ドバイの展示会で見かけた知られざるスマホ、ベゼルレスからカラフル端末まで

アスキー 12月04日(日)12時00分配信

ドバイの展示会で
中東やアフリカ市場などを狙うメーカーのスマホを見た

 モバイル関連の展示会は世界各国で開かれていますが、メジャーメーカーだけではなく、現地や周辺国のみをターゲットにした“知られざる”メーカーの出展も目立ちます。今回は毎年秋にアラブ首長国連邦のドバイで開催される「GITEX」で見かけた、中東やアフリカ向けのスマートフォンを見てみましょう。

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会場を歩いているとさすがに異国情緒があります。さて、どんなスマホが展示されているのか?

 GITEX2017は基本的にソリューション関連の企業の出展が多く、サムスンなど大手メーカーの出展はありません。しかし、中東や中東をベースに、アフリカ、インドなどの市場を狙う中小のメーカーが多数出展していました。

 それらは日本では聞いたこともないような名前のメーカーがずらりです。たとえばZuriというメーカー。本社は香港にあり中東やアフリカ向けに自社ブランドでスマートフォンの展開を図っているとのことでした。

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Zuriのブースにさっそく訪れる中東のバイヤー

香港をベースに中東やアフリカを狙うZuriのスマホ
メタル筐体を採用したスマホを展示

 Zuriのスマートフォンは約5機種を展示。価格はミッドレンジ以下が中心で、価格的には200ドル以下のものになります。たとえば「H56」は5.5型フルHD(1080x1920ピクセル<2743>)ディスプレーにリア1600万、フロント800万画素のカメラを搭載した同社の上位モデルです。SoCはMediaTekのMT6753(オクタコア、1.3GHz)、メモリー3GB、ストレージ32GBと悪くないスペックです。背面には指紋認証センサーも搭載。

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オーソドックスなデザインのH56。同社としては上位機種になる

 なお、本体は金属ボディーですが、残念ながらゴリラガラスは不採用。このあたりはコストを優先しているとのこと。日本語ロケールも乗っていましたが、主なターゲットは中東を中心とした新興国だそうです。

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日本語ロケールも標準搭載するが「たまたま」とのこと

 Zuriブースには頻繁に中東各国やアフリカ系のバイヤーが訪れていました。100ドル程度の低価格モデルもラインナップにあり、新興国ではどこでも見られる製品になるかもしれません。デザインには特徴にやや欠けるものの、フィーチャーフォンからスマートフォンに乗り換えるユーザーがまだまだ多い新興国では、価格が安くなくては消費者に選んでもらえません。Zuriのようなメーカーはほかにも出てくることでしょう。

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Zuriのラインナップ。100~200ドルの製品がほとんど

新興国市場ではやはり100ドルという価格が重要!?
そんな価格帯でもベゼルレスの目を引くデザインも

 つづいて紹介するのはIKU。こちらも新興国が主なターゲットです。製品の特長は3Gのみに対応したスマートフォンもまだまだ作っていること。最近ではLTEが世界各国に広がっていますが、少しでも安い端末を必要とする消費者が多いエリアでは、3Gスマートフォンの需要も高いと同社ブースの説明員は話をしていました。

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IKUのブース。こちらも新興国を主なターゲットにしている

 IKUの展示機を見ると、モデル名が2種類記載されています。その下を見ると「3G&4G」とあるように、同一モデルで3G版と4G版の2つを展開しています。4G版は3G版より価格が高くなると思いきや、カメラ画質を押さえてコストを下げることで、両方100ドル台の値段に抑えています。やはり「そこそこのスペックに、リーズナブルな価格」が求められているということなのでしょう。

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2機種にそれぞれ3G版と4G版がある。4G版はカメラ画質が低い

 実際の製品を見ていくと、ベゼルレスのようなスタイリッシュデザインの「LEO(i55)」がありました。背面はカーボン<5302>調の表面仕上げで高級感もあります。

 SoCはメーカー非公開でクアッドコアの1.3GHz、メモリー1GB、ストレージ16GB、5.5型HD(1280×720ドット)ディスプレー、リア1300万、フロント500万画素カメラとミッドローに位置する製品です。そして通信方式は3Gのみで4Gは非対応。4Gを搭載すれば先進国でも販売できそうですが、100ドル前後の低価格をキープすることがなにより重要なようです。他社の低価格モデルと比べても、このデザインの良さは際立っています。

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ベゼルレスっぽいデザインのLEO
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背面はカーボン<5302>調の仕上げで低価格品にしては出来が良い

