昔話番外編:新体験!「インターネット歴史検索館」のすすめ 「OS覇権争い」などを例にした歴史探索ツアー【iNTERNET magazine Reboot】

INTERNET Watch 2017年11月13日(月)12時00分配信

 これまで昔話シリーズで話してきたように、インプレスグループでは1994年に月刊誌インターネットマガジン1995年に日刊電子メール新聞INTERNET Watch(プレ創刊)、そして1996年には年鑑のインターネット白書を刊行開始している。

 これらには、黎明期から現在までの日本のインターネットのニュースや解説・考察が蓄積されている。またこれらは、それぞれ日、月、年という異なる発行サイクルで編集が行われていることから、1つのテーマに対して時間尺度が違う視野が提供されているはずである。もしこれらを、媒体の垣根を越えて見たり、検索したり、比較したりできたらどんなに有意義なことだろうか。実は、それを可能にしたのがこの「インターネット歴史検索館」なのだ。

 これを開発した経緯や背景についてはいろいろお話ししたいこともあるが、それはまたの機会にして(興味のある方は11月8日付記事『「インターネット歴史検索館」オープン、ネットニュースの検索結果を瞬時に年表にして時系列表示』が参考になる)、ここでは、インターネット歴史検索館(以下、歴史検索館)の具体的な使い方について説明したい。デジタルは使ってみるのが一番だ。

インターネット歴史検索館でできること

 使い方の説明の前に、基本機能を簡単に列挙しておくので頭に置いておいてほしい。

  • INTERNET Watchの過去記事を対象にキーワード検索できる(最大同時3語)
  • 検索結果は年表形式で表示され、時間軸を拡大・縮小できる(新体験!)
  • 年代ごとの記事頻度がわかる(新体験!)
  • 任意の記事からインターネットマガジン、インターネット白書の関連記事が検索できる
  • すべての記事が、図、表、写真を含めて全文を閲覧できる

 では、さっそくインターネットの歴史探索ツアーに出かけてみよう。探索事例は、マイクロソフト、グーグル、アップルのOSベンダー3社の覇権争いの歴史だ。

ニュース記事の検索(INTERNET Watchの過去記事より)

 この画面は、歴史検索館の基本画面で「マイクロソフト」「グーグル」「アップル」の3つのキーワードで検索したものだ。並んでいるのは、過去約20年のINTERNET Watchのニュースの中で、それぞれのキーワードを含む記事の一覧である。左に年代が表示されており、年表形式になっている。

ニュース記事の頻度グラフでトレンドを読む

 画面下部のグラフを見てほしい。これは、記事の頻度を年代順に表したものだが、これによりそれぞれの企業(キーワード)がどのくらいニュースに取り上げられていたのかがわかる。それは各企業への注目トレンドとみなすことができるだろう。グラフの形式は3種類が用意されていて、左下のボタンで切り替えることができる(ここでは折れ線)。

 90年代はマイクロソフト(青)がほとんどでアップル(緑)が少しだが、2000年くらいからグーグル(オレンジ)が出始め2007年でマイクロソフトと主役交代しているのがわかる。アップルは2000年代後半から盛り上がり、2010年代はトップ争いに加わっている。これは2007年発売のiPhone効果が予想される。

年代のズームイン・アウトで詳細を知る

 さて、次は新感覚を体験していただこう。歴史検索館では年表上でマウスホイールを使って(またはタッチスクリーンならピンチイン・アウトで)、リアルタイムに年代のズームイン・ズームアウトができるのだ。この新しいユーザーインターフェイスにより、これまでできなかった時間次元に沿った伸縮自在の情報視野が提供できるようになる。

次の画面は、グーグルが登場した1998年あたりにズームインしたところだ。「Google!」というタイトルの記事を発見。これがINTERNET Watchが最初に報じたグーグルのニュースのようだ。

記事を読む

 記事タイトルをクリックすれば、記事本体を読むことができる。次の画面はクリック後のものだが、右端にポップアップウィンドウが現れ、記事の先頭部分が表示されている。

 さらに記事タイトルをクリックすると、記事本体が表示される(次画面)。1999年7月30日に報じられたウォッチャーによるニュースだった。素朴な記事だが、なにか新しいものが誕生しているというワクワク感を伝えている。グーグルの創業は1998年9月なので、おそらく日本に紹介した最速報道の1つだろう。

関連検索でインターネットマガジンの記事を読む

 歴史検索館では、INTERNET Watchの記事内容を種にしてインターネットマガジンとインターネット白書の横断検索ができる。先のポップアップウィンドウの下部に、「関連記事」として「Watch」「Magazine」「白書」の選択タブが並んでいるが、これらが、それぞれ「INTERNET Watch」「インターネットマガジン」「インターネット白書」に対応している。次の画面は、「Magazine」を選んだものだが、「Googleサービス徹底解剖」という記事が最初にヒットしている。これはグーグルがはっきり頭角を現してきた2007年の44ページにわたる大特集だ。Googleマップ/アース、翻訳、アナリティクス、グループなどいまのGoogleのサービスの基本が一通り登場しているが、よく見てみると無くなったサービスや名前が変わったものなどもあり、興味深い。

アップルを深読み

 ところで、冒頭でアップルの伸びは「2007年発売のiPhone効果が予想される」と書いたが、これも調べてみよう。次は、基本検索画面で「アップル」と「iPhone」を検索してみた画面だ。やはり、iPhone関連の記事が2008年あたりから急激の伸びており、その影響が伺える。「アップル」の記事数を上回っている分は、アップル社以外から出された関連ニュースだと推測できる。

マイクロソフトを深読み

 マイクロソフトについても見てみよう。同社について驚くのはその寿命だ。同社はインターネット登場以前の1980年くらいから覇権を握っていたわけだが、最近でもその影響力は落ちていない。次の画面は、「マイクロソフト」「Windows」「マイクロソフト クラウド」で検索した結果だ。Windowsによって支えられてきた記事数だが、2010年くらいからクラウドが影響力を与えていることがわかる。

その他の探索事例

 以下、その他の探索事例をいくつか紹介するが、皆さんでも深読みしていただきたい。

 Webブラウザーのすう勢だ。黎明期はNetscapeが一気に増長している。IEは2002年にNetscapeを抜き首位になるが、2010年くらいにChromeにその座を奪われている。

 ケータイにおけるガラパゴス現象を見る1サンプルだ。i-modeは1999年に世界に先駆けて登場するが、2007年からのiPhoneに始まるスマホにより激減してしまう。「ガラケー」という言葉は、それから3年後くらいから使われ始めている。

 災害でのインターネットは重要なテーマだ。

 インターネット新世紀の要素技術だ。

 以上で、歴史探索ツアーは終了する。

 最後に種明かしをするが、このインターネット歴史検索館は、一般社団法人タイムマップの時系検索エンジン「TIMEMAP」のインターネットに特化したカスタマイズバージョンだ。インプレスグループ創設25周年を記念して、タイムマップ社とのコラボレーションで開発した。ぜひ、日ごろの調べものに、ビジネスにご活用いただきたい。

検索対象コンテンツの紹介

次回に続く)

 最後にちょっと宣伝を。インプレスグループ創設25周年企画として、インターネットマガジンが1号限りの復刊――その名も「iNTERNET magazine Reboot」。11月16日発売予定で、予約・購入を受付中です。

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    最終更新: 2017年11月13日(月)12時00分

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