スペックが下がって逆に良かったSIMフリー版「Xperia X Compact」レビュー:週間リスキー

アスキー 10月30日(日)11時00分配信
Xperia X Compact

 自腹で買った「Xperia XZ」に続いて、グローバル版の「Xperia X Compact」をEXPANSYSさんよりお借りしたので早速実機を触ってみました。

 大型化したスマートフォンの中にあって、コンパクトをウリにした「Xperia Z5 compact」から1年ぶりのモデルチェンジで期待感も高まりつつもいくつか気になるところも多い機種なので、ひとつひとつチェックしてみましょう。

標準サイズと比べつつ、外観をチェック!

Xperia X Compact

 「Xperia X Compact」の本体サイズは、長さ約129ミリ×幅約65ミリ×厚さ約9.5ミリ、質量は約135グラム。

 ディスプレーサイズは、4.6型HD解像度(720×1280ドット)となり、「Xperia XZ」の5.2型フルHD解像度(1080×1920ドット)とのディスプレーサイズの差から本体のタテヨコサイズはかなり小さくなっています。

 Compactの機種も、もうそろそろフルHD解像度になってくれるかな、という期待感がありましたがディスプレーは現状維持のようです。

 単体で見ているには特に大丈夫かなという感覚もありますが、「Xperia XZ」や「Xperia Z5 Premium」に慣れていると、ドットが気になったりします。

Xperia X Compact

 もう薄型化の方向よりもむしろ、厚みが増えているような気もしつつ、ディズプレー面から背面にかけてなだらかにラウンドさせることで、手に持った時の収まりも良くて、しっかり片手で握って使えるのはこのサイズ感ならではです。

Xperia X Compact

 気になっていた外観をチェック。「Xperia Z5 Compact」では、フロストガラスを採用して半透明のガラスの落ち着いた雰囲気と質感を兼ね備えおり、Xperia Zシリーズの特徴でもあったものを、今回「Xperia X Compact」ではバッサリやめて、樹脂製に変更。

 多層コーティングを施すことで、陶器のような質感と言われても、そこはもしかするとプラスチッキーと捉えられるかもしれない。

 この不安がずっとつきまとっていましたが、実機のユニバースブラックを手にとってみたところ、アラアラいい具合の光沢感がいい具合に質感をかもし出しています。

 少しダークブルーの要素があるのか予想外にカッコイイ。ただし、光沢感たっぷりなのでお約束で指紋がベタベタつきます。これは保護フィルムかなにかを貼ったほうが良いかもしれません。

Xperia X Compact

 本体は樹脂なこともあって(?)、「Xperia XZ」のようにNFCは正面にまわることはなく、本体の背面中央にあります。

 電源ボタンは、指紋センサーを備えているので、本体を持つという動作でロック解除ができる使い勝手の良さ。採用されて1年も使い続けるともうすっかり馴染んでしまって、これがないと困ります。

Xperia X Compact

 長らく続いたmicroUSB端子は、USB Type-Cへと変わりました。もう身の回りにmicroUSBだらけなので、切り替え当初はとまどいますが、USB Type-C自身の使い勝手はとてもよくて、オモテウラどっち向きでも差し込めるラクさのとりこになります。

「防水防じん」のカラクリにほんろうされました

Xperia X Compact

 それからワリと本気でショックだった、グローバル版発表時の「Xperia X Compact」は防水防塵機能には非対応の文字。

 まさかXperiaだからこそのメリットがなくなるのはガッカリでしたが、その後国内向けモデルの「Xperia X Compact」には防水防塵機能があるよ、と……。

 おや? これはいったいどういうことでしょう? どうやら、グローバル版と国内向けモデルではハード的な違いはないらしく、おそらく防水防じん機能の検証と、あとは実際に各国の支社やキャリアがサポートするかどうかということまでを踏まえて、仕様の違いが生まれているようです。

 確かに、microSD、nanoSIMカードを入れるフタ部分にパッキンついてますしね。

 よーし、じゃあグローバル版の「Xperia X Compact」も濡れても大丈夫だね!イエーイ!と濡らして壊れても、保証されないので十分注意しましょう。えぇ、本当に誰も責任とれませんから。

基本スペックの構成もいままでとは違う

Xperia X Compact

 もうひとつ気になるのが、採用プロセッサーの変更です。いままでは大画面モデルと同じハイスペックなプロセッサーを搭載する「プレミアムコンパクト」がウリでした。

 しかし、「Xperia X Compact」のプロセッサーには、ミドルレンジ向けのSnapdragon 650になってしまいました。

 ここも「なんてことだ!」と落ち込んでしまいましたが、前向きに考えることにしました。「Xperia Z5 Compact」を使っていると、Snapdragon 810なのに妙にカクつく事象に出くことが多く、同じプロセッサーの「Xperia Z5」や「Xperia Z5 Premium」にはそういったことがなかっただけに、気にはなっていました。

 その要因を考えると、やはりコンパクトさゆえの放熱設計の限界と、あとはメモリーの少なさ(Z5までは2GB)でしょう。であれば、多少は性能は低くなるとはいえ、最新プロセッサーであるSnapdragon 650と、増量した3GBのメモリーを搭載したほうが、明らかにトータル性能は上がります。

 確かに、「Xperia X Compact」を使う限りは、まったく関係ないところでカクつくこともなく、快適に動いているのでこれはこれで正解だったのではないかなと。

ミドルレンジながらディスプレー画質やカメラは上位機種並み!

