Uberの自動運転車がサンフランシスコに導入されたが、当局は……

アスキー 12月21日(水)12時00分配信
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サンフランシスコで導入されたVolvo Xc90の自動運転車

 日本も冷え込みが厳しくなってきた年の瀬、いかがお過ごしでしょうか。

 日本では毎年12月28日頃に仕事納めをして、三ヵ日が明けてから仕事始めとなるのが一般的ですが、最近のお店なんかは商戦とばかりに休まないところも少なくありませんよね。

 たとえば蕎麦屋なんかは、12月31日には絶対に休めませんし、初詣客を見込んで1月1日から店を開けるコーヒーチェーンなんかも多いようです。

 米国では年末年始が連休ということはほとんどありません。そもそも12月が丸々休暇、みたいな人もいるのですが、クリスマスイブ、クリスマス、ニューイヤーイブ、ニューイヤーデーの4日を休んで、後は平常通りというお店も多いのです。

 今年の筆者はというと、感謝祭のシーズンは東京にいて、ビザ更新の手続きなどでクタクタになったこともあって、今年は日本の正月休みと同じように休もうかと思っています。

 できれば、こちらでも日本のお笑い番組なんかを見ながらのんびりしたいところですが、残念ながら思うように見られる環境は整っていないようで。

Uberの自動運転車がサンフランシスコに
ベースの車種はボルボの最上位クラス

 ちょうど先週の14日、サンフランシスコでUberの自動運転車がサービスを始めたというニュースがありました(https://newsroom.uber.com/san-francisco-your-self-driving-uber-is-arriving-now/)。UberX(いわゆる普通のUber)を呼ぶと、自動運転車がマッチすることがあるそうで、利用方法などは通常どおりです。

 ベース車両となっているのは、Volvo XC90という高級SUV。Googleの自動運転車のときもそうだったのですが、自動運転車は現段階では、車の屋根にさまざまな機器を載せなければなりません。

 ベース車種を選ぶ際には、屋根の耐荷重や剛性などを考慮するということで、GoogleはLexus RXを自動運転車のベース車両にしていました。これはストリートビューの記録車でも同じことで、Subaru Impreza Sports(ワゴン)やToyota Priusなどが選ばれていました。

 VolvoはSubaruとともに米国を含む世界中で、自動ブレーキ<7238>やアクセル、ハンドルアシストなどの危険回避機能を導入して人気を博してきました。

 Uberが、自動運転車によるサービスをVolvoの最上位の車種でテストをする点は、Volvoにとっては同社のラグジュアリーな車内空間を体験してもらうことができ、そして安全のイメージを高めることにつながります。

自動運転は“後戻りできない体験”

 米国でも今のところ、完全な自動運転ではなく、アシスト機能の範疇で機能を実現しています。前述のVolvoやSubaruに加えて、新興電気自動車メーカーのTeslaも、オートパイロット機能が人気です。

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こちらはTeslaのオートパイロット機能

 ハンドルに手をかけていつでも操作できる状況になければなりませんが、高速に乗ってしまえば、流れていても渋滞しはじめても、きちんと周囲の車を認識して、車速をコントロールしてくれます。

 米国では長距離ドライブのときにクルーズコントロールが必須機能なので、一定速度での走行だけでなく、加速・減速までやってくれて先行車の自動追随をしてくれると、特に朝夕の渋滞の時には本当に楽なのです。

 「後戻りできない体験」とはこのことだな、と実感します。

 一方、Teslaのオートパイロット機能で不安なのは、たとえば高速の分岐点です。

 一番右の車線(米国は右側通行)を走っていて、出口が右に逸れていくような一般的な場面。本来まっすぐ走っていきたいところですが、逸れていく右の線に沿って進んでいき、間違いだと気づいてから、ググッとハンドルが左に回転することがありました。

 これはヒヤッとする瞬間で、ああやっぱりまだちゃんとハンドルに手がかかってないことにはと思わされた経験です。とはいえ、そのようなエラーもごく一部だけで、そうしたことを理解しながら活用すれば、非常に便利という感想です。

とはいえ、人の察しがまだ勝るのが現状

 Teslaでは、周囲の車をどのように補足しているか、画面に表示することができます。昼でも夜でも、確かにちゃんと車の存在を捕らえています。

 しかし人の「勘」がまだ優れているなーと思ったこともありました。

 たとえば高速道路を走行していて、左や右から追い越してきた車をみると、そのまま追い抜いていくのか、自分の前に入ってくるのかという雰囲気がわかりますよね。

 速度を上げるのをやめて様子をうかがい始めたら、「こりゃ入ってくるな」と身構えることができます。自分はそうした察しがついていても、オートパイロット機能は実際にその車が前に入ってきてからブレーキ<7238>をかけます。結果的に強めのブレーキ<7238>になってしまいますよね。

 こうした察しをアルゴリズムに組み込むのはさほど難しくない一方で、どこまでそれを適用するかという、しきい値の設定は難しいところです。察しが働き過ぎてどんどん車を前に入れることが、決して安全だとは言えないからです。

Uberの自動運転車はサンフランシスコで運行を停止せよ
当局の通知を無視して運行を続けるUber

 自動運転が後戻りできない体験である一方で、まだまだ発展途上の技術であるという理解をしている筆者ですが、基本的には、安全に走行距離数を重ねてデータを取り、技術向上の速度を上げるべきだと考えています。

 Uberの自動運転車導入も、その一助になるはずです。しかしサンフランシスコでは、当局運行停止が命じられ、トラブルになっています。UberはVolvoの自動運転車両にドライバーを乗せて、テストを開始しました。カリフォルニア州陸運局(DMV)は、当局の許可を得てからテストをするよう通知していましたが、Uberがこれを無視して運行を続けているのです。

 Uberによると、ドライバーを乗せていて自動運転の定義に当たらないから、DMVが言う自動運転車の許可は必要ない、という主張です。しかしDMV側はカリフォルニア司法長官命令を発行し、適切な許可を取るよう通知しているのです。

 地元のニュースチャンネルKron4は、Uberの自動運転車が赤信号を無視して通過しているYouTubeビデオ投稿を紹介し、安全性に対して疑問を投げかけています(http://kron4.com/2016/12/14/video-viewer-says-driverless-uber-ran-red-light-in-san-francisco/)。

 DMVからの命令は手続き上の問題ですが、赤信号通過は安全性に関わる問題であるため、後者の方が重要だと思います。自動運転車に乗り込むドライバーがどのような指示を受けているのかわかりませんが、交通法規遵守や危険回避のために同乗している“はず”。にもかかわらず、一方では自動運転車にドライバーを乗せているということで、許可を取る手続きを回避しようとしているわけです。

 確かにこれでは、サンフランシスコ市民の賛同が得られないのも無理はなさそうです。


アスキー
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    最終更新: 12月21日(水)12時00分

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