ついにアニメ化刀剣乱舞 居並ぶビッグタイトルを抜き去るユーリ!!!

アスキー 2016年11月10日(木)19時00分配信
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2016年10月期アニメの二次創作投稿数

 今回調査したのは、2016年10月開始のテレビアニメ58タイトル(冒頭の表を参照)。タグを参考に上記タイトル関連のニコニコ動画・pixivの投稿データを収集し、複数のタグ(表記揺れ・海外タグ・腐向けタグ等)を名寄せして各作品関連の投稿をカウントしています。10月1日以降の投稿作品のデータを11月1日朝に収集。また、10月開始アニメでもニコ動・pixivのどちらかで1件も投稿作品が確認できなかった作品は上記リストから除外しています。

 なお、この調査の趣旨は日本で二次創作の題材とされやすい新作テレビアニメについて、ニコ動・pixivにおける活動の活発さを動画・イラストの投稿数から見ることで、二次創作と親和性の高いコミュニティのなかでの各テレビアニメ作品のインパクトやファン層の規模を図るものです。この結果は各アニメ作品の面白さ・クオリティーとは直接関係がありませんし、関連商品の売上と直結するものでもありません。ご注意ください。

 今期はついにアニメ化した「刀剣乱舞-花丸-」がニコ動・pixivともダントツトップ。もともと人気の高い作品のため、1ヵ月で2000近い動画と1万点以上のイラストが投稿されています。

 ニコ動では「響け!ユーフォニアム2」「魔法少女育成計画」、pixivでは「ユーリ!!! on ICE」「ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校」「文豪ストレイドッグス」「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」が投稿数を伸ばしています。

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ニコニコ動画・pixivに投稿された各タイトル関連の作品投稿数。集計時までに削除された作品は除く。対象タイトルは記事冒頭の表を参照。それぞれ作品を示す複数のタグを名寄せした作品数
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各作品のニコニコ動画・pixivの投稿数を両対数軸のグラフにプロットしたもの。斜めの線は近似曲線で、およそこの線から右下がニコ動寄り、左上がpixiv寄りによく二次作品が投稿されているタイトル

勢いを取り戻しつつある刀剣乱舞

 刀剣乱舞は2015年1月にスタートしたニトロプラスとDMMゲームズ開発、DMM.com配信のブラウザーゲーム。スタート直後から女性ユーザーを中心に人気が高く、本連載でも過去に紹介しました(1期第44回)。

 刀剣乱舞は2015年のスタート当時pixivで1日1000近い投稿がありましたが、2016年中は少しずつ投稿を減らしてきており、現在はほぼ半減しています。もっとも今回のアニメ化で若干投稿が増えており、来年放送予定のufotable版などもあって今後が期待されるところです。

 ちなみにグラフ4を見ると10月中旬に投稿が減っているように見えますが、これは10月9日に開催された同人誌即売会の影響で直前に投稿が増えた影響。以降は先月よりやや高いペースで安定して投稿されているのがわかります。また10月末はハロウィンなどもあり投稿が増えました。

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「刀剣乱舞-花丸-」関連のニコ動とpixivの1日ごとの作品投稿数の推移。ニコ動は左軸、pixivは右軸
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「刀剣乱舞」関連のpixivの1日ごとのイラスト投稿数の推移。点線は14日間移動平均

 pixivでの投稿者はほぼ女性。海外の投稿者が15%ほど。R-18イラストは9%。女性投稿者数とR-18イラストが今期タイトルで最大です。

 キャラ別では「鶴丸国永」の投稿が高く800以上。2016年中は毎月常に投稿数トップの人気キャラです。次いでアニメでメインキャラとなっている「加州清光」「大和守安定」の投稿が増えています。こちらはアニメ効果でしょうか。

