米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました

アスキー 2016年12月25日(日)20時30分配信
米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました

長期保管でスポンジが劣化

 以前、パイロット用のヘルメット「スター・ウォーズ」で使われた物と同モデルのヘッドセットドイツ軍のヘッドフォン&マイクなどをご紹介しましたが、なぜかヘルメットやヘッドセットなど頭に装着する物が好きなワタシ。同時に使えるのはひとつしかないのはわかってるんですが、安く出ているのを見つけるとついつい買ってしまいます。

 そして先日もまたひとつ買ってしまいました。このコーナーではおなじみ、いつものとおり米軍の払い下げ品です。米軍のマイクやスピーカーは持っていたのですが、意外なことにヘッドセットは初めて。コレクションとカブってないので、だってほら持ってないし! と家人に言える気がします。

 型番はHE-251-003。新品ですが、長期保管されていたためスポンジが劣化しているとのことでした。

米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました
米軍払い下げのヘッドセットHE-251-003

 昔、米軍払い下げのヘッドフォンを持っていたことがあって、それはベトナム戦争のころの無線機用でした。背中に背負ったり車両に取り付けたりする無線機で使う物で、マイクは付いていなかったのですがヘッドフォン部分の形はこのHE-251-003とそっくり。そのヘッドフォンはH-251という型番で、どうやらHE-251-003はH-251にマイクとスイッチが付いたモデルのようです。

 付属しているマイクはM-138/Gという型番の物。インピーダンスは150Ω。ヘッドセットに装着するためのブーム付きです。

 スイッチボックスはH-182A/PT。ボタンを押す深さによって、電話のように相互通話ができたり、トランシーバーのようにボタンを押している間だけ送信できたりします。相互通話はインターコムと呼ばれる車内や機内での会話用、ボタンを押している間だけ送信というのは無線に使われるのだと思います。

米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました
ブームマイク。ヘルメットなどにも使われます
米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました
話すときはスイッチを押します。電話のようにするときはロックも可能

製造は10年前

 長期保管ってどのくらいだろう? と思っていたのですが、ヘッドセットと一緒に入っていたパッケージに答えがありました。ラベルに2/06とあり、どうやら2006年に納品された物のようです。10年も前に作られたのでは劣化も致し方ないところですね。

 ラベルにはいつものナショナルストックナンバーも印字されていて、5965-01-128-3943でした。NSNと略されるこのナンバーは米国国防総省の物品管理番号です。

 もうひとつSPOという番号もあり、これは国防兵站庁発注番号。年代や発注機関によってDLAとかDSAなどと書かれていることもあり、以前紹介したフライトジャケットではDLAでした。擦れて一部が読めませんが、SPO935-06-D-5021のようです。06の2桁は製造年なので、ここからも2006年製ということがわかります。

米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました
型番や製造年、NSN、SPOなどが記されたラベル

 写真右上にあるように、パッケージに直接赤い文字が印刷されていて、こちらは2003年4月になっています。このLUDLOW COATED PRODUCTSっていうのはなんの会社だろう? と思って検索してみたところ、ジョージア州コロンバスにある包装用フィルムシートなどを作っている会社のようです。この包装用パッケージもMIL-PRF-131JとMIL-DTL-117Hというミルスペックに準拠していて、いずれも熱や水から内容物を守るバリアバッグの仕様です。

 さすがミルスペックな袋だけあって、10年以上保管され続けてきたにしては保存状態がよく、錆びもないし、プラスチック部分にも傷ひとつありませんでした。ただ、さすがにスポンジは全然ダメ。加水分解が進んでベタベタになってしまっていました。

スポンジを交換してみました

米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました
片側はスピーカーが丸見えになっていました

 耳に当たるクッション部分はビニールのような素材ですが、こちらは全然大丈夫。でもそれを外して中を見てみたら、中は酷い状態でした。スポンジが劣化しきっていて、ボロボロでベタベタ。手で触ると指に黒い物がくっ付いてきます。クッション性はゼロで、指先で潰すとベタベタした油の塊のようになってしまいます。

 使うわけではないものの、ポロポロとこぼれ落ちてそこら中が汚れるのはいやなので、簡単に再生してみました。用意したのはウレタンシート。ヘッドフォン部分は20mmぐらいの厚さがありますが、スピーカーの裏側にもスポンジが入っていたので、半分の10mmの物にします。ホームセンターに買いに行ったら、グレーは小さい物があったんですが、黒は小さくても1000×500mm。こんなにいらないのになーと思いながら買って帰りました。まぁ高い物ではないからいいんですけど。

米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました
ホームセンターで買ったウレタンシート。こんなにいりませんが

 まずはスピーカーを引っ張り出し、残ったスポンジをピンセットで取り除きます。指やピンセットがあっという間に黒くベタベタになってしまいますが、一旦汚れてしまえばさほど気にならなくなります。どんどん剥がして最後にアセトン系の除光液をキッチンペーパーにつけて一拭き。あまり強力な薬剤を使うとプラスチックが溶けかねないので、除光液を使ってみました。細かいところは綿棒で拭き取ります。

米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました
中はボロボロ。ベタベタします
米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました
劣化したスポンジを取り去って除光液で拭き掃除。スッキリ!

 ウレタンフォームの切り出しは、定規で測ってだいたいの形を作り、あとはヘッドセットに合わせて見てカットしていくという現物合わせ。外から見えるわけじゃないので、大雑把でかまいません。真ん中にコードが通る切り込みを入れたら奥にセット。特に接着などはしないで、ただはめ込んだだけです。

 外から見える部分も、フチはクッション部分で隠れるのでハサミで超ザックリ仕上げ。スピーカー用の穴だけは少しは綺麗にしておきたいので、デザインナイフを使いました。切りたい部分を左右に押し広げるようにしておいてナイフの先端をちょこっと当てると、気持ちよく切れていきます。

米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました
スピーカーの裏にウレタンをセット
米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました
スピーカーをカバーするウレタン。周囲はザックリ

 表のウレタンを乗せてクッションを元に戻せば完成! ササッとやったので粗もありますが、パッと見はまあまあなのと、劣化したスポンジで汚れることがなくなったので満足です。できればウレタンがもう少し黒いとよかったのですけれど。

米軍払い下げのヘッドセットを補修してみました
完成! ベタベタがなくなり、スピーカーが飛び出すこともなくなりました

 もっと最近のヘッドセットとか、空母の甲板員が被るヤツとか、まだまだほしい被り物がたくさんあります。いまは場所がないからダンボール箱に入れたりしていますけど、いずれは発泡スチロールのヘッドに被せてズラッと並べたいなぁ。

アスキー
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    最終更新: 2016年12月25日(日)20時30分

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