中国で「三洋」ブランドの最新スマートテレビを買ってみた!

アスキー 12月22日(木)12時00分配信
山谷連載
国美の三洋コーナー

 ここ数年、中国では11月から年末までECサイトはずっと商戦期だ。

 11月11日にはECサイト「天猫(Tmall)」「京東(JD)」が中心となったECサイト祭り「双十一」にはじまり、「ブラックフライデー」や「双十二」といったEC祭り、さらにはクリスマスや正月商戦が待ち受ける。

 もっといえば、その先には春節(旧正月)商戦もある。この時期、中国のバス停や地下鉄駅では何かしらのECサイトや、対抗する家電量販店の広告があり、“ああ年の瀬なんだなぁ”とネットにアンテナがたつ中国人は思うだろう。

 家電量販店もECサイトに負けず力を入れる時期だ。中国の家電量販店といえば、「蘇寧電器(SUNING)」と「国美電器(GOME)」の2大巨頭が各都市で競合している。

 テレビフロアを見てみれば、「ハイアール」「創維(Skyworth)」「海信(HiSense)」「長虹(Changhong)」「康佳(KONKA)」といった定番の中国地場ブランド製品が売られ、店によっては「楽視」や「PPTV」などの新興のネット系ブランド製品もある。

 外国では定番のサムスンやLGの韓国勢があり、日本ブランドではソニー<6758>シャープ<6753>、それに蘇寧電器では同店限定でパイオニア<6773>の液晶テレビが、国美では同店限定で三洋の液晶テレビがそれぞれ売られている。

パイオニア<6773>と三洋の最新テレビが今も中国では売られている

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三洋推しの国美

 大事なことなので2度書くが中国では、日本でプラズマテレビを売っていたパイオニアブランドの液晶テレビがあり、また三洋の液晶テレビが売られている。

 しかも両社のラインナップを見ると、下は32インチから上は50インチクラスまであり、しかもスマートテレビがおよそ半分を占める。

 つまり現役のブランドだ。両家電量販店で最も手軽に買える価格帯でパイオニア<6773>と三洋の液晶テレビは売られている。

 中国は蘇寧電器がテレビにおいてパイオニア<6773>のブランドを利用し、国美が同様に三洋のブランドを利用するという契約を結んでいることから、パイオニア<6773>や三洋のテレビは中国で存在するのだ。加えて、今年からは長虹が三洋ブランドを利用し世界展開すると発表した。

 一部のメーカーの製品は、「シャープ<6753>製パネル搭載!」とパネルの良さをうたい、また上位機種では中国メーカーでも曲面テレビや4Kテレビが売られていることもあるが、多くの中国メーカーのテレビはコストパフォーマンスで勝負している。

 中国テレビメーカー同士の価格競争の最前線に、日本ブランドのパイオニア<6773>や三洋がある。年の瀬だし、筆者も新しいテレビを1台と、三洋の42インチスマートテレビを購入することにした。

 42インチスマートテレビにして、1999元からセール期間で200元引きの1799元で、円安で外国の買い物が高く感じる現在でも日本円で3万円ちょっとであった。

中国ではテレビをネット回線経由で見るのが常識

 購入した三洋ブランドの42インチ液晶テレビ「42CE5100A」は「X-Vizon画像処理エンジン」を搭載。

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側面の端子類。コンポーネント端子がある
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背面の端子類。アナログRGBまでついている

 スペックは、LEDバックライト搭載でフルハイビジョン(1920×1080)、6W×2のステレオスピーカー搭載。無線LANを内蔵し、コネクター類はUSB×2、HDMI×2、アナログRGB、LAN、コンポーネント、microSDカード、イヤフォンジャック、同軸となっている。

 現在中国では、録画専用機は使わず(売られてないことはないが非常に少ない)、外付けのセットトップボックスをHDMI経由で接続し、DVDプレーヤーをVGAケーブルでつなぐのが一般的。

 アンテナケーブルの利用は非常事態に使うくらいで、基本的にはインターネットを利用する。スマートテレビでなければ、ADSL契約時についてくるセットトップボックスを利用する。

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プリインストールされた「芒果(マンゴー)tv」

 OSはAndroid4.4.2ベースで、「芒果(マンゴー)tv」によるカスタムROMとおぼしきものが入っている(スペックシートなどには搭載OSについて書かれていない)。

 この芒果tvというのは、中国で比較的人気のテレビ局「湖南電視台」によるプラットフォームで、湖南電視台特選の中国コンテンツを中心に、多数のコンテンツがビデオ・オン・デマンドで見られるほか、そのほかの地元のテレビ局や中央電視台(CCTV)、中国各地のテレビ局のチャンネルが選べる。

 「そうはいってもそんな建前のお堅い動画再生機はいらないよ」というニーズがあるのか、筆者が三洋のテレビを購入するや、店員は商品を開封し稼働チェックをしてくれるついでに、手持ちのUSBメモリーをテレビに差し、もっとさまざまな動画コンテンツが見られるアプリをインストールしはじめた。

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開封してアプリを入れる店員さん

 作業すること小一時間。インストールは完了し、市民のニーズに応えたアプリを搭載したテレビを持ち帰ることができた。

 やもすると、いまだに中国パソコン市場ではあるあるの「DOSがプリインストールされたPCを購入したらWindowsとソフト一式が入っていた」と同じ現象に見えがちである。

 スマートテレビで見られる動画コンテンツは制限されていて、PCで見られる動画コンテンツがそのまま見られるわけではないので、スマートテレビでPC向けの動画コンテンツも見られるようなアプリを入れてあげますね、という店の内緒のカスタマーサービスなのだ。「官に政策があれば民に対策あり」はテレビでもある。

SANYOロゴがあるが、中身は中国のスマートテレビ

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裏面に「長虹製造」と書いてある
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「SANYO」のロゴにこそ買った価値がある

 そんなわけで、三洋ブランドのテレビを買ったが、パッケージには「三洋のほか長虹が作りましたよ」と書いてあり、三洋らしさは、本体とリモコンについたロゴ、それに起動時のSANYOロゴくらいしかない(ちなみにその起動時には、Windows XPの起動音っぽい音が鳴る)。

 利用するスマートテレビ用アプリに差があるかというと、結局はどのスマートテレビを買っても利用するアプリは一緒なので、テレビメーカー各社での差別化がほとんどできてないのが現状だ。


アスキー
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    最終更新: 12月22日(木)12時00分

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