キャラが生活に溶け込む--交通系ICカード連動の3DS「めがみめぐり」をプレイ

CNET Japan 2016年12月03日(土)08時30分配信

 カプコン<9697>からニンテンドー3DS向けダウンロード専用ソフトとして12月8日から配信予定の「めがみめぐり」。合成音声を活用したキャラクターとの“おしゃべりコミュニケーション”ソフトで、交通系ICカードとの連動要素を取り入れた意欲作。基本プレイ無料・アイテム課金制のビジネスモデルでサービス展開する。

 本作は、プレーヤーの交通系ICカードに宿った新米のツクモガミである「ツクモ」が、“一人前のめがみ”を目指すため、一緒に旅に出るという内容。持ち主と親密になることでツクモガミとしての力を高め、成長することができるという。

 舞台となるのは日本で、実在する9000以上の駅が登場。サイコロを振って日本全国の駅をめぐり、ツクモを成長させていく。一人前のめがみとなるには「七柱のめがみ」と呼ばれる先輩めがみたちの元を訪れ、認めてもらう必要がある。

「めがみスピークエンジン」による合成音声と交通系ICカードとの連動要素を搭載

 本作でキーになるのは“言葉”。ツクモは言葉を知らない状態でプレーヤーの前に現れ、言葉を覚えることで少しずつ成長していく。ツクモからのいろいろな質問に答えることでさまざまな言葉を教えてあげられるが、言葉の内容は選択形式ではなく自由入力が可能であり、プレーヤーが入力したどんな言葉でもフルボイスで読み上げてくれる。

 ツクモの音声は、東芝<6502>の音声合成エンジン「ToSpeak G3」をベースに、カプコン<9697>東芝<6502>によって新開発された「めがみスピークエンジン」という人工音声合成システムを活用。ただのテキスト読み上げではなく、入力したキーワードをデータベースとマッチングし、入力に対し知的に解釈して自然な応答を行うという、肉声に近い合成音声を表現しているという。

 もうひとつ特徴的な取り組みとして、交通系ICカードとの連動要素がある。手持ちの交通系ICカードに記録された履歴を、NFC機能を通じてニンテンドー3DSシリーズへ読み取らせると、さまざまな形でゲーム内に反映される。例えば、乗り降りした駅にどんな目的で訪れたのか、決済履歴から買い物についてなどの質問による会話が発生する。

 ほかにも、乗り降りした駅の履歴によって、ゲームを便利に遊ぶための「おさい銭」が手に入るという要素もある。初めて訪れた駅があるときには多めのおさい銭が手に入るほか、例えばその駅を10回利用しているとボーナスが手に入るなど、普段の通勤通学で利用しているだけでも十分メリットが得られるようになっている。

 また、乗り降りするたびに読み取らせる必要はなく、一定の件数の履歴を参照するとのこと。1度に読み取る履歴の件数については「その都度その都度読み取らせるのは手間のかかることであり、極端に少なくしてはいない。制作側としては、できるだけ1日1回はツクモに接してもらいたいという気持ちがある。なので多くもしていないが、このペースであれば十分に読み取れるようにしている」(本作プロデューサー 野中大三氏)という。

 利用できる交通系ICカードは「Suica」や「PASMO」をはじめとした10種。なお読み取ることができる交通系ICカードは10枚まで登録が可能。本体にNFC機能を搭載していないニンテンドー3DSや3DS LL、2DSにおいても「ニンテンドー3DS NFCリーダー/ライター」を使用して連動要素を楽しむことができる。

 また、ツクモが身近に感じやすいように、衣装やアクセサリなどのコーディネートができる。衣装については「神衣」と呼ばれ、見た目の変化やパラメータの上昇といった効果だけではなく、衣装にあわせた口調になったり、特別な会話を楽しむこともできる。髪や瞳の色も変更が可能で、好きな髪型の話をすると髪型を変えることもあるという。

サイコロでツクモとともに日本中の駅をめぐる

 ゲームは、前述のようにサイコロを振って日本全国の駅をめぐっていくことで進行する。止まったマスによって会話が発生したり、さまざまなイベントが発生。それらを通じてツクモのパラメータが上がっていく。また、ミッションともいえる“めがみのおしごと”をこなしていくことでもパラメータアップなどのご褒美があるという。

