従業員の心理的傾向などを分析できる「ミツカリ」を体験してみた

アスキー 11月09日(水)06時30分配信

 たくさんの人が集まって働く場合、価値観の共有は重要だ。もちろん、面接で確認するだろうし、日々のコミュニケーションで把握しているはず。しかし、言語化や数値化はしにくく、経営者のバイアスがかかっている可能性だって否定できない。そこで今回体験するのが「mitsucari(ミツカリ)」。2015年に創業したスタートアップで、個人のキャリア志向、価値観、パーソナリティーを分析してくれるサービスだ。

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びっくりするほど、実感に沿った分析結果が出た!

社員や応募者の心理的傾向を分析できる「ミツカリ」

 「ミツカリ」は、社員もしくは応募してきてくれた人に適正クイズを受けてもらい、キャリア志向や価値観、パーソナリティーなどを総合的に分析するサービス。運営しているのは株式会社ミライセルフで、2015年5月に設立された。代表取締役社長の表孝憲氏は2014年にアメリカでMBAを学んでいた際、Googleのソフトウェアエンジニアとして働いていた経験を持つ井上真大氏とともに創業。現在は大阪に本拠を置き、開発を行なっている。

 「ミツカリ」のサービスは2016年2月2日よりスタートした。心理学に基づく50問の適性テストを受けてもらい、その人の傾向を分析。会社全体の文化を把握したり、社長と社員のマッチングなどを確認したりできる。

 小さな規模の会社であれば、社長は企業文化や社員の性格などは、当然のように把握していることだろう。応募者も面接でしっかり話すし、スタッフともコミュニケーションするのが経営者の努めだ。とは言え、人数が多かったり、複数の拠点があると毎日顔を合わせるというわけにもいかない。スタッフ同士の相性もあったりする。大手なら専門の部署を置いて面談などを定期的に行なうのだろうが、中小企業には難しく、なんとなく場当たり的に対応しているところも多いのではないか。

 そんな社員の心理的傾向をわかりやすいデータで見せてもらえるなら、これほどありがたいことはない。とは言え、たった数10問の心理テストでそこまでの精度が出るモノなのか? という疑問もある。そこで、早速試してみることにした。

 会社名とメールアドレス、パスワードを入力してアカウントを作成。登録画面が開いたら、名前とメールアドレスを入力して招待する。社員には、招待メールからURLを開いてテストに回答してもらう。PCでもスマホでもOK<3808>だ。

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ウェブサイトからログインする。2週間の試用も可能だ
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管理画面からメールアドレスと名前を入力して登録する。ここではテストのため自分を入れてみる
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メールが送られてくるので、URLを開く
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指示に従って50問の適性テストに回答する

問題は50問、5~10分で気軽に回答できる

 まずは、自分を招待してテストを受けてみた。問題は全部で50問。パート1の10問がキャリア志向のチェック。膨大なインタビューのデータから作り上げられたテストだ。パート2は人物の顔写真を表示して感情を判別するテスト。感受性を計測する。パート3は22問じっくりかけてパーソナリティーを測定する。これは長年研究されている分野でもある。最後に8問の論理クイズで、思考性をテストする。普通に回答しても5~10分で終わる程度のものだ。

 最後の分析結果が表示されるが、ゲージは7段階。5段階で回答したそのままを表示しているわけではなく、同種のステータスを判別する複数の問題から算出しているという。

 筆者は、「仕事内容重視で自立的で個人主義で快楽主義」とのこと。穏やか、とか安定主義など、自己分析とは違うような気もする点もあるが、おおむね納得。感受性スコアは5段階中3で、表情を読み違えたことにショックを受ける。思考性スコアは5だった。

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問題カテゴリーは4種類
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パート1では、質問に対し5段階で回答する
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どんどん回答していく
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パート2では人の表情を見て感受性をテストする
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パート3ではパーソナリティーを判別
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テストが終了すると、自分のテスト結果が表示される

社員にもテストを受けてもらい実際に分析してみる

 筆者の会社の社員7名にも、お願いして適性テストを受けてもらった。名前はすべてランダム生成したものに置き換えているが、テストは実際に行なった結果だ。

 登録ユーザーは名前だけでなく役職やタグなどを登録することもできる。複数のタグを付けられるので、「広報」でくくったり「部長」で横串検索をしたりできる。

 タグもしくはユーザーをクリックすると、右側に分析結果が表示される。さらにもう1項目クリックすると、比較表示される。3つ以上は表示されないので、基本的には2つを比較することになる。

 まずは共同経営者と自分を選択してみると、「マッチングスコア」が上部に表示される。スコアはC-からA+までの9段階。結果は、「A-」と9段階中上から3つめとなった。

 「仕事内容重視」「個人主義」「変動的」といったステータスが同じ傾向だった。人を信じやすいか納得重視かを表す「同調的・懐疑的」や、欲求に関する「快楽主義・禁欲主義」などは逆の傾向にあったのだが、総合的に似たような傾向にあるという判別だ。これは体感的にも同感で、一部違う印象を受ける部分も受け止められる信頼性がある。

 さらに全社員同士を片っ端から組み合わせてみたら、もう本当にその通りで笑ってしまうほど。端から見ていて合うな、と思う組み合わせのマッチングスコアは高く、合わないなと思う組み合わせは「C」になっていたのだ。また、頭がいいなと感じていた人の思考性スコアは高かったし、価値観についてもほぼ納得。それぞれの社員の価値観を言語化して把握できるのは、ものすごく価値のあることだと実感した。ただ、感受性スコアに関しては、これまで感じていた評価とは異なる結果が出たので面白かった。別に、筆者の感受性スコアが3だったから言うわけではないが(笑)。

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ユーザーごとに部署や役職などのタグを付けることができる
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社員を登録してテストに回答してもらった
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「分析・マッチ結果」を開き、分析する

応募者も利用可能! 面接前にぜひ受けてもらいたい

 試用期間中は「応募者」を登録する機能が利用できない。とは言え、社員のように登録してしまえばいいし、「設定」から「公開登録ページ」を作成することもできる。公開登録ページでは、自分で名前とメールアドレスを登録するので、誰でも利用できる。

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「公開登録ページ」を発行して、応募者にメールできる
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アドレスと名前を自分で登録し、テストに回答してもらう

 プランは企業規模に合わせて、Small/Medium/Large/Extraの4種類が用意されている。筆者の会社は「社員上限20人/年間応募者上限」のSmallでOK<3808>。価格は12万円(税別)/年の年一括払いとなる。

 今回は、筆者の会社の結果を表示しながら、表社長にインタビューしたのだが、そこでいろいろな分析や対応などを教えてもらいとても参考になった。その分析手法こそユーザーの知りたいところでは? と尋ねると、現在準備中とのこと。近いうちに、分析結果をもとにどうすればいいのかがわかるようになるようだ。

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価格は12万円(税別)/年から

 「ミツカリ」のことを知らないと、「え、心理テストに月1万円?」と感じる経営者もいるだろうが、使ってみて納得した。採用の面接を頻繁に行なっている会社なら、速攻で元が取れるだろう。そうでなくても、ある程度人数がいるなら、組織運用のために文化の把握や個人の傾向を把握するのには価値がある。まずは、試用版でテストしてみることをオススメする。

 今後は、分析の精度を上げたり、コンシューマー向けサービスも用意する予定とのこと。将来は集積されたデータを元に、会社に適した人材紹介ビジネスなども検討しているようだ。会社経営者の認知度が高まれば、ブレイクする可能性大の「ミツカリ」。今後も注目していきたいスタートアップだ。

アスキー
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    最終更新: 11月09日(水)06時30分

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