遺伝子解析で疾患リスクや体質がわかる「ジーンクエスト」を体験してみた

アスキー 2016年12月21日(水)12時00分配信

 遺伝子は身体の設計図とも言えるもの。この遺伝子を分析し、健康情報をチェックできる遺伝子検査サービスを提供しているのが「ジーンクエスト」だ。筆者もいろいろと不摂生な生活をしているので、ネットで申し込んで郵送でサンプル送付、さらにネットで結果が簡単に確認できるというので興味津々。今回は、遺伝子を解析して疾患リスクや体質などをチェックできる「ジーンクエスト」を体験してみた。

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唾液をケースに入れて送るだけで、約300項目の遺伝情報をチェックできる!

遺伝子解析のメリットは大きいが注意点も多い

 遺伝子を解析し、健康情報を教えてくれるサービスがあると知り、とても興味を持った。自分がどんな病気になりやすいのか知ることができたら、生活習慣などで予防可能になるかもしれない。そうでなくても傾向を知っておくにこしたことはない。

 ジーンクエストは、2013年に創業したスタートアップだ。代表の高橋祥子氏は東京大学の大学院に在籍中に起業。国内で初めて日本人向けの遺伝子解析サービスを提供している。

 ジーンクエストでは、目的に合わせて特定の体質と健康リスクの遺伝的傾向がわかるパッケージ「ジーンクエストLITE」と約300項目を解析する「ジーンクエストALL」、そして「ジーンクエストALL」にカウンセリングを付属した「ジーンクエスト ALL カウンセリングPLUS」の3コースを用意している。価格はLITEが1万4800円で、上位2つは4万9800円となる。現在、2017年1月3日までは「サービス開始3周年記念キャンペーン」中で、LITEが9800円、ALLが2万9800円となっている。

 遺伝子を解析する、ということで注意しなければいけない点も多い。まずは、遺伝子を解析したデータと健康情報を結びつけるのは、各種の研究報告や論文だ。そのため、結果が確実というわけでもないし、将来異なる結果になることもある。現時点では、盲信してはならないと言うことだ。一部の癌などは、遺伝子検査で発症の有無を高確率で判別できるケースもあるようだが、それらはジーンクエストでは扱わない。生活習慣の改善などが必要な項目を主に解析してくれるのだ。

 また別のリスクとしては、解析結果を真正直に受け止めて気に病んでしまうパターンが考えられる。本来なら問題ないレベルなのに、「一般より1.25倍なりやすい」と言われてストレスを抱えてしまったら本末転倒だ。そのため、ウェブサイトのあちこちに注意書きが表示されていたり、結果を見る前に同意が必要になっている。あくまで参考程度にするくらいの心構えを持っておこう。

 もう1つ注意したいのが、遺伝子情報は自分だけの個人情報ではないと言うこと。遺伝子は両親から半分ずつ受け継ぐので、兄弟や親族とも共通する項目も多い。自分がいいからといって、全データをウェブなどで公開すると、親族にも迷惑をかける可能性がある。当人以外の個人情報にも直結するため、スクリーンショットなどをうかつにブログで公開したりするのは当然避けた方がいい。

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ジーンクエストのウェブサイトをよく読もう
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「商品の購入」からカートに入れて決済する
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遺伝子解析キットが送付されてくる

遺伝子解析キットに唾液を入れ返送する

 申し込みから1週間ほどで遺伝子解析キットが送られてくる。試験管のようなキットに「FILL TO」のラインまで唾液を入れ、ふたをきちんと閉める。試薬と混ぜたら、付属のキャップを閉め、袋に入れ、同意書を記載し、送り返す。箱ごと送り返すので、手間もかからない。

 作業的にはとても簡単だが、きちんと「ご利用ガイド」を読みながら進めよう。筆者は、指定量の唾液を入れたはずなのにふたを閉めたら容量が増えていて、ミスをしたかと思って焦ってしまった。ガイドにはしっかりと「試薬が入る」と書かれていた。

 次に、ウェブサイトから「新規会員登録」を行なう。その後、「購入済みの商品」の製品のところに「解析ID」を登録する。このIDは製品に同梱されているので、送り返してしまわないように注意すること。キットを返送したら、あとは4~6週間待とう。ちなみに、今回体験したのは約300項目テストできるALLだ。

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遺伝子解析キットが届いた
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キットの内容物。解析IDは紛失しないようにすること
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唾液を入れる瓶とキャップ
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「FILL TO」のラインまで唾液を入れる
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ふたをしめて試薬と混ぜる
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キャップをしめる
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付属の袋に入れる
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同意書に記載する。未成年の場合は親権者の同意と署名が必要
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パッケージにも住所を記載して投函する
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ウェブサイトから新規会員登録を行なう

約300項目の健康リスクや体質に関する解析結果をチェック!