 ニコ動では従来通りMMD動画を中心によく投稿されています。またアニメ開始後は踊ってみたの投稿も多く、OP曲「花丸◎日和!」の踊ってみたなどが投稿されています。

好調の響けユーフォ、サバイバルで注目のまほいく
人気拡大中の卓球娘とドリフ

 刀剣乱舞に次いで多いのはニコ動では「響け!ユーフォニアム2」「魔法少女育成計画」など。ほか「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」「ステラのまほう」「ブレイブウィッチーズ」の投稿が多く、また伸び方としてはpixivでヒット中の「ユーリ!!! on ICE」のほか、「灼熱の卓球娘」「DRIFTERS(ドリフターズ)」「競女!!!!!!!!」などが好調です。

 「響け!ユーフォニアム2」は2015年に放送された「響け!ユーフォニアム」(連載2期第4回参照)の続編。劇場版も放映され、人気の高い作品です。2期となる今回は前評判も高く、刀剣乱舞を除けば投稿数トップです。

 吹奏楽をテーマにした作品とあって演奏してみた動画が多いのが前シリーズからの特徴。pixivではR-18イラスト少な目で男性人気(8割が男性)。主人公「黄前久美子」や「高坂麗奈」がよく描かれています。この2名は今期女性キャラでの投稿数2位と3位になります。

 「まほいく」こと「魔法少女育成計画」は同名ライトノベルの初アニメ化。今期は魔法少女に関わる作品が多いですが、そのなかでも魔法少女という言葉を前面に押し出したタイトル。2話目にして衝撃の展開があり投稿数が増えています。

 ニコ動では今期「主題歌差し替えMAD」の投稿が一番多い作品。pixivでも後述の通り投稿数が伸びてきています。投稿者は男女半々と女性人気もあるタイトルで、R-18イラストは少ないです。キャラクターでは2話で活躍した「ねむりん」、主人公をサポートする「ラ・ピュセル」、主人公「スノーホワイト」などがよく描かれています。

 「灼熱の卓球娘」は同名コミックの初アニメ化。放送開始時は注目が低かったものの、尻上がりに投稿が増加。

 ニコ動ではこれもOPの「灼熱スイッチ」関連や「主題歌差し替えMAD」の投稿が多め。pixivでもじわじわ投稿が増えており、投稿者はほぼ男性。R-18イラストはやや多め。キャラクターでは主人公の「旋風こより」、2年生の「出雲ほくと」などがよく描かれています。

 「DRIFTERS(ドリフターズ)」は同名コミックの初アニメ化。回を増すごとに投稿が増えており、今後が期待される作品です。

 ニコ動では「主題歌差し替えMAD」のほか「海外の反応アニメシリーズ」が多め。pixivでも投稿が増えており、投稿者は女性が6割。R-18イラストは少なめ。キャラクターでは主人公の「島津豊久」、ほかに「那須与一」「菅野直」などがよく描かれています。

アニメ「DRIFTERS(ドリフターズ)」より公式PV。原作はヤングキングアワーズ連載中の平野耕太の同名マンガ作品。曲者ぞろいの英雄たちがファンタジー<4343>異世界に召喚されて「国奪り」を始める物語。ネット配信はAbemaTVのみ。

 ニコ動の公式チャンネル動画1話の再生数では後述の「ユーリ!!! on Ice」がトップでした。

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10月開始アニメの主な15作品の関連タグについて、10月1日スタートで7日間ごと区切ったニコ動での動画投稿数をグラフにしたもの。集計方法はグラフ1に同じ。伸びている作品は4週目に★を付けた

人気作を抜いて国内外でヒット中のユーリ!!!
男子はりょーたすのおっぱいに夢中?

 pixivでは新作アニメの「ユーリ!!! on ICE」が爆発的ヒット中。ほか人気タイトル続編の「ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校」「文豪ストレイドッグス」「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」の投稿が多いです。

 「ユーリ!!! on ICE」はフィギュアスケートのグランプリシリーズを題材としたオリジナルアニメ。演技のアニメーションが素晴らしく、回を増すごとに投稿が増えています。2015年10月期の「おそ松さん」ほどではないものの、劇的なヒットと言えるでしょう。

