富士フイルム、キヤノン、カシオ……お買い得な高級コンデジを決定

アスキー 12月22日(木)12時00分配信
お買い物特集

 2016年のデジカメは、新機種の登場が遅れた感じがあったが、それでも印象的なデジカメは多く、ミラーレス機や一眼レフの新しい機種が多く発売され、大いに注目を集めた。

 しかし、お買い得という観点から考えたとき、実はコンパクトデジタルカメラが注目に値する。

 今回はコンパクト型ながらもスマホには置き換えできない魅力を満載しているお買い得なデジカメを紹介する。

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今回取り上げた機種。左から富士フイルム<4901>「X70」、キヤノン<7751>「PowerShot G7X Mark II」、カシオ計算機<6952>「EXILIM EX-ZR4000」の3台

7万円程度で購入可能な高画質機
富士フイルム<4901>「X70」

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本体サイズは幅112.5×奥行き約44.4×高さ644.4mm。重量はバッテリーとメディア込みで約340g。色はブラックのほかにシルバーも選べる
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背面モニターは3型でタッチ対応。スマホ感覚での操作が可能だ。またAFポイントの位置指定にも使える。ダイヤル操作を中心にしたマニュアル志向のインターフェースは直感で操作しやすい
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背面インターフェースは普通のデジカメらしく十字キーを用いた方式。タッチ操作も可能だ。液晶モニターは上に約180度チルトするので自撮りも楽
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レンズ交換はできないが専用設計された28mm相当のレンズ。開放F値はF2.8。電源のオン/オフでもレンズの繰り出しはない。欲を言えばレンズバリアは内蔵してほしかった

 今年の2月に発売されたデジカメで、直販サイトでは税込9万6660円となっているが、最安ベースなら7万円程度で入手が可能だ。割引率はそれほどでもないのだが、APS-Cサイズセンサーを採用しているコンパクトデジカメとしてはかなりお得だといえる。

 レンズ交換はできないものの、35mm版換算で28mm相当の広角レンズを採用。スナップ撮影に最適だ。レンズ固定ではあるものの、基本的な機能やスペックは同社のミラーレス一眼に準拠しているので不満は感じない。

 撮像素子には富士独自のカラーフィルター配列を持つ「X-Trans CMOS II」を採用。有効画素数は約1630万画素でローパスフィルターレスだ。

 専用設計されたレンズに加え、画像処理エンジンの「EXR プロセッサーII」により、ISO 51200までの感度設定ができる。

 デジカメにおいて重要な撮像素子にはXシリーズで実績のあるセンサーとエンジン、それに専用に設計したレンズを組み合わせることで、レンズ交換可能なXシリーズよりも画質の期待値は高い。実際に撮影したデータを見ても遠景の解像力や質感の再現性はかなりの高水準に達している。

 画質はもちろんだが、AF機能にも注目だ。像面コントラスト検出方式だけでなく、像面位相差検出方式を組み合わせたハイブリッドセンサーは、暗いシーンでも素早く精度の高いピント合わせができる。

 ミラーレス機はAFが遅いとか、苦手といった話はもう過去のものになってきてはいるが、「X70」のAFスピードはその中でもかなり速い部類に入る。なお、AF追従でも秒間8コマの連写が可能な点も見逃せない。

操作系はかなり本格的

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ダイヤルが多めのインターフェース。絞り値やシャッタースピードが直に確認できるのはうれしく感じる。リングとダイヤルの組み合わせでオートへの切り替えも簡単。シャッターダイヤル下のオート切り替えレバーでならシーン認識機能を持ったフルオートへの切り替えができる。写真の知識がなくても楽しめる機能だ

 見た目も大きさもまさにコンデジだが、操作系はマニュアル操作を意識した構成になっている。

 レンズにはフォーカスリングと今や懐かしさを感じる絞りリングが備わり、上面にはモードダイヤルではなく、シャッタースピードダイヤルがある。絞りリングとシャッタースピードダイヤルには共にオートを示す「A」ポジションが備わり、絞りリングを「A」にあわせてシャッタースピードを選ぶと「シャッタースピード優先オート」に、逆にシャッタースピードを「A」にあわせて絞りリングで絞り値を選べば「絞り優先オート」になる。