 6週間後、検査結果が出た。ウェブサイトからログインして確認してみる。早速、メリット・デメリットや、情報提供であって医療行為ではないこと、解析結果が確実でないことなどの注意書きが表示される。理解しているなら「見る」をクリックしよう。

 「健康リスク」「体質」「祖先解析」「研究対象項目」「遺伝子の専門家に相談」という5つのタブが現れた。まずは、メインの「健康リスク」をチェックしてみよう。

 またもや「閲覧同意が必要な項目」が表示され、同意を求められた。UI・UXを損なってまで、厳重に同意を求めるのは、心の準備ができていないのに不用意に情報に接し、きちんと処理できずに心の負担にならないようにするため。人によっては「○○癌に1.3倍なりやすい」と表示される可能性があるのだから、軽く考えずに、きちんと注意書きを読む必要がある。

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ウェブサイトにログインして、「解析結果」をクリックする
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同意を求められるので「見る」をクリック
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「健康リスク」を開き、「閲覧同意画面へ」をクリック
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リスクやデータの信頼性などについて、再度確認を求められる
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「閲覧同意画面へ」をクリックする
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内容を確認し、「同意して見る」をクリックする
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結果を閲覧できた

 まずは「リスクが高い項目」を確認しよう。なかなか、怖い病気がならんでいて、1.25~1.84倍といった数値が並んでいた。これは確かにインパクトがある。同時に信頼性もチェックしたい。「データの信頼性」の星の数が多いほど信頼性が高まる。たとえば、星ひとつは100人未満の小規模な試験の報告、星4つは750人以上を対象とした研究結果が2つ以上あるもの、といった具合だ。また、「アジア系集団での研究」にチェックがあると、アジア人を対象とした研究結果が存在しており、さらに信頼性が高まる。

 一覧の上を見た瞬間に、ジーンクエストの解析結果に納得してしまった。親族全体の個人情報なので、詳しくは書けないが、2~3の病気がビンゴだった。もちろん、喘息1.42倍や慢性C型肝炎1.48倍など、心当たりがまったくないものもある。筆者が最近悩んでいた症例に、「むずむず脚症候群」という名前が付いていたことも初めて知った。こちらは1.25倍だった。

 筆者は海外旅行によく行くので、エコノミー症候群のリスクが1.84倍とあって驚いたが、信頼性が星2つでアジア人の研究もないので一安心。とは言え、次回以降マッサージなど気をつけようかな、とも思った。

 リスクが低い項目は安心して見ていられた。「メタボリックシンドローム」や「過食症」「肥満」などの項目が根こそぎ低かったので、今の肥満は100%食生活に起因している事がわかり、反省。ちょっと本気でダイエットしようと思った。

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リスクが高い項目を一覧できる。アジアでの研究の有無やデータの信頼性も確認しよう
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「詳細へ」をクリックして、具体的なマーカーについての情報をチェック
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リスクが低い項目を一覧できる。ほっとするが、決して慢心しないように

 「体質」ではBMIや「アルコールとニコチンの共依存」や「飲酒量」などがわかる。多くが一般的、という結果だったが、中には驚く項目もあった。「人差し指と薬指の長さ」という項目があり、筆者は人差し指より薬指の方が長いのだが、きちんとその項目に入っていた。唾液からわかるものなのか、と感心してしまった。「アルコール赤面反応」も「飲酒によって顔が赤くなることはほとんど、あるいはまったくないタイプ」とのことでその通り。「PR間隔(心電図の特徴)」といった、結果を見てもどう判断していいのかわからない項目もあった。

 「祖先解析」では、ミトコンドリアハプログループ解析により、母系の祖先をチェックできる。日本人の約7%をしめるGグループだった。東アジア起源のようで、そうなのかと思った。

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「体質」をチェックできる。ニコチンにはそれほど依存しないタイプのようで、ヘビースモーカーからばっさり禁煙できたのも納得
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説明は長いのできちんと下まで読もう
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「祖先解析」では母系の祖先をチェックできる。またもや同意を求められる
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筆者はGだった。そうかぁ、くらいの感想だが、それがわかるのは凄いと感じた

 遺伝子検査の結果をじっくり見続け、これはとても価値がある情報だと思った。情報を鵜呑みにして、油断したりストレスを感じたりするのはNGだが、解析結果には説得力があり納得した。特に親族や自分の病歴とかぶる部分でリスクが高いと解析された項目については、生活習慣などを改めて予防しようと心の底から思った。

アスキー
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    最終更新: 2016年12月21日(水)12時00分

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