Xperia X Compact

 スペック的には4.6型HD解像度と同じですが、「Xperia Z5 Compact」と比較すると、明らかに画質はキレイになっていました。

 キレイに映し出すための幅広い色再現領域を持つ「トリルミナスディスプレイ for mobile」や、高精細に再現する「X-Reality for mobile」といった高画質機能を搭載するといったところは従来どおり。

 しかし、ディスプレーがかなり明るくなっているうえに、「ダイナミックコントラストエンハンサー」のおかげで黒の沈み込みまでしっかりとコントラストの表現ができているあたり、まるで違います。この進化はかなりわかりやすいところでした。

Xperia X Compact

 カメラまわりは「Xperia XZ」と同じように劇的に進化しています。

 背面カメラは、1/2.3型の約2300万画素のイメージセンサー「Exmor RS for mobile」に、約0.6秒での高速起動、高速撮影や、0.03秒の高速オートフォーカスや、被写体の動きを予測して、正確に被写体を捉えてブレのない撮影が可能な先読みオートフォーカス機能を搭載。

 さらに低照度でも高速かつ高精度AFができる「レーザーAFセンサー」と、々な光源環境でも忠実な色再現が可能な「RGBC-IR センサー」を搭載。

 スマホのオートフォーカスの遅さは致命的で、撮ろうと思ったときには被写体がいなくなってる、なんてこともザラでしたが、撮りたいと思ったらとりだしてすぐにピントがあってシャッターがきれる、これだけではるかに使用頻度が上がります。

 撮影テストをして気づいた事は、たしかにサクサクと撮れると思い、連続撮影をすると、「Xperia XZ」ではバシバシ撮れていたのに対して、「Xperia X Compact」では途中明らかに処理が追いつかなくなってしまうことがありました。このあたりが、性能の違いで現れるところのようです。

Xperia X Compact

 マニュアル設定で、シャッタースピード調整とフォーカス調整も出来るようになっていて、自分の撮りたい意志が結果に反映できるというあたりもXperiaならではです。

 正面カメラは、「Xperia XZ」ほどの高解像度ではありませんが、約510万画素に22ミリという広角なレンズで自撮りカメラとしてはかなり使えます。

 「Xperia Z5 Compact」で使えた4K動画については、処理性能に関係してか残念ながらなくなっています。

 それでも、ハイビジョン動画撮影では5軸の手ぶれ補正が効くので、近くによった撮影でもブレを大きく抑えることもできるようになっていて、動画はフルHDで割り切れば高画質ムービーを残せます。

ノイキャンやLDAC対応は、やはりXperiaこそ

Xperia X Compact

 「Xperia X Compact」は、CDの音質を上回るハイレゾ音源に対応しつつ、さらにノイズキャンセリングを同時に使えるというのもウリポイントのひとつです。

 ハイレゾ音源のイイ音を聴く以前に、電車やバスの中でまわりの雑音に邪魔されてしまうことがあると思うと、ノイズキャンセリングで少しでも静かに音楽に集中できる状態で聴けるというのはとても便利な機能です。

 Bluetoothで接続してワイヤレスで音楽を楽しむ時に、従来(SBC)の最大約3倍のデータを転送できる「LDAC」にも対応しているので、「LDAC」に対応した機器(ワイヤレスヘッドホンやワイヤレススピーカー)と接続すれば、ワイヤレスでも高音質で音楽を楽しむ事ができます。

日本版とほぼ同じ機能をもつグローバル版

Xperia X Compact

 気になるのはグローバル版というところですが、いまや日本語ロケールには当たり前のように対応して、IMEにもしっかりと「POBox Plus」が入っています。

Xperia X Compact

 バッテリー容量は、2700mAhと「Xperia Z5 Compact」と変わらずでも、バッテリー消費を抑えることで待ち受け時間をより長くできるSTAMINAモードが新しく追加されています。

 これは、STAMINAモードを動作中に、「電池持ちを優先」から「制限をしないで節電したい」という3段階のレベルから選択できるようになり、より細かくバッテリーを長持ちさせることができるようになっているので、使い方にあわせてバッテリーを長くもたせる事ができてこれは便利です。

 また、Qnovo社と共同開発したというバッテリー制御技術や、使っている人の習慣を学習して充電速度を調整する「いたわり充電」も備わって、バッテリー自身の寿命を通常の約2倍長持ちさせることもできます。

Xperia X Compact
Xperia X Compact

 お約束で、知っておきたい技適について。「Xperia X Compact(F5321)」に確認できた認証情報は、「EU」「US」「BY」「RU」「TW」となっていて、日本の技適マークは見当たりませんでした。

 うーん。「Xperia Z5 Compact」には日本の技適は通過していたのですが惜しい残念。

触っていくうちに良さがわかるCompact機

Xperia X Compact

 「Xperia Z5 Compact」と比較すると、CPUや防水防じんというところだけをみると、スペックダウンのように思われがち。

 でも、こうしてひとつひとつ見ていくと、コンパクトボディーだからこそのプロセッサーとメモリーによるバランスをとりつつ、カメラや細かな機能をフラグシップモデルの「Xperia XZ」とそろえたりと、魅力的なところもたくさんあります。

 外観デザインも実際の現物を確認してのほうがはるかに良かったりと、海外のプレスリリース当初とはまったく違いかなり好印象です。

 大型サイズにはないこのコンパクトさゆえの愛しさみたいなものがあるので、そこがツボにハマるひとにはぜひオススメです。

週間リスキー

※著者および編集部は、技術基準適合証明(技適)を受けていない通信機器の利用を勧めるものではございません。通信機器は各国の法律に基づいて利用してください。各国の法律に反して利用しても、著者および編集部は一切責任を負いません。

アスキー
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    最終更新: 10月30日(日)11時00分

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