7~8万円で買えるパナソニックの4K UHD BD対応のレコーダーを徹底チェック!

アスキー 12月13日(火)12時00分配信
4KBD

 前回、4K BDことUHD BDについて詳しく紹介した。簡単に振り返ると、UHD BDの再生には対応するプレーヤーが必須で、現在のところパナソニック<6752>、もしくはマイクロソフト(Xbox Oen S)しか製品化していない。

 前回はプレーヤーを中心に紹介したが、UHD BD再生に対応したBDレコーダーも製品化されている(4Kでの記録に対応しているわけではない)。どうせ買うのであればレコーダーのほうがいい、という人も多いはずだ。

 パナソニック<6752>が初のUHD BD対応BDレコーダー「DMR-UBZ1」を発売したのは2015年。当時の最上位モデルという位置づけで実売価格は40万円前後(現在の実売価格は27万円前後)と高価だった。

 それから約1年が経った11月、同社はUHD BD対応BDレコーダーの新モデル「DMR-UBZ2020」を発売。その実売価格は8万5000円前後と一気に普及価格帯となった。

実売8万円台のBDレコでもUHD BD対応モデルが登場

4KBD
「DMR-UBZ2020」。ボディーサイズはわずかながら厚みを増し、脚部にインシュレーターを備えるなど、高級機的な風格になっている
4KBD
フロントパネルを開いたところ。左側にBDドライブがあり、その下にUSB端子とSDメモリースロットがある。右側にはB-CASカードスロットを備える
4KBD
背面の接続端子。地デジとBS/110度CSのアンテナ端子や、録画用のUSB端子、ネットワーク端子、光デジタル音声出力といった装備は一般的だが、HDMI出力が2系統備わっているのが珍しい

 まずはDMR-UBZ2020の概要から紹介していこう。BDレコとしてのスペックは、2TB HDDを内蔵した3チューナーモデルとなる。ちなみに、1TB HDDを内蔵した「DMR-UBZ1020」(7万6000円前後)もあり、こちらもUHD BDの再生が可能だ。

 レコーダとしての大きなポイントは使いやすさの向上。初期設定はチャンネル設定とネットワーク設定の2ステップに集約され、最初に使うときの設定が大幅に簡略化された。

 さらに、番組表などでその日の新番組をお知らせする機能は「新番組/特番おしらせ」機能に強化。新番組だけでなく、プライムタイムの2時間枠の特番、また地上波あるいはBS初の放送となる映画などもお知らせするようになった。こうした告知機能の充実で番組の録り逃しを防ごうというわけだ。

4KBD
新番組と特番などをピックアップして紹介する「新番組」機能。新番組や特番、初放送をアイコンで区別して表示する

 新番組/特番おしらせ機能に合わせて、番組表もデザインを小変更。番組情報のタイトルと詳細情報の文字種を分け、より視認性の高いものとしている。

 パナソニック<6752>のBDレコーダーは、以前から多機能と使いやすさで評判だったが、さらに細かな修正を加えて使い勝手を高めてきている。

 このほかの録画/再生、ダビングといったいわゆるテレビ録画のための機能には大きな変更はない。スマホなどへ番組を配信するリモート視聴機能やDLNA再生機能なども一通り継承している。

4KBD
付属のリモコン。ボタン配置が多少変更されているが、基本的には従来のリモコンと同様のもの。Netflixにも対応する

ハイエンドな4KテレビでUHD BDの実力を確認してみた!

