いわばフリーランスの退職金、節税もできる「小規模企業共済」に注目

アスキー 2016年12月07日(水)11時00分配信
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フリーランスの老後って……大丈夫!?

 新米フリーランスの確定申告にまつわる、素朴な疑問を解決していく当連載。今回は、ズバリ「フリーランスの老後」について考えちゃいます。ちょっと重い話題ではありますが、誰だっていずれは考えなければいけない問題。というか、フリーランスって、仕事を辞めても一般の会社員みたいに退職金なんてないですよね!? ど、どうしよう!

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税理士の宮原裕一先生。PCソフト「弥生会計」を10年以上使い、経理業務を効率化して経営に役立てるノウハウを確立。現在は東京・三鷹で宮原裕一税理士事務所(テキストをクリックすると事務所のサイトをご覧いただけます)を経営している

 ということで、また宮原先生に聞いてみました。先生、タスケテ—!

1.フリーランスの「備え」は自分で準備しなきゃダメ!

 「フリーランスの方は、退職金という考え自体がありません。といっても、それに代わる方法はいくつかあります。フリーランスや個人事業主の場合、上記の方法で老後の備えについて、自分で対策をたてていかなければなりません。それぞれメリット・デメリットを考えて、自分に合うものを選んでみてください」と宮原先生。

 なるほど、ちょっと安心しました!

 でも、色々方法があると悩みますね。複数やれば安心だけれど、現実的にはひとつに絞りたいと思います。オススメはどれでしょうか?

 「フリーランスの方に『老後をどうしよう』と相談されたら、『小規模企業共済という制度があるよ』ということは伝えています。皆さん、その存在を知らない方が多いので」

 確かに「小規模企業共済」ってあまり聞きなれない名前ですね。具体的にはどんなものなのでしょうか?

「小規模企業共済は、独立行政法人の中小企業基盤整備機構が運営している共済制度で、意味合いとしてはフリーランスや個人事業主の退職金に代わるものです。毎月一定の掛け金を払うことで、廃業時などに共済金を受け取ることができます。掛け金は最低1000円から最高7万円まで選ぶことが可能です」

 それって、銀行の定期預金とどう違うものなんでしょうか? 何かメリットがあるんですか。

 「ありますよ。小規模企業共済は、払った掛け金が全額所得控除になるほか、共済金をもらう時も退職所得扱いになるので、かなりの節税が可能なんです」

 なんと! それは見逃せませんね!!

2.小規模企業共済で毎年節税ができる!

 老後が不安なフリーランスとしては、退職金がわりに共済金がもらえる上、節税になる「小規模企業共済」はかなり魅力的。では、具体的にどれだけ節税になるのか、調べていきたいと思います。

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 「まず掛け金を月3万円払っているとします。すると、年間で36万円が所得控除になり、そのぶん税が安くなるんです」

 月3万円払えるかどうかはおいといて……月1万円の掛け金でも年12万円。お得ですね。でも、受け取る時……たとえば、中途解約してしまった場合はどうなるんでしょうか? そもそも解約ってできるものなの?

「小規模企業共済は解約も可能です。ただし65歳未満の場合は、受け取るお金は生命保険の一時金と同様に、一時所得という扱いになります。最高50万円までの特別控除額を引いたものが一時所得の金額となりますので、それでもやはり節税効果はありますね」

Yayoi-Dec

 ふむふむ。で、途中解約しなければ、退職所得扱いになるということですね。

 「そうです。退職所得は勤続年数によって退職所得控除という控除があり、通常の所得税よりも税金が安くなります。たとえば、勤続年数が30年の場合、20年までは年40万、21年目からは年70万円が控除されるんです」

 なんと! 長く加入するほどお得ってわけですね。今まで退職所得なんて、フリーランスには関係ないと思っていましたが、これは知っておいて損はないかも。

3.制度改正で加入がさらに簡単に!

 先生の話を聞いていたら、メリットだらけのような気がしてきました。心配だった老後も、安心できそうですよ。それで、小規模企業共済に加入するなら、早ければ早い方がいいような気がしてきました。

 「そうですね。平成28年4月から制度が改正されて、さらに入りやすくなっていると思います。これまでは、加入時に現金で加入申込金が必要だったのですが、平成28年4月から加入される方は、後から口座振替で納付することができるようになりました。他にも、契約者の貸付けの限度額上限が引き上げられるなど、色々と便利になっています」

 今あと、何かやっておいたほうがよいことってありますか?

 「掛け金は月払いのほか、半年払い、年払いができますよ。今年、収入がかなり多くて、来年の納税額が増えそうな場合、この小規模企業共済を年払いしてしまうという手もあります。先ほどシミュレーションしたように、月3万円の掛け金なら、36万円分が所得控除になるわけです」

 わかりました! 早速、手続きに向けて準備をします!!

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(提供:弥生)

アスキー
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    最終更新: 2016年12月07日(水)11時00分

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