 R-18イラストは少なく、投稿者はほとんどが女性。また今期では海外投稿者が最も多いタイトルで、3分の1ほどの投稿者が海外から。台湾・中国・タイなどからの投稿が多く、特にタイなどの東南アジア、アメリカ、イタリアなどのヨーロッパでの投稿が多い傾向があります。

 キャラクターでは主人公のライバル「ユーリ・プリセツキー」、コーチの「ヴィクトル・ニキフォロフ」、次いで主人公の「勝生勇利」の投稿が多く、この3名が今期キャラで最も描かれているトップ3となっています。

 ちなみに単独キャラ名のタグでは上記の通りですが、カップリングタグを考慮するとヴィクトルがイラスト数トップ、また投稿数は勇利よりユーリ・プリセツキーのほうが多いにもかかわらず、一番多いカップリングはヴィクトルと勇利(ユーリは単独投稿が多い)という面白い傾向となっています。

 「ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校」は人気漫画「ハイキュー!!」のアニメ3期。2016年10月の2期開始の頃と比べると投稿数は半減していますが、まだまだ人気です。

 投稿が急増している10月16日は敵チームの選手「孤爪研磨」の誕生日で、ハイキュー!!では「孤爪研磨」が10月中で最も投稿が多かったキャラ。次いで人気キャラの「及川徹」、主人公コンビの「影山飛雄」「日向翔陽」などの投稿が多いです。

 投稿者の多くは女性。海外の投稿では韓国からの投稿者が最も多いタイトルです。刀剣乱舞と同様、10月9日の同人誌即売会の影響で上旬に投稿が増えています。ほか誕生日等で増加している日もありますが、傾向としては投稿が減ってきている印象でしょうか。

 「文豪ストレイドッグス」はマンガ原作の人気タイトルの2期。今期も高め安定で投稿されています。

 こちらも投稿者は女性がほとんど。また中高生がおそらく投稿者の4割を占めるなど学生の投稿者の比率が非常に高い作品で、R-18イラストも少ないです。キャラクターでは「太宰治」「中原中也」、主人公の「中島敦」が人気。

 「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」は機動戦士ガンダムシリーズ最新作の2期。

 ニコ動・pixivともに投稿が多く、またpixivで男女ともによく投稿されているタイトルです。R-18イラストはやや多め。海外からの投稿は少なめ。キャラクターでは主人公の「三日月・オーガス」、今期の仮面枠「ガエリオ・ボードウィン」、鉄華団のリーダー「オルガ・イツカ」、女性キャラの「アトラ<6029>・ミクスタ」などがよく描かれています。

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pixivにおける4作品の1日ごとのイラスト投稿数推移

 4週の間で投稿が伸びてきている作品としては前述した「魔法少女育成計画」と「DRIFTERS(ドリフターズ)」、「終末のイゼッタ」が挙げられます。またグラフ以下の下位では「灼熱の卓球娘」「カードファイト!!ヴァンガードG NEXT」「ALL OUT!!」「ステラのまほう」「クラシカロイド」なども投稿が伸びています。

 「終末のイゼッタ」は亜細亜堂制作のオリジナルアニメ。3週目以降イラスト投稿が伸びています。R-18イラストはやや多め。男性が8割、また4割ほどが中国など海外からの投稿者です。キャラクターでは主人公の2人「イゼッタ」と「フィーネ」の投稿が多いようです。

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10月開始アニメの主な15作品の関連タグについて、10月1日スタートで7日間ごとで区切ったpixivでのイラスト投稿数をグラフにしたもの。伸びてる作品は4週目に★を付けた

 R-18イラストが多かった作品は「刀剣乱舞-花丸-」「ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校」「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」「Occultic;Nine-オカルティック・ナイン-」「ユーリ!!! on ICE」など。