4KBD
BD再生時はホーム画面も切り替わり、BDプレーヤー的な表示になる

 ここからは最大のポイントであるUHD BDの再生を試してみよう。まず、主な高画質機能を紹介すると、4K対応高画質エンジンは「4Kリアルクロマプロセッサ」を搭載。

 接続するディスプレーにもよるが、4K/60p/4:2:2/36bit、4K/60p/4:4:4/24bitなどの18Gbps帯域の信号出力も可能で、当然ながら4K+HDR信号<6741>の出力もOK<3808>だ。

 このほか、従来のBDや地デジ放送でも4K信号<6741>にアップコンバートする「4Kダイレクトクロマアップコンバート」も採用。あらゆる映像を4K化して表示できるのだ。

 視聴では、同じパナソニック<6752>の最上位モデルである「TH-58DX950」を使用した。前回も紹介したが、UHD BDを高品位で楽しめる国際認証「ULTRA HD PREMIUM」を取得したモデルだ。

 最新の映画ではないが、UHD BDで見てその画質の良さに改めて感動したSF映画「オブリビオン」を見たが、雲海を飛んでいくときの雲の階調感や白基調の無機質な雰囲気の観測基地内の様子も陰影豊かに描いている。

 圧巻だったのは、荒廃した地上に建設した巨大な装置が爆発する場面。巨大なキノコ雲がもくもくとわき上がり、内部から爆発の光が漏れている様子は、目を灼くようなインパクト。4Kの高解像度とHDRのパワフルな映像をかなり高品位に再現してくれた。

 同じ4Kリアルクロマプロセッサを搭載したプレーヤーである「DMP<3652>-UB90」と比べると、緻密さやロングショットの場面での立体感がわずかにUB90の方が優れていると感じたが、テレビ録画機能などを含めたBDレコとしては十分な実力と言える。価格差もわずかなので、使い勝手を考えるとプレーヤーよりもBDレコの方が便利だろう。

4KBD
初期設定の画面にある「シアターモード」の設定。高画質・高音質のためのこだわりの機能だ

 また、本機はディスク再生や音楽再生時には、HDDなどの動作を停止する「シアターモード」も採用する。最近のモデルではDMR-UBZ1のようなハイエンド機でしか採用されていないモードが復活したのはうれしいところ。実際の画質もなかなかの出来映えだが、こうした高画質・高音質のためのモードをしっかり受け継いでいるのがその理由だと思う。

 ここのところのBDレコは使いやすさや便利さが中心で、画質・音質についてはあまり進化が見られないのが残念だったが、DMR-UBZ2020は手の届く価格のモデルとしては、久しぶりに画質・音質にもこだわっている。

 UHD BDに関心のある人はもちろんだが、画質の良いBDレコを求めている人にもおすすめできる。

 そして、DMR-UBZ2020は、すでに4K動画や4K+HDR動画の配信も行なっている動画配信サービスの「Netflix」などの視聴にも対応しており、UHD BDだけでなくネットの4K動画も幅広く楽しめる。

 最新の4K+HDR対応のディスプレーを手に入れたものの、見ているのは、地デジやBS、あるいはBDという人も少なくないだろう。DMR-UBZ2020があれば、一気にさまざまな4Kコンテンツを楽しむ環境が整ってしまうというわけだ。

HDR非対応のディスプレーでHDRっぽい映像を再現する方法

 前回、HDR対応の4Kテレビ以外でもUHD BDの表示自体はできる(SDR表示になる)、という話を書いたが、DMR-UBZ2020やパナソニック<6752>のUHD BD対応モデルが凄いのは、HDR対応の4Kテレビ以外のユーザーにもうれしい機能を搭載していること。

 それが多彩な画質調整機能と「ダイナミックレンジ変換機能」。これを試すため、DMR-UBZ2020を自宅にも持ち込み、所有するHDR非対応の4Kプロジェクターでも視聴してみた。

4KBD
4K+SDRの環境でUHD BDを表示したときに表れる警告画面。発売するメーカーによって異なるが同種の画面が必ず表示される

 HDR非対応の4KプロジェクターなどでUHD BDを再生すると、最初に警告画面が表示される。これは、再生機器がきちんと映像を表示するディスプレーの能力を確認していることの証。我が家の環境では、4K+SDRで出力される。

