完全自動運転に限りなく近いメルセデス・ベンツ新車がすごい

アスキー 2016年12月14日(水)09時00分配信

完全自動運転につながる技術を導入

 メルセデス・ベンツ日本は、新型Eクラスステーションワゴンを発表した。Cd値0.28という優れた空力性能を実現しながらも、最大1820リットルという圧倒的な積載性を誇る大容量ラゲッジスペースを達成。さらに、新たな安全運転支援システム「ドライブパイロット」を搭載。完全自動運転にさらに近づいたのが特徴だ。

 センサー搭載をはじめとした最新デジタル技術が、クルマを大きく進化させていることがわかる。

 メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長は、「新型Eクラスに搭載した新たな安全運転支援システムのドライブパイロットは、完全自動運転につながる技術」と自信をみせる。

完全自動運転に限りなく近いメルセデス・ベンツ新車がすごい
新型Eクラスステーションワゴンとメルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長

 エレクトロニクス業界と自動車業界との関係はより緊密になっている。エレクトロニクス産業の国内最大イベントであるCEATEC JAPANには、日本の自動車メーカーが相次いで出展。毎年年初に米ラスベガスで開催されるCESでも同様に、全世界の自動車メーカーのブースが目白押しだ。1月にはデトロイトでモーターショーが開催されるが、自動車メーカーの将来の方向性を見るには、デトロイトモーターショーよりも、同じ1月に開催されるCESの方が適しているとの見方も広がっている。自動車メーカーの将来の方向性を決める上で、エレクトロニクス産業との結びつきは切り離せないことを裏付ける。

 今回の新型Eクラスステーションワゴンの発表でも、そのあたりを強く感じることができた。

 Eクラスステーションワゴンは、1977年にフランクフルトモーターショーでデビューし、これまでに5世代に渡って、世界累計100万台以上が販売されている。

 今回の新型Eクラスステーションワゴンでは、混雑時や高速道路での渋滞の際に自動運転によりドライバーにかかる負担を大きく軽減する「ドライブパイロット」をはじめとした、安全運転支援システム「インテリジェントドライブ」などの革新技術を搭載。リアエアサスペンションに電子制御のセルフレベリング機能を備えることで、乗車人数や積載量に関わらず一定の車高を維持することで卓越した乗り心地と運動性能を提供する。

 最新技術により、操作性や安全性を大きく高めている。将来の自動運転社会に向けたコンセプトを発表している同社が、それに向けて大きく前進した技術を搭載したクルマだといえる。

 ドライブパイロットは、メルセデス・ベンツの自動運転開発の次のステップとなる技術で、高速道路での渋滞の際には自動運転機能により、ドライバーにかかる負担を軽減。ステアリングパイロットでは先行車との車間距離のみならず、車両や車線、ガードレールなどの平行な物体といった周囲の交通状況を常に監視。車線が不明瞭であったり、表示されていない場合には先行車を追従する。

 先行車を追随するディスタンスパイロット・ディストロニックは、都市、郊外、高速道路などの走行時に、ステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーにより、先行車を認識して、0~約210km/hの速度に応じて車間距離を調節。減速が必要な場合、アクセルおよびブレーキ<7238>を段階的に自動調整してスムーズに減速し、先行車が停止した場合は自車も停止する。高速道路での渋滞時に自動停止した際、30秒以内に先行車が発進した場合は、ドライバーがアクセルを踏まなくても自動で再発進(一般道は3秒以内)。渋滞時のドライバーの疲労を大幅に低減する。

 また、「アクティブレーンチェンジングアシスト」では、ドライバーがウインカーを2秒以上点滅させた場合、車両周囲を監視しているセンサーがほかの車両などとの衝突の危険がないことを確認し、安全が確認された場合に自動で車線を変更。さらに、走行中にドライバーが気を失うなど、万が一の事態が発生した場合には、自動的に車線を維持しながら緩やかに減速、停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」も搭載する。

 ドライバーが一定時間ステアリング操作をしない場合、ディスプレー表示と警告音によってステアリングを握るよううながし、それでもドライバーがステアリング、アクセルやブレーキ<7238>、あるいはタッチコントロールボタンへの操作の反応がない場合には、警告音を鳴らしながら、緩やかに減速してハザードランプを出して停止。車両停止後は自動的にパーキングブレーキがかかることで、後方からの衝突による二次災害を防止する。