 なかには食材をルーレットによって入手できるマスもあり、特定の食材を集めると、ツクモに料理を食べさせることができる。なかには「ご当地料理」も作ることが可能。料理を食べることでもパラメータがアップする。

 目的は、七柱のめがみがいるマスで神格試験を受けて合格すること。そのためにはまず「お供え物」のシンボルがあるマスに到達して、七柱のめがみを出現させる。そしてツクモのパラメータが一定値を超えると、めがみのおしごとに「金の絵馬」が出現。これを3枚クリアすることで、神格試験を受けることができる。

 神格試験はツクモがどれだけ成長しているかをパラメータで判断するものだが、成長が足りない場合でも、プレーヤーの“おうえん”で合格できる可能性があるという。無事に合格すると“神格”が上がり、新たなめがみとの物語が展開していく。

 ちなみに、移動に使われるサイコロは無制限に振ることができるため、サイコロだけで日本列島を北から南までまわっていくことも理論上は可能。もっとも、およそ2万マスあるというマップを、最大6までしかない出ないサイコロで移動するのは、かなりの根気と時間が必要であり、狙ったマスに止まるということにも時間がかかる。前述したおさい銭を使うことによって、好きな目を出すことができるなど、移動を便利にする機能もあるという。

 また課金アイテムとなる「宝玉」も用意。神衣が手に入る「つづら」マスで、通常よりも多く開けることができたり、神格試験が不合格になったときにその場で追試を受けることができる。また、おさい銭に変換することも可能だ。

ツクモの存在が“生活に溶け込む”意欲作

  数時間ほどプレイしてまず驚いたところは、めがみスピークエンジンによる合成音声のなめらかさだ。本作では基本的にツクモのセリフは合成音声となっており、PVなどでもそのなめらかさを感じ取ることができる。さらに、入力した言葉に対するイントネーションに関しても、筆者が試した限り確度が高いようにも思えた。ツクモに読み方やイントネーションを指示することが可能だが、その必要が無いようにも思えるぐらいだ。

 もちろん合成音声特有の発声は残っており、その部分だけを切り取って着目してしまうと「肉声のほうがいい」という意見もあるかと思うが、プレーヤー自ら教えた言葉に対してきちんと発声してくれるのはうれしいもの。言葉を知らない状態で登場したツクモに対して、あいさつの言葉を教えるシーンがあり、入力画面では「おはよう」と書かれているものの、例えば「おっす」などの別の言葉に変えるだけでも、ツクモの存在が一歩近づくように感じられる。言葉に対する自由度の高さが、そのまま世界観の広がりと親近感を持ちやすくなるように思えた。

 また、喜怒哀楽が分かりやすいツクモの豊かな表情やリアクションも、ツクモとの会話体験をしているような感覚の後押しになっている。見た目のバリエーションの豊富さも相まって“自分が育てている、自分だけのツクモ”という感覚になる。交通系ICカードとの連動要素についても、実際には行わなくてもゲームを進めていく分には問題がないようになっているが、履歴から発生する会話によって、実際の生活にリンクしたものになり、生活に溶け込んだものになっていく。

 ゲームについては、コツコツとプレイしていればクリアができるという内容であるため、難易度としての難しさはそれほどないようにも思われる。あくまでツクモとの言葉を通じたコミュニケーションが主体であり、言葉を教えれば教えるほど深みを増していくタイトルであるが、数時間のプレイでも身近な存在として感じられそうな片りんは伺えた。少なくとも「女の子キャラクターものだから……」、「合成音声だから……」といって距離を置くにはもったいないと感じる意欲作だ。

 本配信に先駆け、事前にソフトの大部分をダウンロードしておくことができる「あらかじめダウンロード」をすでに開始。また、特別衣装を含めたダウンロードコンテンツやサントラCDなどのグッズをまとめた限定版となる「コレクターズ・パッケージ」も用意されており、数量限定で配信日と同日に発売する。

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    最終更新: 2016年12月03日(土)08時30分

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