4KBD
再生時の画面表示を確認すると、HDR表示ではなく「ダイナミックレンジ変換出力」となっていることがわかる

 4K+SDR表示での「ダイナミックレンジ変換」は、再生時にサブメニューから「再生設定」を呼び出して調整を行なう。この機能は設定画面でも説明があるが、HDRに対応しないディスプレーでも、HDRに近い映像となるように調整する機能。要するに画面全体の輝度を調整し、本来は表現できないHDRの高輝度が感じられるようにするものだ。

4KBD
リモコンのサブメニューボタンを押すと表示されるメニューから「再生設定」を呼び出すと、画質調整などのメニューが表示される
4KBD
再生メニューの画質設定にある「ダイナミックレンジ変換調整」。ここで、SDR環境でもHDRに近い映像に調整ができる。そのほか、解像感調整やノイズ低減、輝度・色調整などが行なえる

 「ダイナミックレンジ変換」でマイナス方向に近づけるほどHDR表示に近いダイナミックレンジが再現できるが、画面は全体的に暗くなる。

 逆にプラス方向にすると画面全体が明るくなっていく。基本的には映像を見ながら、明るいシーンが白飛びしがちならばマイナス方向へ、暗いシーンが見づらければプラス方向に調整して、映像が見づらくならないようにするわけだ。

4KBD
ダイナミックレンジ変換調整画面。まずはもっともHDRに近い最大値(-12)までスライダーを動かす

 HDRに近づけるための調整としては、まずはダイナミックレンジ変換調整でマイナス方向へ動かしていく。使用するテレビやプロジェクターの暗部の再現能力にもよるが、まずは最大値(-12)まで動かしてみよう。

 映像は随分暗くなり、暗部が見づらくなるはずだ。ここは大胆にちょっと見づらいくらいまで調整しよう。さすがにそのままでは画面が暗すぎるので、「輝度・色調整」で「明るさ」や「黒レベル」を調整してバランスを取って見やすくなるようにする。

 画面を明るくしすぎると白側の階調がなくなってしまうので注意しよう。ちょっと面倒な調整ではあるが、これをやると、SDRでもなかなかにHDRらしいパワフルな高輝度の感じが出るようになる。

4KBD
「輝度・色調整」にある「明るさ」と「黒レベル」で映像が見づらくならないように調整をする。明るい場面と暗い場面の両方で見て確認しよう
4KBD
「解像感調整」では、解像感も高域と中域、色で調整が可能。よりディテールを鮮明に楽しみたい場合はこちらで調整する
4KBD
UHD BDやBDソフトではあまり必要ないが、ノイズ低減も各種用意されている。地デジ放送などの視聴時には有効

 調整には手間がかかるし、満足の行く調整ができても実際の4K+HDRの映像には当然及ばない。しかし、かなりHDRの高輝度の感じが近づいてくる。絶対的な輝度のピーク感は当然変わらないのだが、爆発の光の鋭さや金属が輝いている感じといったHDRらしさはよく出ていると思う。

 再生する機器は手に入れられるが、4Kテレビは当分買えそうにないという人にはかなり有効だ。こうした機能があると、時間をかけてUHD BDへの再生環境を整えることができるし、いちはやくUHD BDの良さを体験できる。

ハイレゾ音楽も存分に楽しめる!

4KBD
音楽再生画面。ジャケット写真も表示される

 映像系以外の部分で大きく進化したのが「ミュージックサーバー」機能。これは、CD音源やハイレゾ音源などを内蔵HDDに保存でき、NASのような使い方もできる機能だが、より簡単に使いやすく改良された。

 CDリッピングでは、インターネットのCDデーターベースサイト「Gracenote」と連携し、タイトルやアーティストなどの情報を取得。曲名やジャケット写真付きでCDを保存・管理・再生が可能だ。

