ホントにおトクなの? 「ふるさと納税」初めてガイド

アスキー 2016年11月02日(水)11時00分配信
Yayoi_Nov
人気のふるさと納税、今年こそやってみたい!

 開業の手続きから間もなく訪れる確定申告まで、フリーランスにまつわるお金のアレコレを解決していくこのコーナー、第二回目は「ふるさと納税」についてお届けしたいと思います。

 ご存じの読者もいらっしゃるかもしれませんが、ふるさと納税には「収入に応じて寄附金額を控除する」という素敵なメリットがあります。しかも日本中の様々な自治体に貢献できるのです!

 ただし、控除するためには、確定申告でその旨を申告しなくてはいけません。というわけで、「フリーランスだってふるさと納税で地元に貢献したい! ついでに寄附金控除してもらいたい!!」という目的のもと、ふるさと納税について学んでいきます。

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ふるさと納税の一例。東京にいながらにして、全国の世界遺産や自然を守ったりできるんです

教えて!宮原先生 ふるさと納税の基本のキホン

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本連載でおなじみの税理士の宮原裕一先生。PCソフト「弥生会計」を10年以上使い、経理業務を効率化して経営に役立てるノウハウを確立。現在は東京・三鷹で宮原裕一税理士事務所(テキストをクリックすると事務所のサイトをご覧いただけます)を経営している

 そもそもふるさと納税ってなんでしょうか? 今回は、当コーナーの強い味方、税理士の宮原裕一先生に、ふるさと納税についてのアレコレをお聞きしてみました。

 「ふるさと納税とは、地方と都会との格差是正をするものです。元々は自分が幼少からお世話になっていた地元に、納税という形で恩返しするということが発端なんです」と宮原先生。

 なるほど、だから「ふるさと納税」なんですね。となると、自分の出身地の都道府県、市区町村にしかできないイメージですか?

 「実際には好きな自治体と税金の使い道を選んで、納税することが可能です。そして、自治体によってはお礼として地域の特産品など、つまり返礼品がもらえることもあります」

 それそれ! 肉!肉! あ、魚もいいかな〜。

 「それは元々の主旨からちょっと外れてますね。年々返礼品ばかりが目立つようになっていて、換金率が高いものやお得感を打ち出している自治体にふるさと納税が集中し、一方では収支が赤字になってしまう自治体も出ているんです」

 なんと! 地方を助けるはずの制度が困らせることになっていると?

 「そうです。豪華すぎる返礼品や、お得感をうたうふるさと納税の紹介サイトなどについては、総務省から指導も入っています」

 ふーむ。返礼品よりも、お世話になった地元や、思い入れのある場所や、応援したい地方などを選んでみます。それで返礼品ももらえたらラッキーですね!

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ふるさと納税の最大のメリットは寄附金控除

 ふるさと納税で好きな地方を応援できることはわかりましたが、一番の人気の理由はなんでしょうか。

 「ふるさと納税の一番のメリットは、返礼品だと思われがちですが、それではないんです。ふるさと納税は、『納税』という名前がついていますが、実際には自治体への寄附です。つまり、ふるさと納税の全額が寄附金控除の対象になるんです。言ってみれば、所得税や住民税の一部を、ふるさと納税として払っているようなものですね」

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 エーッ!? ということは、ふるさと納税は「追加で納税する」わけじゃなく、所得税や住民税の一部として払えるというわけですね!?

 「正確には、所得税や住民税からふるさと納税分が控除されます。さらに、平成27年度税制改正で、全額控除されるふるさと納税枠が約2倍に拡充されたことで、さらに人気が過熱しています」

 うーん。今までやってなかったんですが、これはやらないわけにはいかないですねっ!

限度額は所得と世帯人数によって変わる

 ん? それなら1年分の住民税と同等の額をふるさと納税にしちゃってもいいということ?

 「いえ、全額控除されるふるさと納税には年間上限があります。上限の額は、所得や家族構成等によって変わってきます。また、金額と言ってもそのうち2000円は、必ず自己負担となります」

 ……ということは、上限金額は超えない方がいいということですね!

 「もちろん上限金額を超えて、ふるさと納税を行ってもかまいません。たとえば全額控除される上限が2万円で、5万円分のふるさと納税を行ったとします。その場合は、2万円が控除され、確定申告後に還元されますが、残り3万円は寄附金となります」

 上限があるのはわかったんですが、自分の上限がいくらなのか調べるにはどうしたらいいんでしょうか。

 「フリーランスの場合は収入が同じでも、人によって経費が異なるので、上限金額がわかりづらいです。総務省のサイトに計算方法が載っているので、各自自分の上限を計算してみてください」

確定申告で申請するのを忘れずに!

 計算してみて大体の上限がわかりました。寄附金控除ということは、毎年の確定申告で申請すればいいということですね!

 「そうです。フリーランスの方は必ず確定申告を行いますから、その中でふるさと納税分を申告すればよいわけです。」

 なるほど! じゃ今年から、早速ふるさと納税に挑戦してみます。お? パソコンがお礼で届く自治体もあるじゃないですか! そろそろ買い替えようと思っていたので、ふるさと納税はここにしようかな?

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安曇野市は台数限定でVAIOがお礼の品として選択できる

 「いいですね。でも、お礼の品を受け取る場合は、ちょっと注意が必要ですよ」

 え? もらいっぱなしじゃダメなんですかーっ!? 

「はい。それは次に説明します」

ココに注意! ふるさと納税の落とし穴

 返礼品には、食べ物とかパソコンとか、色々ありますよね。もらった場合は、どうすればいいんですか?

 「ふるさと納税として払った分は寄附金扱いになることは最初にお話しましたね。では、今度はもらったものがどういう区分がされるかです。これらはすべて一時所得という区分になるんです」

 なんと! それは気付きませんでした。でも、その「一時所得」って何ですか?

 「一時所得とは、たとえば生命保険の一時金や懸賞の賞金、競馬の当選金といった、継続的な営利目的以外で入った所得のことです。ふるさと納税のお礼の品は、この一時所得として、所得税の対象となるんですね」

 ええっ!? とすると、肉とか酒とかはどう計算したらいいんでしょうか?

 「時価相当額ということで、大体の相場を算出して記入することになりますね。とはいえ、一時所得は年間特別控除額が50万円までありますので、よほど高額な寄附をしない限り、ふるさと納税のお礼の品は、この額内に収まると思います」

 ふむふむ。50万円以内となると、生命保険が満期になったり、競馬で大儲けしたりってことがない限りは、大丈夫そうですね! というわけで、心置きなくふるさと納税を選んでみたいと思います。



(提供:弥生)

アスキー
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    最終更新: 2016年11月02日(水)11時00分

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