B2B市場向けではWindowsもまだまだ根強い人気

 さて、各種ソリューションの展示コーナーには、エンタープライズ向け(B2B向け)のスマートフォンを出しているところも多くありました。バーコードリーダーを搭載したり、防水・防塵に対応するなど、ファーストフード店や運送業者などで大量に利用されているモデルです。そういえば運送業者の人たちって、メーカー不明の端末をよく使っていますよね。

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エンタープライズ向けのスマートフォンを展示するM3 Mobile

 M3 Mobileブースにあった「SM10」はAndroidとWindows 10 MobileのデュアルOS仕様。今でもWindows Mobile Embeddedなどでアプリを作っている企業にとっては、AndroidよりもWindows 10 Mobile端末を求める声が大きいとのこと。そこでデュアルOS対応にしたそうです。

 ということは個人で買って、両OSを自由にブートして切り替え利用できる……と思ったら、残念ながら「OSは出荷時に片方に固定」(説明員)とのことでした。

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AndroidとWindows 10 MobileのデュアルOSに対応するSM10。残念ながら出荷時にOSは固定
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タフネス仕上げで運送業者などで利用されているとのこと

金ピカなスマホがウケるわけじゃない
トルコのスマホがポップな色使い

 さてここまで紹介したスマートフォン、我々が思うような中東っぽいデザインのものや、怪しさに溢れる製品が見当たりません。Zuriのスタッフにも聞いてみたのですが「中東だからと言って単純に金色にしても売れない」そう。むしろ本物の金を見慣れた客には、まがい物は通用しないとのことです。

 というわけで、ピッカピカの金色スマートフォンなんて製品は見当たりませんでした。それよりも独自性を出そうと試行錯誤しているメーカーが目立っていたようです。そこで紹介したいのが中国系のSunelanというメーカー。

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ODMメーカーのSunelan。相手先ブランドでスマートフォンを製造

 たとえば、こちらの「S6」は5型HD(1280×720ピクセル<2743>)ディスプレー、クアッドコアCPU、メモリー1GB、ストレージ8GB、800万画素カメラという、エントリークラスの製品です。しかし、データ保護のアプリを標準搭載しており、セキュリティーを高めた端末として政府関係機関で利用されているとのこと。実際に中国の貴州省政府で利用されています。

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背面に「貴州省政務局」のロゴの入ったS6
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通話内容を傍受されない特殊な電話アプリなどをプリインストール

 セキュリティー関連の詳細は聞き出せなかったものの、今後ほかの国への展開も図りたいとのこと。このほかには低価格スマートフォンをいくつか展示。HTC製品に似た外見の「F11」は6型大画面ながらも100ドルを切る低価格品。

 ディスプレー解像度は960×540ピクセル<2743>、カメラはリアもフロントも200万画素。チップセットはMediaTek MT6580(クアッドコア、1.3GHz)で、メモリー1GB、ストレージ8GBと価格なりのスペックです。とにかく画面サイズが大きければいいという、見栄っ張りな人向け端末って感じでしょうか。

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どことなくHTCらしさを感じさせるF11。6型ディスプレーを搭載

 さらにはどことなくどこかのメーカーっぽいデザインの製品も。こちら参考出展でスペックは一切無し。背面を見るとうっすらと「G5」のロゴが、しかも元のメーカーとほぼ同じ書体。このような製品を作る技術もあるというアピールのための展示なのかも。

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本体下部が外れそうなデザイン
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うっすらと「G5」の文字が見える

 最後は色使いがカラフルなVESTEL「Venus V3」をご紹介。VESTELはTVなどを手がけるトルコの大手家電メーカーで、ヨーロッパなどではよく知られた存在です。スマートフォンも数モデルを出しています。このVenus V3は100ドル前後の低価格モデルで、Snapdragon 210、メモリー1GB、ストレージ8GB、5型HD(1280×720ピクセル<2743>)ディスプレー、リア800万画素、フロント500万画素カメラを搭載。

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斬新なカラーを組み合わせたVenus V3

 ちょっと見かけない色の組み合わせは、アジアとヨーロッパの間に位置するトルコらしい部分かもしれません。GITEXの来場客もこのVenus V3を気に入っている様子でした。もしかしたらこんな色の組み合わせが中東では好まれるのかも。中東へ行けば、日本でもアジアでも見かけることの無いようなスマートフォンが、まだまだ多数あるのかもしれません。


アスキー
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    最終更新: 12月04日(日)12時00分

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