 両方を「A」に合わせるとプログラムオートになるのも便利だ。また、シャッタースピードダイヤルの右下には「AUTO」表示の切り替えのレバーがあり、「AUTO」側にすると絞りとシャッタースピードの設定は無効(オート)になる「アドバンストSR オート」に切り替わる。

 撮影シーンをカメラが自動的に認識するモードで状況に合わせた適切な設定に切り替わるので、設定がわからない人でも安心して使うことができる。

 はじめてのデジカメに選んでも困ることはなく、使い込んでいって絞りやシャッタースピードの効果が気になったら使ってみるという使い方も可能だ。

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最短撮影距離は約10cm、レンズ前だとだいたい6.5cmくらいの距離だ。近接時でもシャープネスの低下は少なく解像力も高い
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フィルムシミュレーションブラケットで撮影(左上からクラシッククローム、Velvia、ASTIA)。1度のシャッターで3種類のフィルムモードを同時記録できる
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絞り開放では周辺部での光量落ちが見られるが、気になるレベルではない。遠景での解像力の高さはすごいの一言。シャープネスを高くみせるためにエッジ処理を行なうデジカメも多いが、X70は自然な感じの仕上がり。素の状態での解像力が高いのだろう

 基本的に中身はXシリーズのデジカメと同じなので、銀塩フィルムの発色を楽しめる「フィルムシミュレーション」機能や特殊効果が得られるフィルター機能、多重露出、インターバル撮影などの機能も充実している。フルHDでの動画撮影やスマホからのリモート撮影や転送も可能で、機能面での不満はまず見当たらない。

 小さく軽く携帯性に優れ、機能面も満足できる最強のスナップ機で、いつでもどこにでも持っていって撮影したい気分にさせてくれるデジカメだ。

6万円台半ば高級コンパクト
キヤノン<7751>「PowerShot G7X MarkII」

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本体サイズは幅105.5×奥行き42.2×高さ60.9mm。重量はバッテリーとメディア込みで約319g。かなりコンパクトに仕上がっている
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上部に備わる大きめの露出補正ダイヤルとその同軸に配置されたモードダイヤルが特徴的。背面モニターは3型でタッチ操作に対応し、上に約180度、下に約45度チルト可能だ
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背面には十字キーを兼ねた回転可能なコントローラーホイールが備わる

 今年の4月に発売されたキヤノン<7751>のプレミアムコンパクトシリーズの最新モデルが「PowerShot G7X MarkII」だ。同社のオンラインショップでは税別7万9300円だが、最安値ベースだと6万円台中盤くらいで入手できる。

 コンデジとして考えるとちょっとお高めだが、1型のセンサーを採用した高級コンパクト機と考えればお得感がある。

 有効画素数は約2010万画素の裏面照射型センサーを採用し、レンズは光学4.2倍(35mm判換算で約24mmから100mm相当)のズームを採用している。開放F値は広角側でF1.8、望遠側でもF2.8と明るめで、もちろん光学手ブレ補正が備わっている。

 広角側ではレンズ前5cmまで、望遠側ではレンズ前40cmまでのマクロ撮影も可能。望遠側で40cmというのは結構拡大して撮れる距離で、だいたい名刺くらいの範囲を撮ることができる。

 ズーム倍率が高めのコンデジは多いが、少しでも望遠側にズームすると近寄れなくなる機種が多い。本機の場合は望遠でこれだけの寄れるのが素晴らしい。

 画像処理エンジンには「DIGIC 7」を初搭載し、ISO感度は最高でISO 12800まで、秒間8コマの連写やフルHDの動画撮影も可能になっている。

 最近はスマホが普及しているため、コンデジの出番が減ってきている。スマホは持ち歩く機会も多いため手軽さでは勝っているが、画質面ではまだカメラ専用機のほうが有利な点は多い。

 また、道具として「カメラ」を持ちたい人もいて、こういう面でも一般的なコンデジよりもちょっと大きめの撮像素子を採用する高級コンデジに注目が集まっているのだろう。

 道具としてのカメラを突き詰めると、どうしても大きな撮像素子を採用したカメラになるが、素子サイズが大きくなるとそれに比例してレンズが大きくなってしまい、携帯性が損なわれてしまう。

