E-M1使いのプロカメラマンがMarkIIの性能を本気チェック!!

アスキー 11月15日(火)13時00分配信
E-M1 MK2
12月下旬に発売予定の 「OM-D EM-1 MarkII」。レンズキットは用意されずボディーのみの販売で実売価格23万5440円前後。

 オリンパス<7733>のフラッグシップ機が約3年を経て遂にモデルチェンジ。初代 「OM-D E-M1」を発売当初から仕事の撮影で活用している自分にとってはスゴク気になる。今回発売前に試用するチャンスがあったので、進化のほどをいろいろチェックしてみた。

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新旧モデルを2台並べて。左が 「OM-D EM-1 MarkII」(以下MarkII)、右が 「OM-D E-M1」(以下初代)

 外観はほとんど変わっていない印象だったが、こうして並べて見ると 「MarkII」のほうが少しふくよかになった感じ。サイズは幅134.1×奥行き68.9×高さ90.9mm 、重量約574g(電池メディア込)。ちなみに初代は幅130.4×奥行き63.1×高さ93.5mm、重量約497g(電池メディア込)。

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上面を比較。左が 「MarkII」、右が 「初代」

 上から見ると 「MarkII」のほうが厚みがあり、グリップも大きくなっている。実際に両機を持ち比べてみると 「初代」のグリップも特に不満はないが 「MarkII」のほうが断然安定感があって構えやすい。これなら多少太っても問題ない。むしろ大歓迎だ。

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背面を比較。左が 「MarkII」、右が 「初代」
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「Fnレバー」の形状と再生ボタンの配置が変更

 背面をよく見てみると微妙な変化を発見。まずはEVF右横に配置された「Fnレバー」の向きが左右逆に。

 このレバーではフロント/リアのダイヤル操作を、絞り/シャッタースピードからISO 感度/ホワイトバランス、といったように切り替えることができる便利なものだが、 「初代」では撮影中に動いてしまいやすく、気が付かず操作してイラッとすることが多々あった。レバーの向きが逆になった 「MarkII」ではこのような誤動作は起こりにくそうだ。

 また 「初代」の再生ボタンの位置が 「MarkII」では"MENU"ボタンに、再生ボタンはその下に変更。おかげで画像を確認しようと思いメニュー画面を開くという事態が連発。まぁこれは使っていくうちに慣れるだろう。

SDカードはダブルスロットに、液晶ディスプレーの稼働方式も変更

 待望だったのがメディアのダブルスロット化。順次記録やJPEG/RAWなども設定できるが、やはり一番は安心のバックアップ記録。仕事の撮影では万が一メディアのトラブルで失敗しても許してはもらえない。撮影と同時に2枚のメディアのバックアップされるのは心強い。ちなみに片側のスロットはSDのUHS-IIに対応だが、バックアップ記録では遅いほうのメディアの記録速度に合わせるので、あまり恩恵はないかも……。

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SDカードが上下に2枚挿入できるダブルスロットを採用

 縦位置での撮影ではチルト式よりフリーアングル式のほうが有利なのはわかるが、横位置ではレンズの光軸と液晶画面が大きくズレずれてしまうのがちょっと苦手。これも使っていくうちに慣れるのかな~。気の早い話だができれば次期モデル(E-M1 MarkIII?)ではソニー<6758> 「α99」やペンタックス 「K-1」のようにレンズの光軸上で縦横可動するタイプにして欲しい。などど無茶なことを願ったりする。

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背面液晶は上下チルト式からフリーアングル式に変更

ストロボが付属する点も地味に便利?

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バウンスが可能な専用ストロボが付属

 付属の専用ストロボ 「FL-LM3」は発光部が稼働するので、光量はGN9.1と小さいもののバウンス撮影ができる。また 「初代」の付属ストロボ 「FL-LM2」を装着するときはホットシュー下部の端子が剥き出しになるので、非装着時は防滴防塵のためカバーが必要(これがメンドくさい)だったが、 「FL-LM3」はホットシューに装着するだけよいので気が楽。

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バッテリーは大容量化、詳細情報も表示される;

 バッテリーも大型になり撮影可能枚数も約350枚から約440枚にアップ。また残量の%表示や劣化度などの情報も確認できる。とはいえ当然互換性はないので、仕事で大量の撮影をするには予備のバッテリーの追加購入は必須。実売価格は8640円前後だ。

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レリーズは端子がピンジャックタイプの新型に

 仕事の撮影で使用頻度が高いのがケーブルレリーズ。 「初代」では端子の前後がわかりにくて装着しにくく、さらに装着しても緩くて抜けやすいという少々困りものだったが、 「MarkII」ではピンジャックタイプに変更され不満は解消。またレリーズ端子もグリップ横に移動、おかげで背面液晶を可動させたときケーブルが干渉することもない。とはいえこちらも新規購入の必要があり、実売価格6480円前後。

