目指したのは“真実の黒”。東芝初の4K有機ELテレビ「REGZA X910」。65型90万円

AV Watch 01月11日(水)11時00分配信

 東芝映像ソリューションは、同社初の4K有機テレビ「REGZA X910シリーズ」を3月上旬より発売する。55型の「55X910」と、65型「65X910」が用意され、価格はオープンプライス。店頭予想価格は55型が70万円前後、65型が90万円前後。

REGZA X910シリーズ

 REGZA(レグザ)史上初の有機ELパネルを搭載した4Kテレビ。4K解像度の有機ELパネルを採用するほか、新開発の映像エンジン「OLEDレグザエンジン Beauty Pro」により、「圧倒的な没入感」を目指したREGZAのフラッグシップシリーズ。画面とスタンドを同一面で形成したフラッシュフロントスタンドによるスタイリッシュなデザインも特徴。

 なお、Z20Xの後継機となる液晶ハイエンドシリーズ「Z810X」も2月上旬発売。65型、58型、50型の3モデルで展開し、店頭予想価格は35万~63万円前後。

65X910

有機ELでレグザ最高画質。真実の“黒”へ

 55/65型とも4K/3,840×2,160ドットの有機ELパネル(OLED)を採用し、自発光の有機ELデバイスの特性を活かした、黒色の締りと新映像エンジンによる暗部と明部の階調表現力、コントラスト表現力などが特徴。パネルメーカーは「非公開」だが、'17年1月時点でこのサイズの有機ELパネルを出荷できるのはLGディスプレイのみだ。

55X910
65X910
55X910

 液晶のZ810Xは、明るさや肌色の階調などにこだわった高画質シリーズと位置づける一方、X910は「真実の“黒”を求め、より深く映像に没入できる高画質」を目指したという。

最薄部はスマホとほぼ同じ

 HDRに対応。Ultra HD Blu-rayなどで採用しているHDR10と放送で用いられる「Hybrid Log Gammma」(HLG)の2つのHDR方式をサポートする。映像エンジンは「OLEDレグザエンジン Beauty Pro」。

OLEDレグザエンジン Beauty Pro

 OLEDレグザエンジン Beauty Proには、「AI機械学習HDR復元」を搭載。Ultra HD Blu-rayを中心に、複数の従来編集(SDR)とHDR編集の映像素材の比較から得たパラメータから、機械学習によって復元テーブルを作成し、SDR編集の映像も高精度にHDRクオリティに復元し、高コントラストな映像を再現するという。なお、東芝<6502>の研究所で行なった機械学習により解析したデータを、ファームウェアアップデートタイミングなどで更新していくもので、REGZA本体が機械学習を行なうわけではない。

AI機械学習HDR復元

 また、入力映像をシーン解析し、映像の種類を認識し、自動画質調整の精度を向上するという「AI深層学習シーン解析」も搭載。映像配信サービスからの映像をリアルタイムに解析し、適切な超解像やノイズリダクションを加えて4K高画質化する「ネット映像オートピクチャー」や、HDMIの音声フォーマットで放送やBDなどの種類を判別し、適切な画質で再生する「HDMI入力自動画質調整」も備えている。

AI深層学習シーン解析

 パネルスペックは全白で約700nit、通常の映像だと400nit程度だが、黒色の表現力が高いため、ハイコントラストな映像表現が可能。映像の局所的な黒つぶれと白とび(色飽和)を抑制し、映像全体のコントラスト制御と組み合わせることにより、自然で豊かな階調表現を実現する「ローカルコントラスト復元」も搭載する。

ローカルコントラスト復元

 「4K広色域復元プロ」により広色域化。6,144項目のデータベース参照と、64色軸の高精度色空間処理により、「物体の色限界を超えない最明色制御」を実現し、過度な色強調を抑えて、自然でリアルな色彩を再現する。なお、色域カバー率は、BT.2020比で80%を超える液晶のZ810Xシリーズのほうが広いという。

 映像エンジンの強化により、5フレーム(4K映像入力時は3フレーム)を参照し、ノイズ処理を行ないながら精細感を復元する「複数フレーム超解像」が「アダプティブフレーム超解像」に進化。アニメやCM、映画など、映像の種類ごとに適切な参照フレームを選択し、さらにノイズやチラつきを抑えたクリアな映像を実現できるという。

