三菱電機、家庭電器が採算改善--業績厳しくても研究開発は緩めず

CNET Japan 10月31日(月)20時47分配信

 三菱電機<6503>は10月31日、2017年3月期上期(2016年4~9月)の累計連結業績を発表した。

 売上高は前年同期比4.4%減の1兆9723億円、営業利益は4.1%減の1217億円、税引前四半期純利益は7.0%減の1237億円、当期純利益は4.9%減の883億円となった。

 三菱電機専務執行役経理部長の松山彰宏氏は、「為替の影響で1270億円の減収。営業利益では380億円の影響があった。だが、7月28日公表の上期計画値に対しては、売上高では123億円の超過、営業利益では全セグメントで上回り、317億円の上振れとなった。家庭電器の採算改善、情報通信システムのコスト改善などが寄与している」とした。

 セグメント別の業績は、重電システムの売上高が前年並の5254億円、営業利益が54億円増の91億円。社会インフラ事業は海外交通事業やメガソーラーが減少したものの、スマートメーターなどの国内電力事業や交通事業が増加。ビルシステム事業は国内リニューアル事業および海外昇降機新設事業が堅調に推移。だが、円高が影響し、受注、売上げともに前年実績を下回った。

 産業メカトロニクスは、売上高が7%減の6176億円、営業利益が218億円減の621億円。FAシステムは、中国でのスマートフォン関連向けNC製品の需要増や、電気自動車関連の設備投資の増加により、受注は前年を上回ったが、国内の太陽光発電システム関連投資の減少に加え、円高がマイナスに影響した。自動車機器事業については、欧州などのカーマルチメディア、中国向け電動パワーステアリングなどが堅調に推移したが、国内での新車販売の低迷が響いたという。

 「中国における電気自動車向け、ソーラー事業関連向け、さらには韓国での有機EL投資の本格化など、回復基調が少し早まっている手応えがある」と述べた。

 情報通信システムでは、売上高が12%減の1982億円、営業利益が76億円増の38億円。関係会社の譲渡が400億円の減収要素となったほか、通信インフラ危機の需要減などが影響。情報システム・サービス事業もITインフラサービスが減少した。電子システム事業は宇宙システムの大口案件の減少影響があったものの、防衛システム事業の既受注案件が進捗したという。「情報通信システムではコスト改善効果の影響も出ている」とした。

 電子デバイスは売上高が30%減の865億円、営業利益が145億円減の17億円。通信用光デバイスなどの需要増があったものの、パワー半導体は前年同期に大口案件があったことでの減少や、熊本地震の影響、円高の影響が響いた。

 家庭電器は、売上高が2%増の5193億円、営業利益が154億円増の486億円となった。円高の影響があったものの、欧州、北米向け空調機器や、国内向け家庭用および業務用空調機器の増加が影響。さらに、生産拠点の操業度改善など、海外向けの空調機器の採算改善が進んだという。

 その他部門は、売上高が前年同期比1%減の3367億円、営業利益が20億円増の93億円となった。

 一方、地域別では、日本向け売上高が前年同期比2%減の1兆818億円、海外が7%減の8904億円。海外のうち、北米が9%減の2027億円、アジアが9%減の4509億円、欧州が1%増の1964億円、その他地域が12%減の402億円となった。

 2016年度の通期見通しは、7月28日公表値に比べて、売上高は300億円減の4兆1800億円(前年比6%減)、営業利益は150億円増の2500億円(同17%減)、税引前利益は100億円増の2650億円(同17%減)、当期純利益は100億円増の1850億円(19%減)に修正した。

 「上期実績で予想値を上回ったことから、営業利益、税引前利益、当期純利益は上方修正した。為替レートは変更しており、それによる影響は、売上高で350億円のマイナス、営業利益は100億円の減額になる」と説明した。

 連結剰余金は、1兆5517億円と過去最高規模となっているが、「創立100周年を迎える2020年に向けて、売上高5兆円、営業利益率8%以上を目指す長期経営計画を打ち出している。業績は厳しいが、設備投資や研究開発は緩めずに行っていく」とした。

CNET Japan
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    最終更新: 10月31日(月)20時47分

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