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パワーバッテリーグリップ装着時、左が 「MarkII」、右が 「初代」
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「MarkII」のパワーバッテリーグリップには十字キーが装備

 バッテリーの大型化によりパワーバッテリーグリップも大柄に。かなり重量感があるが、そのかわり背面に十字キーを搭載。縦位置で構えたとき測距点の移動など十字キーを使う操作がやりやすくなった。もちろんこちらも必要なら新規購入、実売価格2万8080円前後。

豊富なサンプルで見る、E-M1 MarkIIの実力

解像度をチェック

 撮像素子は有効1628万画素(初代)から有効2037万画素(MarkII)と解像度がアップ 。さらに連続して8枚撮影した画像を合成し5000万画素相当の高解像度画像を生成する「ハイレゾショット」も搭載。

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「初代」(左)と 「MarkII」(中央)の通常撮影、「ハイレゾショット」(右)を比較。使用レンズは 「M.ZUIKO 12-40mm F2.8」・絞りF7.1・シャッタースピード1/500秒・ISO 200・JPEG最高画質。;
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画像の一部を等倍で切り出し。左から 「MarkII」通常撮影、 「MarkII」「ハイレゾショット」、 「初代」。なおサイズを合わせるため「ハイレゾショット」は63.53%縮小、 「初代」は112.5%拡大して掲載している。

 拡大してみると画素数がアップした分、 「初代」と比べると順当に解像度も向上している。「ハイレゾショット」は8枚画像を合成するので、三脚が必須で動いている被写体も不向きだが、ストロボを同調させることができるので、スタジオでの製品撮影などでは活躍することもありそうだ。

高感度画質をチェック

 ISO 感度は最低感度がISO 64相当に拡張し 「初代」がISO 100相当より2/3EVほど低くなっている。わすかではあるが明るい屋外で絞りを開いて撮影したい場合には有利。最高感度は 「初代」同様ISO 25600まで設定できる。

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ISO 1600からISO 12800の感度別画質を拡大して比較(サイズと合わせるため 「初代」112.53%拡大して掲載)。左からISO 1600・ISO 3200・ISO 6400・ISO 12800。上段が 「MarkII」、下段が 「初代」。

 ISO 800程度までほぼ画質劣化は無い。ISO 1600程度から少しずつノイズや解像感低下が発生してくるが、ISO 6400程度までは実用範囲といえる。 「初代」と比べるとISO 1600程度まではほとんど同等だが、ISO 3200を超えたあたりからは 「MarkII」のほうがノイズが少なく滑らかだ。

連写機能をチェック

  「初代」から大きく進化したのが連写性能。電子シャッターを使用することで、最大解像度のままAE/AF追従で最大秒18コマの高速連写が可能。さらにAE/AF固定なら最大秒60コマ、シャッターを押した直前をさかのぼって記録することができる「プロキャプチャーモード」も新搭載された。

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走っている新幹線をAF追随で撮影し、画面の一部を拡大してチェックしてみたが、すべてのカットでしかっりピントが合っていた。使用レンズは 「M.ZUIKO 40-150mm F2.8」+1.4倍テレコン・絞りF4.5・シャッタースピード1/1000秒・ISO 800・JPEG最高画質。
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アザラシの曲芸を「プロキャプチャーモード」で撮影。シャッター直前が記録されるのでチャンスを逃さない。使用レンズは 「M.ZUIKO 40-150mm F2.8」・絞りF4・シャッタースピード1/500秒・ISO 400・JPEG最高画質。
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電子シャッターで動きの速い被写体を撮影すると歪んで写るローリング現象が発生するが、 「MarkII」では画像処理の高速化でこれを軽減。撮り比べてみると多少歪みはあるが効果は実感できる(写真左 「MarkII」、右 「初代」)。

価格は上がったが、確実に感じる進化

 こうして 「MarkII」と 「初代」を撮り比べてみて感じたのは、、まずボディーの信頼度が増したということ。ダブルスロットなどの機能的な面もあるが、なにより本体の剛性感やグリップのホールド感など、手にしたときに伝わる安心感はフラッグシップに相応しい造りだ。また 「初代」ではやや甲高かったシャッター音が、静寂で上品な音になったのも撮っていて心地よかった。画質も解像感や高感度、連写機能など順当にスペックアップし、3年分の進化が感じられた。

 ただ少々気になるのがお値段。 「初代」は発売当初確か14~5万円くらいだったはず。それに比べると23万5440円とずいぶん高い……さらに予備バッテリー(2個は欲しい)、パワーバッテリーグリップ、ケーブルレリーズを合わせると約29万円弱だ。

 でも考えてみれば 「初代」は3年間大活躍してくれたし、 「MarkII」を購入したとしてもサブカメラとして、まだまだ頑張ってもらう予定。ならば 「MarkII」もきっと長い期間使えるカメラなるだろう。だったらこの金額でも元は取れるのかな~などど思いを巡らし12月下旬を待つことにしよう。

アスキー
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    最終更新: 11月15日(火)13時00分

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