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新型Eクラスステーションワゴン

 これも安全性を高めるための最新技術によって実現したものだ。

 そのほかトラフィックサインアシストにより、一般道や高速道路を走行中、カメラが制限速度などの標識を読み取って、ディスプレーに表示する。制限速度を超えた際には警告音を出して、ドライバーに注意をうながす機能も搭載。

 アクティブブラインドスポットアシスト機能では、リアバンパー左右のレーダーセンサーにより、車両の斜め後ろのミラーで見えない死角エリアに車両や自転車がいることを警告し、側面衝突の危険があるときには、ブレーキ<7238>を自動制御して、危険回避をサポート。追い越し車線に移ろうとして、斜め後ろにいる車両に気づかなかったときなど、ドライバーの不注意によるミスを予防し、安全な走行を支援するという。

 さらにアクティブブレーキアシストでは、歩行者検知/飛び出し検知機能も付属。先行車や、前を横切る車両や合流してくる車両、歩行者、路上の物体などとの衝突の危険性を感知すると、ディスプレー表示や音でドライバーに警告してくれる。必要な場合は、正確なステアリングトルクを計算して、ドライバーのステアリング操作をアシストしたり、衝突を回避するために強力な制動力を発揮できるようブレーキ<7238>圧を高め、最大のブレーキ<7238>力で自動緊急ブレーキ<7238>が作動。歩行者や交差点での車両飛び出しにも対応する。このとき、前席のシートベルトの巻き上げや助手席のシートポジション修正など、衝突時に乗員の最適な姿勢を可能な限り確保する「PRE-SAFER機能」も作動する。

 こうした最先端の技術を搭載した一方、別の領域でも最先端デジタル技術の活用にも取り組んでいる。

カメラシェアリングも始まる

 新型Eクラスステーションワゴンの発表会場にもなった東京・六本木の「メルセデス・ベンツ コネクション(東京)」に併設されているブランド体験スペース「メルセデス・ベンツ コネクション ネクストドア」では、パナソニック<6752>が展開するカメラシェアリングシステム「PaN」の実証実験が、2016年12月25日まで開催されている。

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リースの真ん中に設置されたパナソニック<6752>が展開するカメラシェアリングシステム「PaN」

 メルセデス・ベンツ コネクション ネクストドアが開催している期間限定の特別イベントの第3弾として現在「メルセデス・ベンツ コネクション ネクストドア スターガーデン」を開催。その中核コンテンツとして、世界最大となる生木と、1万5000個のLEDで装飾された直径10メートルのベンツマークのリースを設置。リースの中央に立つと、自分が写った写真が撮れるサービスをPaNで提供するというものだ。

 PaNは、パナソニック<6752>NTT<9432>コミュニケーションズが共同開発したカメラをシェアリングするサービスで、公共施設や観光施設、エンターテインメント施設、イベント会場などに設置されたカメラを使って、来場者が記念写真を撮影。専用のIDカードを使って、クラウド経由で写真データを入手できるサービス。利用者は撮影する際に費用を負担する仕組みとしており、「家族旅行でも撮影役を務めるお父さんが写っていないということがなく、さらに、同じIDカードであちこちの観光地で撮影した写真を管理することができる」(パナソニック<6752>)という。

 これまでにもCEATEC JAPAN 2016のパナソニックブースや、京都最古の禅寺である建仁寺、札幌のさっぽろ雪まつりでも実証実験が行なわれたことはあったが、都内での実証実験はこれが初めてであり、約1ヵ月半という期間もこれまでで最長となる。

 リース前方向にLUMIX GH4を設置。さらに9メートルの高さからにもLUMIX GH4を設置しており、一度に2枚撮影する。

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リース前方向に設置されたLUMIX GH4
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正面のカメラで撮影された写真の例
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9メートルの高さからリース全体を撮影した様子

 ちなみにPaNの名称は「PHOTO AND NETWORK」の略で、パナソニック<6752>の「撮影技術」とNTT<9432>コミュニケーションズの「通信クラウド技術」の融合によってサービスが提供されていることを示している。

 パナソニック<6752>では今後、実証実験を経て数多くの場所にPaNを無償で設置し、写真を撮影した人から収益を得るビジネスモデルへと発展させる考えだ。

 そして、クルマをシェアする「カーシェアリング」に対して、カメラをシェアする「カメラシェアリング」という言葉の浸透も図るという。

 メルセデス・ベンツとパナソニック<6752>の連携によって、カメラシェアリングと呼ぶ新たなサービスの模索が始まっている。

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点灯式には東京少年少女合唱団が駆けつけ、上野社長が点灯ボタンを押した
アスキー
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    最終更新: 2016年12月14日(水)09時00分

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