 レンズを含む本体サイズを程よい大きさにおさめて、なおかつ画質をキープできる1型センサー採用デジカメは、携帯性と画質を両立できるベストなマッチングと言える。

マニュアル操作も意識した操作系

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右手で操作しやすい位置に露出補正とモードダイヤルが同軸で配置されている。モードダイヤルはかなり固めになっており誤動作する心配は少ないが、それでもロック機構が欲しい
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レンズ基部に備わるコントローラーリングは下部に備わるレバーでクリックの有無を切り替え可能。ズーム操作や絞り、シャッタースピードの設定や感度設定など、さまざまな機能を扱える

 機能面は充実している。明るいレンズを活かした絞り優先オートをはじめ、シャッタースピード優先オート、プログラムオートにマニュアル、シーンモード、フルHD動画やタイムラプス動画の機能も備えている。

 明るいレンズの絞りを快適に利用できる内蔵NDフィルターやエフェクトを加える機能も一通りは揃っており、十分に遊べるだろう。

 操作性はマニュアル的な操作を行ないやすくなっている。レンズ基部に備わる「コントローラーリング」は、クリックのオン/オフの切り替えが可能で、スムースな回転動作とクリック感のあるダイヤル操作を選べる。

 撮影モードによって絞りやシャッタースピードの設定、ISO感度やホワイトバランス、ステップズームへの切り替えができるので好みの応じた設定で撮影を行なえる。

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望遠側で撮影。F2.8で絞り優先オート。望遠側(100mm相当)でかなり大きく撮影が可能。解像力は高く、シャープネスの強調は控えめ。背景のボケ具合が柔らかくソフトな印象だ
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望遠側、F4.0で絞り優先オート。それほど近寄ってはいない距離だが背景のボケ具合はいい感じ。ちょっと引目の絵作りだとシャープネスが強めになってエッジが際立ってくるがメリハリを感じる程度のいい具合
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広角側、F4.0で絞り優先オート。広角側で遠景を撮ると解像力の高さを実感できる。シャープネスの処理は強めだがエッジの破綻などは見られない
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光学4.2倍からデジタルズームを使うことで200mm相当の望遠撮影が行なえる。画質への影響はあるが、SNS投稿などならば十分使えるだろう。手ブレ補正の効果も大きい
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望遠側、F2.8で絞り優先オート。階調の幅はかなり広く質感の描写性も高い。APS-Cサイズやフルサイズ機に慣れていると1型センサーでは思ったよりもボケないのだが、ある程度の範囲にはしっかりピントが合うので慣れると使いやすい

 撮像素子がちょっと大きめな分、絞りの効果を味わうことが可能で、マニュアル操作をしやすくし、カメラを操作している雰囲気を味わえる点も魅力の1つだろう。

 フルオートで気軽に撮影できて、場合によってはマニュアル操作で効果的な絵作りを狙える、それでいてスマホや一般的なコンデジよりも高画質に記録ができるので汎用性に優れたデジカメだ。

4万円程度で買える超広角コンデジ
カシオ計算機<6952>「EX-ZR4000」

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本体サイズは幅108.3×奥行き37.7×高さ61.5mm、重量はバッテリーとメディア込みで約249g。色はブラックのほかにホワイトも選べる。シンプルなデザインで最近流行りのクラシカル路線にも見える
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背面モニターは3型。タッチに対応していないのが残念だが操作性はシンプルで悪くない。上方向に約180度チルト可能で自撮りに便利。電源オフの状態からモニターをチルトさせると電源が入る
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背面インターフェースは十字キーを兼ねたコントロールダイヤルが備わっている。メニュー周りの操作は前面レンズ基部に備わっているファンクションリングでも操作可能
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ワイド19mmの文字がさんぜんと輝く。広いだけでなく、5倍ズームでもあり望遠側でも95mm相当の中望遠撮影が可能だ
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レンズ基部にはクリック付きのファンションリングが備わる。設定の変更や絞りやシャッターの設定を変更するのに便利だ
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レンズの左下にはシャッターボタンが備わっている。単純にシャッターボタンとして機能させるだけでなく、連写するシャッターボタンや、セルフィタイマーにするなど、本体上部のシャッターボタンとは違った機能にすることも可能だ

