米軍のミリメシの木箱を作ってみました

アスキー 2016年11月07日(月)17時00分配信
米軍のミリメシの木箱を作ってみました

Kレーションの木箱がほしい

 10月末に陸上自衛隊第1空挺団の陸曹長が戦闘糧食をネットオークションで売却したとして懲戒免職処分を受けました。ニュースでは「軍事マニアの間ではミリメシと呼ばれる」というような説明が多かったのですが、ワタシ的にはミリメシはマニアというよりはむしろ一般的な呼び方な気がします。

 一般の人向けに作られた本などで、わかりやすい名前としてミリタリー飯――略してミリメシという名称をつけたんじゃないかなと。違うかもしれないですけど。

 第24回で米軍のミリメシであるMREを紹介しましたが、いま読み返してみたら、一度もミリメシという呼び名を使っていませんでした。「レーションといったほうがなじみがあるかも」とか書いちゃう始末。自分の中ではレーションっていう呼び方が定着している感じです。

 このレーションというのは1日ぶんの食料という意味で、現在の米軍のレーションはMEAL, READY-EAT、略してMRE。主食やパン、デザートなどがレトルトパックになって入っています。

 MREが採用されたのは1980年代で、その前はベトナム戦争中に使われたMEAL, COMBAT INDIVIDUAL、略してMCIレーション。MREはレトルトですが、MCIレーションは缶詰でした。

 そしてこのMCIレーションの元になったは、第二次世界大戦時に開発されたCレーション。CはCOMBATやCANのCではありません。当時はAからDまであって、Aは基地などで食べる食事、Bはフィールドキッチンで調理されて配給される温かい食べ物、そしてCは温食を期待できない状況で食べるための携帯用食料、Dは高カロリーで携帯しやすい非常食となっていました。

 ほかに元々空挺部隊用に開発され、のちに一般兵にも配給されたKレーションがあります。朝食・昼食・夕食の各ユニットがあって、紙製の箱に1食ぶんが入っていました。中身は肉料理やビスケット、ジュース、チョコレートバー、コーヒー、ガム、タバコ、マッチなど。朝鮮戦争のころには廃止されてしまいましたが、内容物は現在のMREに通じるものがあります。

 Kレーションは、3種類が12個ずつ、合計36個が1カートンとして木箱に入れられて運ばれました。第2次世界大戦のころの米軍では12名で1分隊なので、ちょうど1分隊の1日ぶんの食料がパッキングされていることになります。

 その木箱がなかなかいい感じなので、ちょっと作ってみました。

材木を買うなら専門店へ

 海外のサイトでサイズを確認したら、22インチ×12インチで高さが8インチとなっていました。それに合わせて簡単な設計図を書いて、必要な板を買いに行きます。

 側面は1枚板らしいのですが、ホームセンターには幅の狭い板しかありませんでした。大きい板をカットしてもらうこともできますが、合板しかなくて断面が気に入りません。で、ネットで見つけた材木の専門店、鈴一材木店さんに行ってみました。

米軍のミリメシの木箱を作ってみました
材木の専門店、鈴一材木店。素人にも販売してくれます

 店頭には様々な材木がびっしり。赤っぽいものや黒っぽいもの、白っぽいもの、ザラザラしているものやスベスベなものなど、種類もまちまちです。50種類ぐらいの木を扱っているそうで、どれにすればいいのかサッパリわかりません。こういうときはプロに頼むのが一番です。社長さんに梱包用の木箱を作りたいと伝えると、「杉板がいいんじゃない?」と速攻で答が返ってきました。さすが!

米軍のミリメシの木箱を作ってみました
米軍のミリメシの木箱を作ってみました
米軍のミリメシの木箱を作ってみました
中も外も材木だらけ。さすが専門店です
米軍のミリメシの木箱を作ってみました
加工もやっています。これは小学校の教材なのだとか
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地下は材木の加工場。あらゆる材木加工機械がありました

 鈴一材木店さんでは輸入材も扱っていますが、メインは国産材。丸太ごと買って製材するそうです。そして、乾燥は天然乾燥にこだわっているとのこと。木は伐採した直後は水分を大量に含んでいて、変形したり腐ったり、変色したりしてしまうので乾燥させるのですが、色や艶、香りなどが違うのだとか。そういうこだわりって大好きです。

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樹齢100年ぐらいのサワラ。まだ切ったばかりで切り口が冷たかったです
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乾燥中の板材

切った貼ったでできあがり

 買ってきた材木をノコギリで切っていきます。電動ノコギリは手放してしまったので、ひたすら手作業。ふだんあんまりやらないので変に力が入ってしまい、すっかり疲れてしまいました。特に長い方向に真っ直ぐ切るのは一苦労です。

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購入した材木。杉板です
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ノコギリでカット

 切り終わったら次はステンシル。ネットで見つけた画像を元にPhotoshopでそれっぽく作成し、ケント紙にプリントしてカッターで切り抜きます。

 ご存知のとおり、ステンシル文字はOやRなどの真ん中の部分が抜け落ちてしまわないように、細い線で繋がった状態になっています。Kレーションの箱は文字に切れ目がないので、ステンシルではなく印刷の様子。板に印刷はできないので、ステンシルにしておいてあとで修正することにしました。

米軍のミリメシの木箱を作ってみました
ケント紙で作ったステンシル
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黒スプレーを吹き付け
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OやRなどに切れ目があります
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筆で修正。木は吸水性が高いので、修正しても目立ちません

 横にはメーカー名と製造年が入ります。メーカーはいくつか見つけた中からケロッグをチョイス。日本で知られているメーカーがいいかなと思って。ほかにもハインツなどもありました。

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横にはメーカー名と製造年。これもあとで切れ目を修正します

 板の厚みは12ミリ。釘はそのセンターになるように端から6ミリのところに打ちます。6ミリしかないとなると板が割れる可能性が高いので、ドリルで下穴を開けました。杉板は若干ソリがあるため、そのまま釘で打っても隙間が空いてしまいそうだったので、木工用ボンドで貼り付けた上で釘打ち。底は細い板を4枚で作ります。箱の角を90度にできるベルト式の固定具で固定して一晩放置。

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釘を打つ前に下穴を開けます
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ボンドが乾くまで固定。数年前に買ったベルト式の固定具が活躍しました

 残るはフタ。本物は釘で打ち付けてあったのだと思いますが、一応箱として使えるように取り外しできるようにしてみました。30×14の角材を内側の寸法ギリギリにカットして2本接着。クランプで挟んでこれもまた一晩置きます。最後にひと回り大きいKの文字をステンシルしてできあがり!

米軍のミリメシの木箱を作ってみました
ボンドで角材を貼付けました
米軍のミリメシの木箱を作ってみました
完成! まあまあそれっぽくできたかな?

 慣れない木工作業なので粗はたくさんありますが、パッと見はそれっぽくできたかなと思います。こうなると中に入れるレーションがほしくなるなぁ。確かそっちもレプリカが販売されていたような……ポチッ。

アスキー
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    最終更新: 2016年11月07日(月)17時00分

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