アダプティブフレーム超解像

 また、24フレーム映像に、超解像処理とノイズリダクションをそれぞれ2回行ない、精細感を高める「熟成超解像」も搭載。1回目の処理では、超解像処理とノイズリダクションを施しながら4K化、2回目では4K化された映像にさらに超解像とNR処理を行なうことで、4Kらしい精細感とノイズ低減が図れるとする。明るいシーンでの色飽和を抑え、立体感ある肌表現を実現する「美肌リアライザー」も搭載する。

熟成超解像

 有機EL専用のモードとして、動画ボケを抑制する「ハイクリア」/「ハイモーション」モードを搭載。60pの信号入力時に黒挿入を行なうことで、動画ボケ(ホールドボケ)を抑制するモードで、輝度は若干落ちるが映像のスムーズさを向上する。ハイモーションは、24p信号時に黒挿入だけでなく、現信号を加えた映像を入力し、さらに滑らかさを向上するという。

「ハイクリア」/「ハイモーション」
ディレクターモードも新搭載

 また、ネット配信映像に対して、リアルタイムに解像度を判別し、適切な超解像処理・ノイズリダクションを行ない、スムースで高画質な4K映像とする「ネット映像オートピクチャー」も搭載する。

 HDMI入力は4系統で、4K/60pや著作権保護技術のHDCP 2.2をサポート。低遅延のゲームモードや2,560×1,440ドット/60pのHDMI入力にも対応する。

側面。薄さも特徴だが、視野角の広さにも注目
背面端子部

サウンドは「インビジブル最高を目指した」

 「ラウンジデザインコンセプト」と呼ぶ、新デザインも特徴。6.5mmの有機ELパネルの薄さを活かし、フロアスタンドとパネル面が同一面となる「フラッシュフロントスタンド」を採用。「スクリーンだけが際立つ、文鎮に紙を挿したようなデザイン」を目指した。

スタンドとパネル面を同一とした「フラッシュフロントスタンド」

 スピーカーは下向きのインビジブル配置だが、新開発の「有機ELレグザオーディオシステム」を搭載。Z20X比で200%以上という大容量のバスレフボックスと、3.0×9.6cmのフルレンジ×2、3cmのシルクドームツィータ×2で構成。総合出力は46W(15W×2ch+8W×2ch)。

有機ELレグザオーディオシステム

 特に50Hz~100Hzの厚みを増し、「インビジブルで最高の音を目指した」という。ツィータとフルレンジユニットのそれぞれをマルチアンプ駆動し、最適な帯域分割を行なうことで、広いダイナミックレンジを実現。DSPによる、レグザ サウンド イコライザー ファインは、FIRの数を213に増やすことで、中高域の分解能を高めている。

 最大6チャンネルのデジタル放送番組を常時録画できる「タイムシフトマシン」も搭載。タイムシフト/通常録画用のHDDは別売。チューナは、地上デジタルが9系統、BS/110度CSデジタルが3系統と、4K放送用のスカパー! プレミアムチューナを搭載する。

 タイムシフトマシンは、放送中の番組をボタン一つで最初から再生できる「始めにジャンプ」、放送済み番組表から見たい番組を再生する「過去番組表」、画面下に[新番組]、[いつもの番組]、[あなたにおすすめ番組]などリストを表示して、好みに合った場組をすぐに選べる「ざんまいスマートアクセス」の3種の検索方法を用意。いずれもリモコンの専用ボタンからワンボタンで呼び出せる。また、リモコンのマイクを使って見たい番組を検索できるボイス機能も備えている。

リモコン

 放送中の地デジ番組を最大6チャンネル同時に表示する「まるごとチャンネル」にも対応。「地デジで今どんな番組が放送されているか」が一覧でわかるのが特徴。

 好きなジャンルや人物、番組などの関連番組/コンテンツの[パック]から、録画やコンテンツ検索が行なえる「みるコレ」にも対応。パックを選択すると、録画番組や未来番組(今後放送予定)、YouTubeなどから見たい番組を選べ、例えば最新アニメのパックを選べば、関連番組を一気に録画予約(通常録画)できる。著作権保護技術のSeeQVaultにも対応する。

 映像配信サービスは、Netflix、ひかりTV 4K、ひかりTV 4K-IP放送、YouTube、dTV、アクトビラ4K、DMM.com、TSUTAYA TV、UNEXT、niconico、クランクインビデオに対応する。

 消費電力は65型が533W、55型が406W。年間消費電力量は65型が260kWh/年、55型が225kWh/年。外形寸法は65型が145.1×19.0×85.1cm(幅×奥行×高さ)、55型が122.9×17.0×72.7cm(同)。重量は42.5kg(スタンド無し22.1kg)、55型が24.9kg(同16.9kg)。

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    最終更新: 01月11日(水)11時00分

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