 カシオの「エクシリム」シリーズは、ハイエンド系列の「PREMIUM HIGH SPEED」、ミドルレンジの「HIGH SPEED」、「STANNDARD」の3つに分かれており、さらに「LIFE STYLE」「SPORTS」の分離型を採用するアクションカムっぽいデジカメも用意されている。

 「ZR4000」は「HIGH SPEED」の最上位モデルで、シリーズのメインになる機種だ。同社のオンラインショップでは税込5万6700円で発売されている。最安値ベースなら4万円を切った価格で販売されている店も多い。

 撮像素子は1/1.7型の裏面照射型センサーで有効画素数は約1210万画素。最近のデジカメとしては画素数が少なめな印象を受けるが実用上はまったく問題ない。

 組み合わされる画像処理エンジンは「EXILIMエンジンHS Ver.3」で高速な起動をはじめ、30fpsの高速連写やAFを追従させながらの秒間6コマ連写など高速な内部処理を行なっている。

 「ZR4000」で最も特徴的な機能はレンズだろう。35mm判換算で約19mm相当の超広角から95mm相当までの光学5倍ズームを搭載している。

 一般的なデジカメでは広くても28mmm相当くらいだが、それに比べて2倍以上の範囲を写すことが可能だ。

 特に便利なのは自撮りで、写せる範囲というのは多少撮影位置を下げるなどすれば広くできるのだが、写せる画角が広いのはちょっと意味合いが違ってくる。

 カメラと被写体の位置が同じでも、背景を写せる範囲が大きく変わってくる。旅行などで状況そのものを記録しておきたい場合などは、画角の広いレンズがとても便利なのだ。

 ほかのコンデジでは撮れない絵が記録できるという点で、この19mm相当の超広角レンズだけでもZR4000の価値は大きく上がる。

 光学5倍のズームには5軸対応の手ブレ補正機能が備わっている点も見逃せない。95mmくらいだとそれほど望遠というわけではないが、誰もが手ブレをしないよう意識しながらシャッターを切るわけではなく、失敗を少なくできる点では重要だ。

最大1000fpsのハイスピードムービーなど機能満載

御買い物
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35mm判換算で19mm相当から95mm相当まで光学5倍ズームを備えている(左は広角側、右は望遠側)。ズーム倍率はそれほどでもないが、広角側がすごく広い分、画角の変化は大きく感じられる
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広角側で撮影。背景を広く写しこめる。広角レンズならではの遠近感(パースペクティブ)も楽しめる要素の一つだ
御買い物
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HDRの効果と特殊エフェクトを組み合わせたHDRアートは何気ないシーンでも劇的に見せてくれる。左がノーマルで右がHDRアートの写真だ

 機能面では、最近のエクシリムに搭載されているものはほぼ網羅している。特殊効果が得られる「HDRアート」や「アートショット」、高速連写を利用した「パストモード」、30fpsの高速連写や最大1000fpsのハイスピードムービー、タイムラプス記録やフルHD動画の撮影も可能だ。

 また、最近のコンデジはスマホをライバル視しているかもしれないが、エクシリムはむしろスマホとの親和性も高めている。

 「エクシリム オートトランスファー」は常時スマホと接続されて「ZR4000」で撮影した画像が自動的にスマホへ転送される仕組みも搭載する。

 スマホのカメラ機能がコンデジに取って代わりつつあるなか、スマホのカメラ機能部分をエクシリムに置き換えることで快適に撮影が行なえ、高画質での記録が可能になる。撮ってすぐにSNSに投稿するといった行為が待つ時間もなく快適に行なえるのも魅力の一つだ。

 コンデジの中のコンデジと呼んでも差し支えないほどのZR4000。使うことを意識しないで快適に使用できるデジカメだ。

年末年始のお買い物を楽しもう!

 ということで、PC、AV機器、デジカメを2016年のお買い得製品をピックアップしてきた。興味がある製品があるならば、この年末、ぜひ店頭に足を運んでみてほしい。

アスキー
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    最終更新: 12月22日(木)12時00分

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