白色申告から青色申告へ、最初の「期首残高」って何を入れるの?

アスキー 11月16日(水)11時00分配信
Yayoi_Nov

 調子よくビジネスを始めた新米の青トラですが、なぜか困惑しています! どうやら、青色申告に沿った帳簿をつけようとしたら見慣れない単語に遭遇し、頭がフリーズしてしまったみたいですね。

 しかし、ここで諦めてはいけませんよ!強力な助っ人、当コーナーの救世主である税理士の宮原裕一先生に、初めての青色申告でぶつかる壁について、じっくり解説していただきます。

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税理士の宮原裕一先生。PCソフト「弥生会計」を10年以上使い、経理業務を効率化して経営に役立てるノウハウを確立。現在は東京・三鷹で宮原裕一税理士事務所(テキストをクリックすると事務所のサイトをご覧いただけます)を経営している

初めての青色申告 基本のキホン1:面倒な帳簿は会計ソフトに任せよう

 さて、青色申告するにあたって、必要なのが帳簿です。白色申告でも日々の売上げなどの収入金額、仕入れや経費に関する事項などの記帳義務はありますが、青色申告で65万円控除を受けるには「複式簿記」による、複数の帳簿作成が義務付けられています。イチから勉強する時間がなかったり会計業務にかかる時間を節約して自分の事業に専念するなら「やよいの青色申告 オンライン」を使うことをオススメします。

初めての青色申告 基本のキホン2:「期首残高」を設定

 白色申告から青色申告に変更する際、最初にぶつかる壁が、この「期首残高」。最初に設定しなければならず、白色申告では見なかった単語なので、ここで悩む人も多いはず。先生、解説お願いします!

「青色申告では、まず事業で使っている通帳や現金の年初の残高を設定します。これを期首残高と言います。個人事業主であれば、1月1日が年初にあたりますね。」

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やよいの青色申告 オンラインなら、用語などの解説付きなので会計・簿記の知識がなくても、帳簿が作成できます。難しい専門用語に遭遇してもドギマギする心配なし。ベーシックプランならソフトの操作質問、確定申告や経理業務、マイナンバーなどにまつわる疑問も、電話やメール、チャットで相談できます

 なるほど。でも、通帳なら12月31日のものを見ればいいわけですが、白色申告で事業を開始していたので、現金のほうは今さらわからないのですが……。

「その際はエイッと決めちゃいましょう」
 ええええ、「エイッ」ですか?
 「個人なら、おおまかに10万円スタートなどと決めて、実際のお金が合うようにやっていきます。ちなみにやよいの青色申告 オンライン使う場合、1月1日から今日までの取引を入力すれば、自動的に期首残高を計算してくれます」

初めての青色申告 基本のキホン3:「赤字繰越」

 期首残高を設定したところで、また次なる疑問が。青色申告では「赤字繰越」というのができると聞いたんですが、そもそも赤字の概念ってどういうものなんでしょうか。大体フリーランスだと給与ってものがないじゃないですか。

 「個人事業主、つまりフリーランスの赤字は本当に持ち出しで、収入より経費が多い状態のことを言います。ちなみに、赤字か黒字かは、白も青もまったく同じです。白色で収入と経費を計算して黒字になっている場合、青色になっても変わりません。むしろそこからさらに経費にできるものが増えるというのが、青色申告のおいしいところなんです」

 青色は経費にできるものが増えるというのはうれしいですね! ちゃんと入力しておけば、白色よりかなり節税できそうな予感!

初めての青色申告 基本のキホン4:口座とクレジットカードの登録

 そういえば、預金口座やクレジットカードを登録する場合、決済用と生活用は口座もカードも分けた方がいいんでしょうか。ポイントが付くからできれば一緒にしたいんですが。

 「分けた方が良い部分も多々あります。青色申告は事業に関わっている分の帳簿をすべてつけなければいけないので、ひとつの預金口座で生活関連の引き落としも一緒になっている場合は、その通帳はすべて帳簿につけます。なので、事業に関係のないものも全部付けるので、単純に考えても手間が増えますよね」

 

キャー! ってことは、プライベートで買った○○○とかも白日の下にさらされるわけですかっ。

 「やよいの青色申告 オンラインを使っている場合、口座やカードで事業用の取引がそんなに多くないようでしたら、「スマート取引取込」という機能を使えば、使った項目だけ取り込むことができます」

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スマート取引取込の機能を利用すると、銀行明細、クレジットカードなどの取引データを、自動で取り込んで仕訳してくれます。自分で1件ずつ日付けや金額入力して、科目を仕分けるよりも手間と時間が大幅に削減できるスグレモノ

初めての青色申告 基本のキホン5:年度をまたいでの取引には注意

 ほっ。それならちょっと安心です。他にも気を付けたほうがいいことはありますか?

 「あとは特に年末年始の時期の仕事で気を付けなければいけないのが、年をまたいでの入金について。収入が漏れていると調査で言われるケースもあります」

 ふむふむ。フリーランスだと、請求書を出してから入金されるまで大体1ヶ月ぐらいのタイムラグがありますよね。それが年を越した場合の処理ってことですね。

 「年度を越えて入金される場合、売掛はたてておいて未入金としておきます。「入金された時が収入」と思う方が多いですが、本来はサービスを提供した日、納品した日が収入の日なんです。気を付けたいのが月締めの場合、年明けの1月に請求書を出しても、あくまで12月の末締めが12月の売り上げになるんです」

 請求書を出した日ではなく、最終納品をした日ですね。これは覚えておかないと! さて、大体理解はできたので、あとはこの入力がたまった帳簿を急いでつけないとぉぉぉ! レシートや領収書はちゃんと保存してあるんですけどね……。

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すでに白色申告だった人が青色申告するには、青色申告決算書を提出する前年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を提出しなければいけません

 ただし、ここで注意が必要です。白色申告だった人が青色申告するには、その年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」という書類を提出しなければいけません。

 ということで、いま申告しても今年(平成28年/2016年)分は間に合わないということです。逆に言えば今から準備してこれらの書類を提出しておけば、来年(平成29年/2017年)分からは青色申告ができるというわけです。



(提供:弥生)

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    最終更新: 11月16日(水)11時00分

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