モトローラはスマートフォンで世界第3位を目指す--国内キャリアへの提供も

CNET Japan 2016年11月07日(月)10時00分配信

 レノボモバイルビジネスグループの共同会長で、モトローラ・モビリティ 会長兼社長のアイマール・ド・ランクザン氏が来日。モトローラの事業戦略について説明するとともに、日本の報道陣によるインタビューに応じた。

「Lenovo」と「Motorola」、2ブランドのモバイルビジネス

 モトローラの親会社であるレノボは、PCやタブレットなどスマートデバイスを扱うビジネス、サーバやストレージを提供するデータセンター、スマートフォンを中心としたモバイルビジネス、そして起業支援のビジネスという4つのビジネスを展開している。モバイルビジネスには「Lenovo(レノボ)」と「Motorola(モトローラ)」の2つのブランドがあり、日本ではモトローラブランドを展開している。

 Motorolaブランドは、初期の携帯電話「マイクロタック」や非常に薄い折り畳み端末で世界的に人気を博した「RAZR」など、日本でも長年、存在感と根強い人気を確立している携帯電話ブランドだ。ただ、ここ数年は目立ったヒット商品がなかった。今夏、SIMフリー端末として投入した「Moto G4 Plus」で実質的に日本への再参入となった。ランクザン氏は「日本はスマートフォンの重要なマーケット。Motorolaの高い認知度と、SIMフリーマーケットが成長している機運を活かしたい」と日本市場に対する強い意欲を見せるとともに、「3〜4年後には世界のスマートフォンマーケットでナンバー3になりたい」と意気込んだ。

 グローバルでは5つの端末シリーズを展開し、1年間に各シリーズから1〜2モデル、計10〜12モデルの端末を開発しているモトローラ。レノボとモトローラのモバイル製品は1チームで開発され、ロードマップも共通だ。1つのモデルが、国によってレノボブランドで売ることもあれば、モトローラブランドで売ることもあるという。日本では現在、SIMフリーマーケットに、背面にパネルやさまざまな機能拡張モジュールの「Moto Mods」を装着できる「Moto Z」シリーズ2モデルのほか、「Moto X Play」「Moto G」シリーズ2モデルのハイエンドを中心とした計5モデルが投入されている。

「Moto Z」と「Moto Z Play」は革新的な端末

 中でもランクザン氏が革新的な端末として紹介したのが、「Moto Z」と「Moto Z Play」だ。Moto Zは世界最薄のAndroidスマホで、背面にマグネットで張り付く機能拡張モジュール「Moto Mods」を装着できる斬新なモデルだ。「ポケットに入るけれど、ビデオも楽しめる」5.5インチディスプレイで、Moto Modsの着脱には電源を切る必要がなく、マグネットで簡単に行える。本体からModへのデータの転送速度もBluetoothよりはるかに速いという。ホームファクタは決められているが「2世代の端末と互換性を確保できる」と述べた。なお、開発者向けに「Moto Mods Developer Kit」が用意されており、サードパーティによるMoto Mods開発にも期待しているという。

 Moto Zシリーズは市場の反応がよく、受注に対して「供給を早めなくてはいけない」状態だそうだ。ランクザン氏も「ハッセルブラッドのカメラ、JBLのスピーカ、大容量バッテリ、プロジェクタを追加できる。電話として妥協することなく、業界に誇れるモデル」と胸を張った。ちなみに、同氏は光学10倍ズームを可能にする「Hasselblad True Zoom」がお気に入りだという。

日本の携帯電話キャリアへの端末提供「まもなく発表」

 なお、日本では今後、携帯電話キャリアを介した端末提供も行う予定で、これは「まもなく発表される」と明言した。また、Moto Modsを活用することで、モバイル決済が広まっている日本にマッチするような端末もスピーディに提供できるという考えだ。

 モトローラの強みは、買収によりエンジニアやR&Dが充実したこと、サプライチェーンを管理していることで、「意味のあるテクノロジを提供できること」だとランクザン氏。意味のあるテクノロジは、当然より良いものになるが、「特にコネクティビティが重要」と指摘した。複数のデバイス間で同じ体験ができることが求められ、そこにはクラウドのインフラやソリューション、AIやビッグデータの分析が欠かせないという考えだ。

 そうしたインフラや技術をすでに持っているモトローラ(レノボ)だが、「モトローラはチャレンジャーだと思っている」とランクザン氏は謙虚な姿勢を崩さない。ブランド知名度は抜群で年間7000万台のスマホを販売している同社だが、「3位ではない」からだ。3位になるためには、挑戦を続け、端末の各機能を着実に改善し続ける一方で、「ハッとするようなイノベーションが必要」だという考え。「日本で成功しているような、プレミアムな体験を納得する価格で提供することが大切」であり、従来とは異なるアプローチでユーザー体験のリ・イメージング、再発明が必要だと述べた。

4位以下は「どんぐりの背比べ」

 しかし、業界はアップルとサムスンという2大メーカーが圧倒的な強さを見せている。現在、3位にはファーウェイが立ち、さらに上位を目指しているが、1位、2位が2桁台のシェアを占める中、3位以下のシェアは数パーセントと1桁台で、マーケットシェアの差が非常に大きい。さらに4位以下は「どんぐりの背比べ状態」という激戦環境。その中でレノボ(モトローラ)は3位を目指さなくてはならない。

 ランクザン氏は「マラソンでやっていく」と長期的な視野に立って事業を進めていく姿勢を示した。テクノロジの進化が速いスマホビジネスは「鋭く研ぎ澄ましていることが大切」な一方、長期の投資を維持することも重要。「どの市場でも平均を上回る戦略」でトップ集団から離れず、上位を狙うという。そして最終的には「価値提案とブランドが一致する立ち位置」を確保することが目標だ。

 スマートフォン業界、特に中国はメーカーの浮き沈みが激しい業界だ。そこで生き残り、グローバルで上位を目指す姿勢に底力を感じる。

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    最終更新: 2016年11月07日(月)10時00分

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