4KBD
CDをローディングすると、すぐにデーターベースにアクセスし、楽曲情報のリストが表示される
4KBD
ローディング完了後は、直接再生するか、リッピングをするかを選択できる
4KBD
リッピング中の画面。CD1枚あたりの所要時間は約10分。それほど高速な読み取りではないが、速度を抑えて正確さを重視したものと思われる

 ハイレゾ音源などは、同じLANに接続されたPCとファイル共有機能を使って、ドラッグ&ドロップで手軽に保存でき、ハイレゾ音楽配信サイト「e-onkyo music」の自動ダウンロード機能にも対応する。

 保存した楽曲データの再生は、「機能一覧」のメニューにある「音楽を聴く」から行う。ここにCD音源もハイレゾ音源もまとめて表示される。もちろん、アルバムタイトルやアーティスト別の並び替え表示なども可能。機能的にはHDDオーディオプレーヤーと同等のレベルだ。

4KBD
機能一覧のメニューにある「音楽を聴く」のアイコン。音楽再生はここから行なう

 楽曲の再生は、リニアPCM最大192kHz/32bit、DSD最大5.6MHzの再生が可能。音楽フォーマットも、WAV、FLAC、DSD、ALAC(アップル・ロスレス)、AAC、MP3と主要な音楽ファイル形式を広くサポートしている。

 またCD品質の音源や圧縮音源の再生時は、今まではプレミアムモデルでのみ採用していた「デジタルリマスター」が新採用となり、最大192kHz/24bitにアップコンバートして再生が可能だ。

 アップコンバートした音声はデジタル出力も可能で、HDMI出力時は最大192kHz/24bit、光デジタル音声出力時は最大96kHz/24bitとなる。

 AVアンプのほか、デジタル入力を備えたプリメインアンプやUSB DACなど、オーディオ機器と接続してさらに高音質を楽しむことも可能だ。

 再生時の操作としても、リピート再生やシャッフル再生が選択できるほか、音質効果として、CD品質の音源をアップコンバートする「ハイレゾリマスター」を3つから選択できる。このほか、深夜などの視聴に適したナイトサラウンドもある。

4KBD
サブメニューから呼び出せる再生操作の画面。リピートやシャッフルといった特殊再生も可能だ
4KBD
音声詳細設定では、音質効果として、アップコンバート再生である「ハイレゾリマスター」を弱/中/強の3種類から選べる

 リッピングしたCD「シン・ゴジラ音楽集」を再生してみたが、色づけの少ないニュートラルな音質で、聴きやすい音が楽しめた。

 映画やテレビのサウンドを意識したパワフルだが荒っぽい音にならず、オーケストラの細かな音色の再現も優秀。音の解像度も十分に高いが、硬くなりすぎることもない。いわゆるBDレコーダーの音としてはかなり優秀だ。

 ちなみにハイレゾリマスターは、「弱」でも十分に効果が感じられ、空間の広がりやココの音色の粒立ちが向上する。大きな音での再生では「中」や「強」だと、ややデジタル的な強調感が出てしまうくらいだ。

 小音量再生で効果が感じにくいときに、「中/強」を選ぶといいだろう。

オーディオ環境をUHD BD向けにパワーアップ!

 さて、次回は4Kコンテンツを存分に楽しむためのもうひとつの要素である「音」について紹介したい。UHD BDは音に関してはBDと同じスペックだが、「Dolby Atmos」や「DTS<9682>:X」といった次世代サラウンド規格を積極的に採用する傾向にある。

 しかし、天井にスピーカーを設置するDolby AtmosやDTS<9682>:Xは設置のハードルもなかなか高い。だが、それを手頃価格のシアターバーで実現してしまったモデルが登場しているのだ。こちらもぜひとも期待してほしい。

アスキー
もっと見る もっと見る

【あわせて読む】

    最終更新: 12月13日(火)12時00分

    【関連ニュース】

    【コメント】

    • ※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

    【あなたにおススメ】