が辞めずに残ります。うちは兼業禁止だったんで使える人が」

 筆者のメモはなぜかここで途切れていた。誰の発言かもわからない。事情はお察し頂きたい。とにもかくにもパネルディスカッションは大爆笑を巻き起こしながらも、有益な情報が数多く飛び交い、最後は一本締めで終了。ハイテンションなまま懇親会へと一団はなだれ込んで行った。

AWS
JAWSの懇親会と言えばやっぱりメガネさんですよね
アスキー
もっと見る もっと見る

【あわせて読む】

    最終更新: 2016年10月24日(月)11時00分

    【関連ニュース】

    【コメント】

    • ※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

    【あなたにおススメ】