 特に「Occultic;Nine-オカルティック・ナイン-」は3分の1のイラストがR-18イラストでした。ほかR-18が3割を超えているのが「競女!!!!!!!!」「装神少女まとい」「あにトレ!XX~ひとつ屋根の下で~」など。キャラクター別のR-18イラスト数では「Occultic;Nine-オカルティック・ナイン-」の「成沢稜歌」が投稿数の多い刀剣男士勢を抜いてトップです。

 「STEINS;GATE」の志倉千代丸原作の「Occultic;Nine-オカルティック・ナイン-」は、「りょーたす」こと「成沢稜歌」の胸の大きさが話題となり第2週で投稿数を大きく伸ばしましたが、以降は停滞気味のようです。

 今期作品でpixivでの投稿が多かったキャラクターは上述の通り「ユーリ!!! on ICE」の「ユーリ・プリセツキー」ら3人。以下「刀剣乱舞-花丸-」の「鶴丸国永」「加州清光」ほか刀剣男士が並びます。

 女性キャラでは「Occultic;Nine-オカルティック・ナイン-」の「成沢稜歌」が上記の通りR-18人気でトップ、次いで「響け!ユーフォニアム2」の「黄前久美子」「高坂麗奈」、「魔法少女育成計画」の「ねむりん」、「ブレイブウィッチーズ」の「雁淵ひかり」、「終末のイゼッタ」の「イゼッタ」などの投稿が多いです。

 性別ごとの投稿者数では、女性では「刀剣乱舞-花丸-」「ユーリ!!! on ICE」「ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校」の投稿数上位作品、男性では「Occultic;Nine-オカルティック・ナイン-」「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」「響け!ユーフォニアム2」などが多いです。

独走の刀剣乱舞、駆け上るユーリ!!!
一方、ニコ動の話題は「君の名は。」に?

 今期は刀剣乱舞のアニメ化に加えてハイキュー!!・文スト・うたプリと女性人気の高い作品の続編が並びましたが、そこで注目を集めたのが「ユーリ!!! on ICE」。1日のイラスト投稿数では刀剣乱舞に近づいてきているなど、ビッグタイトルがひしめくなかで新作オリジナルアニメが駆け上がっていくという面白い展開になりました。同様にpixiv・ニコ動ともに投稿を増やしている「DRIFTERS(ドリフターズ)」も今後が期待されます。

 男性人気ではヒロインの胸の大きさでイラスト投稿が増えた「Occultic;Nine-オカルティック・ナイン-」、前作からの安定した人気の「響け!ユーフォニアム2」が大きい一方、「魔法少女育成計画」「灼熱の卓球娘「終末のイゼッタ」「ステラのまほう」など伸びてきているタイトルもあり、今後がわからないところです。

 ただ刀剣乱舞を除けばトップの「響け!ユーフォニアム2」でも200投稿に届いていない等、今期はニコ動でのテレビアニメ二次創作が控えめな印象もあります。一方で10月は大ヒット中のアニメ映画「君の名は。」のMADや挿入歌の歌ってみた等が目立ちましたので、今回はアニソンの話題はそちらに流れたということかもしれません。

 ちなみに「君の名は。」関連を簡単に調べた範囲では、期間中に動画が約600、イラストが約2000で、今回の集計と比較するとニコ動では2位、pixivでは4位に入る規模でした。音楽の要素が大きいため動画投稿と相性が良い一方で、空前の大ヒットとはいえイラストではユーリ等を下回るようです。

 テレビアニメとは性格が異なるためこの連載では直接扱っていませんが、以前紹介した「ガールズ&パンツァー」などのようにアニメ映画で特殊なヒットをする作品も増えてきました。「君の名は。」のように新作オリジナルから二次創作に火が付くタイトルもあり、テレビアニメの二次創作への影響も見えるあたり興味深いところです。

アスキー
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    最終更新: 2016年11月10日(木)19時00分

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