通話サービスの進化やコンテンツ連動SIMも流行る!? 格安SIMの2017年を予想する!

アスキー 01月05日(木)12時00分配信
正田連載

 2017年がいよいよスタートした。格安SIMについては年末年始に大きなニュースはなく、おだやかに新年が迎えられた。今回はそんな格安SIMの2016年を総括しつつ、2017年を占ってみたい。

2016年はリアル店舗や通話サービスの拡充が目立った

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音声通話の充実で一気にメジャーになった「楽天<4755>モバイル」

 実はちょうど1年前に2016年の予想をしていたが、格安SIMのリアル店舗窓口の増加や、特徴あるサービスの登場という点が当たっている。

 リアル店舗窓口の充実という点では、イオンモバイルの登場で一気に全国規模で格安SIMキャリアの窓口ができたことになる。大きなイオン<8267>のある地域であれば、万全のサポートを受けながら格安SIMに乗り換えて利用できるようになったことが大きい。

 また、リアル店舗の攻勢を強めた楽天<4755>モバイルは、定額通話サービスを打ち立てたことによる格安SIM業界全体のサービス変化がある。

 それまで通話は格安SIMの弱点だったが、「楽天<4755>モバイル」が月額850円(税別)で5分間までの通話が無料というサービスを開始以後は、同等サービスや、月額費用と通話条件の組み合わせを変化させたものまでが各社から登場。

 格安SIMの2大ブランドの「OCNモバイルONE」「IIJmio」でも、同等か、よりバリエーションを持つ通話定額サービスを開始した。

 一方、特徴あるサービスは「LINE<3938>モバイル」が挙げられる。格安SIMの弱点はいくつかあるが、LINE<3938>の年齢認証がないことで、“大人”しか使えないサービスに対応できず困っていた人もいたが、LINE<3938>自らが格安SIMサービスを行なうことで、LINE<3938>の年齢認証の問題を解決した。

2017年はより多様化する格安SIM用の端末

 実は筆者は2015年の終わりくらいまでは、格安SIMで使う端末は、キャリアブランドのものを使うことが妥当な選択だと言い続けてきた。

 しかし、キャリアブランドの端末は比較的安く入手が難しくなったことと、積極的に選ぶ理由のあるSIMフリー端末が登場したことで、それが変化している。

 2016年は、当初は「arrows M02」のように国内で使うために便利な機能を満載した国内ブランド端末が盛り上げると予想していたが、非常に安価で実用性もあるSIMフリー機が多数店頭に並んだ。

 また、夏の「ポケモンGO」の登場で人気のスペックが一気に底上げされ、「Moto G4 Plus」や「ASUS ZenFone 3」などのDSDS対応端末や、「HUAWEI Mate 9」や「P9」「Lenovo Phab 2 Pro」などキャリアブランドにはない個性的な端末が登場。2016年後半は盛り上がった。

 2016年の後半の流れはこのまま2017年も続くと思われる。SIMフリー機は格安SIMと組み合わせることが多いため、一部は「格安スマホ」と呼ばれることもあったが、格安機から高性能機まで多種多彩なラインナップが登場してくるはずだ。

 筆者が特に注目しているのは、国内ブランドの製品投入。富士通<6702>は「arrows M03」の次があるのかどうか、「Xperia J1 Compact」で止まっているソニー<6758>。さらにシャープ<6753>京セラ<6971>の動向にも注目している。

2017年は通話サービスがさらに進化!?

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音声通話が充実し、短期解約で違約金のない「mineo」

 2016年に続々と登場した通話定額サービスはさらに浸透すると思われる。価格競争が起こるとは考えにくいが、5分間までの国内通話が定額で月額850円(税別)という楽天<4755>モバイルの価格を中心に、同等で同額か、通話時間が短くて費用が安いものなども続々登場し、どの格安SIMでも選べるサービスになると思われる。

 特に注目なのは「mineo」。通話機能付きの契約でも短期解約の違約金がないことが特徴のmineoだが、音声通話を電話番号が短期間だけ利用する場合に便利だが、2017年3月から通話定額サービスが開始され、必要な人にはさらに便利になる。

 なお、mineoの場合、短期解約で違約金がないのは純粋な解約だけで、MNPによる転出は短期利用では高額な手数料が発生する。

コンテンツ連携など特徴があるサービスが広がる!?

