ソニーのαシリーズが国内外で高評価、でもまだ足りないもの

アスキー 2017年01月10日(火)09時00分配信

 ソニー<6758>のαシリーズに対する評価が高まっている。

 2016年日本カメラグランプリの大賞に「α7RⅡ」が選出されたのはその最たる例だろう。ソニー<6758>が、レンズ交換式で大賞を受賞したのは初めてのことだ。さらに、同じく日本カメラグランプリのカメラ記者クラブ賞には、RX10ⅡおよびRX100Ⅳが選ばれ、2016年は、カメラ業界の権威あるアワードでダブル受賞となった。

ソニーのαシリーズが国内外で高評価、でもまだ足りないもの
α7RⅡ

 さらに、αシリーズ向けのG MASTERレンズが、欧州の権威あるTIPA Awards 2016およびEISA Awards 2016-2017を受賞したという快挙もなし遂げた。

 世界各国で、キヤノン<7751>ニコン<7731>、ライカといったカメラメーカーを差し置いて、ソニー<6758>のαが大賞を受賞しているのだ。

 まさに、カメラ業界において評価される製品が登場していることの裏返しだといえよう。

 さらに、プロフォトグラファーやビデオグラファーなどを対象にしたソニー<6758>・イメージング・プロ・サポートの会員数は、2015年にα7RⅡおよびα7SⅡを発売以降、急速に拡大。会員数は、前年同月比2倍の伸びをみせているという。

 ソニーマーケティングの河野弘社長は、「雑誌や広告などの商用写真を中心に撮影しているプロフェッショナルのほか、ポートレートの撮影にはα7RⅡが最適であるといった声があがったり、暗所の撮影にはα7SⅡがいいといった声があがったりしている。あるいは、動物の撮影などデリケートな環境ではソニー<6758>のサイレントシャッターが適しているといった声も出ている」という。

ソニーのαシリーズが国内外で高評価、でもまだ足りないもの
αシリーズとともに評価が高まっているRXシリーズ

αシリーズは動画も人気

 さらに、ソニー<6758>・イメージング・プロ・サポートの増員で特徴的なのは、「静止画だけでなく、動画撮影も行なっているカメラマンなどの会員数が増加している」という点だ。

 ウェブの広がりとともに、動画撮影に対するニーズが増加。ソニー<6758>のαシリーズの強みが発揮できる領域と位置づけられているという。「いま、プロフェッショナルがソニー<6758>に求めているのは、静止画を撮影するという使い方だけでなく、αシリーズを活用して動画を撮影したいというニーズ。ここに、ソニー<6758>の大きなビジネスチャンスがある」と語る。

 もともと動画で実績があるソニー<6758>。加えて、自らが持つイメージセンサーをベースにした製品強化のロードマップを描くことができ、さらに画像処理技術のアルゴリズムも自前で開発。そして自社でレンズも開発し、それに対する評価も高まっている。これもプロフェッショナルが評価している理由のひとつだ。

 このようにソニー<6758>は2016年において、カメラで高い評価を得た。そのカメラづくりへの評価は、まさにカメラメーカーの一角を担いはじめたことを証明するものだといっていい。

 だがソニー<6758>には、カメラメーカーと言い切るにはまだ整っていない「もの」があった。

弱みのサポート体制も着実に強化

 それがサポート体制であった。

 「プロフェッショナルやハイアマチュアユーザーに対して、マーケティング面やサポート面において、万全の体制が整っているのかというと、先行しているカメラメーカーとは大きな差があった」(ソニーマーティングの河野社長)。

 プロフェッショナル向けのサポートプログラムである「ソニー<6758>・イメージング・プロ・サポート」の窓口は、東京・銀座のソニーストア銀座に併設しているだけであり、キヤノン<7751>ニコン<7731>に比べると脆弱であった点は否めない。

 ソニー<6758>では、2016年9月24日のソニーストア銀座の移転オープンにともないソニー<6758>・イメージング・プロ・サポートのエリアを約3倍に拡張。さらに大阪・梅田、名古屋・栄、福岡・天神のソニーストアにおいても、ソニー<6758>・イメージング・プロ・サポートの窓口を開設。2017年春にオープンする予定のソニーストア札幌にも同様の窓口を開設することを発表した。すべての拠点でプロサポートができるスタッフが常駐。これにより、全国5つの主要都市において、プロフェッショナルサポート体制を整える。

 同時に販売網についても、高い製品知識を持ったカメラ量販店に対する販売強化に加えて、プロフェッショナルが購入するような専門店ルートにも展開。2016年11月にはプロフォトグラファー、プロビデオグラファーを対象にした展示会を初めて開催。プロフェッショナルへのアプローチを本格化している。

 一方、ソニー<6758>・イメージング・プロ・サポートの窓口拡張にあわせて、ハイアマチュアから初めてαを使うユーザーまでを対象にした「α PLAZA」を、全国のソニーストア内に開設。「すべてのαユーザーが、創作活動のサポートをワンストップで受けられる場として開設しプロクオリティーの体験やサービスを提供できるようにした。αテクニカルアドバイザーと呼ぶプロサポートスタッフによる技術説明や使い方相談のほか、専用設備を使ってカメラの点検や清掃、ソフトウェアアップデートを有料で対応するメンテナンスサポートも用意する」という。

ソニーのαシリーズが国内外で高評価、でもまだ足りないもの
α PLAZA
ソニーのαシリーズが国内外で高評価、でもまだ足りないもの
カメラの整備も対応してくれる

 さらにソニーストア内にギャラリースペースを常設し、プロフォトグファーやビデオグラファーなどの作品展のほか、地域のコミュニティなどによる写真展も開催する。

 そのほか、これまで年間1000回以上のペースで開催してきた「α cafe体験会」や「αセミナー」を継続するほか、2017年春からはαアカデミーの名称で、6~8回のコースで連続して学ぶことができる「αアカデミー」を開催し、カメラの基礎から高度な技術までを体系的に習得することができるようにするという。

「カメラメーカー」のソニー<6758>になるか

 「ソニー<6758>は、写真文化の創出に貢献したい」と語るが、それを具現化する取り組みだといえよう。

 こうした体制強化によってソニー<6758>は、プロユースから初心者までをカバーする製品とサポートの両輪を揃えることができるという。

 「テレビやオーディオは、ソニー<6758>を買えば安心というブランドイメージがある。そして、カメラならばキヤノン<7751>ニコン<7731>を買えば安心というイメージが定着している。ソニー<6758>はカメラにおいても『ソニー<6758>を買えば安心だ』という新たなイメージを定着させたい」とし、「家電メーカーであるソニー<6758>のαから、カメラメーカーの1社であるソニー<6758>が発売するαへとステップアップする時期に入ってきた。プロフェッショナルに対するマーケティング強化、サポート強化だけでなく、ハイアマチュアユーザーをはじめ、すべてのαユーザーに対するサポートも強化していく」とする。

 「αの事業は、ソニー<6758>のコア中のコアといえる事業。そしてその考え方はこれからも変わらない」と河野社長。プロフェッショナル向けの製品とサポートの両輪によって、2017年はソニー<6758>が真のカメラメーカーとしての道を歩むことになりそうだ。

アスキー
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    最終更新: 2017年01月10日(火)09時00分

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