 LINE<3938>の年齢認証の問題を解決する格安SIMは、LINE<3938>モバイル以外に登場することは考えにくいが、LINE<3938>に限らず大手3大キャリアの年齢情報を提供する仕組みを、格安SIM事業者が持って提供開始する可能性もあるかもしれない。

 また、コンテンツごとに定額のサービスが増加する可能性もある。BIGLOBEの「エンタメフリーオプション」のように、YouTubeやAbemaTVなど容量を消費するコンテンツの利用は別カウントとするオプションを用意する格安SIMも増えると思われる。

 容量はそれほどとらないと思われるが、Twitter、LINE<3938>、Facebook、instagramの利用はプランによってはカウントしない「FREETEL」のようなサービスも拡大する可能性がある。

3大キャリアの攻勢がはじまる!?

 一方で、2016年夏からはじまった3大キャリアの“20GBプラン”のような対抗策も見逃せない。単純にコストだけを計算した場合、3大キャリアのほうが高いというになるが、混雑時間帯の快適さという点のエクストラと思うと、格安SIMは分が悪い。

 速度など質を重視するという場合は、20GBプランを利用し、通話も高い頻度で行なう人は、端末購入の補助などを含めると、3大キャリアが有利という場合もある。

 政府の方針により今後、端末購入の補助がこれ以上手厚くなることは難しいと思われるが、現状でも使い方次第では、いつでも3大キャリアが割高とは言えない一面もある。

 引き続き大容量サービスが充実するのか、全く新しいサービスの登場で差別化されるのか、どうなるかわからないが、2017年も3大キャリアも何かしらの新サービスを打ち出すことはあると思われる。いつでも格安SIMが絶対的に安いと思い込まずに、冷静にサービスを判断すべきだろう。

単体で通信機能を持つPCが増加、格安SIMの普及を後押し!?

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家電量販店ではSIMフリー機のコーナーが一気に増えた

 これまで、一般の人に利用しやすい方向で進化してきた格安SIMだが、これからもケータイの買い替え時期を狙って乗り換えという需要はじわじわと増えていくと思われる。

 それに対応するように、格安SIMキャリア専売店のほか、家電量販店で窓口を持っているところもかなり増え、説明を聞いて加入できるところも増えている。

 そればかりか、家電量販店のなかにはSIMフリー機コーナーを大幅に拡充させているところもある。都心の店ばかりでなく、郊外店でもその傾向がある。もはや誰でも選択肢に入り、特殊なものではなくなってきたということだろう。

 また、新たな需要も増えていくと思われる。今まではモバイルルーターやデザリングなどでインターネットに接続していたPCが、通信モジュールを内蔵してSIMスロットを持つようになると思われる。

 今までもそういうPCはあったが、今後はさらに機種が増え、気がついたらモバイル機はあれもこれもSIMが入る時代になっているかもしれない。

 そのため、2016年は音声通話の定額サービスが注目されてきたが、今後はSNSの通話機能など、データ通信だけで済むサービスも普及し、音声通話は不要、データだけという需要も復活してくる。

格安SIMの用途別の人気の有無や優劣が注目される!?

 その一方で、格安SIMの優劣がしっかり語られる時期になり、これまでは格安SIMはまとめて全体の品質が語られていたが、2017年は一般の人にも安心とされるいくつかのブランドと、そうでないブランドに分かれて語られる時期になると思われる。

 さらに、玄人好みのブランドと、そうでないブランドも別れていき、宣伝などしなくてもサービスや質から選ばれ続けるブランドと、CMを多く流し、街でもよく見かけることから加入者を増やしていく製品の2分化が進むかもしれない。

 2017年の格安SIM選びは、質や月額費用だけでなく、自分に合ったオプションサービスの提供など、自分の利用シーンをよく分析し、合ったもの探して選ぶことも重要になるだろう。

アスキー
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    最終更新: 01月05日(木)12時00分

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