2人プレイで楽しさ倍増--Oculus Touch対応VR脱出ゲーム「エニグマスフィア」を体験

CNET Japan 2016年12月12日(月)11時13分配信

 12月6日に、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)型VRシステム「Oculus Rift」向けのハンドコントローラ「Oculus Touch」が発売。それにあわせて、対応ソフトとなる2人同時プレイ可能なVR脱出ゲーム「エニグマスフィア ~透明球の謎~」が、Oculus Storeからリリースされた。価格は税込で1980円。

 このタイトルは、VRゲームのために立ち上げられたベンチャー企業の「よむネコ」が開発。デジタルゲームやVR分野のジャーナリストとして活動している新清士氏が代表を務め、開発にも携わっている。

ハンマーを手にスフィアを破壊して進めるVR脱出ゲーム

 本作では、プレーヤーがスーパーエージェントとして、悪の組織が設置した惑星破壊兵器の施設に分身となるアンドロイドを潜入させるというもの。そして制御装置であるスフィア(透明球)を破壊することが目的となっている。

 スフィアの破壊にはゲーム内のところどころに置かれたハンマーを使用。手につかんでスフィアの目の前に移動し振り下ろすことで壊せるほか、ハンマーを投げて破壊することも可能だ。VR空間には自分の手が表示され、Oculus Touchのトリガーを引くことによってつかむ動作を行う。これによってハンマーを手にしたりスライド式のスイッチをつかむといったことができる。ちなみにハンマーについては所定の場所に繰り返し出現するので、落としたり投げてしまっても、わざわざ取りに行く必要はない。

 ステージ内の移動は“ワープ”。親指部分のボタンを押すと移動したい場所が示され、狙いを定めてボタンを放すとその場所にワープする。視点は頭を動かすだけではなく、スティック操作との併用が可能。真後ろを見たり移動するときに、わざわざ後ろを振り向かなくても対応することができる。これらを活用してステージ内を移動しながら、全てのスフィアを破壊していく。

 ステージを進めることによってパズルやリアルタイム性の要素が増えていく。例えばあたりを見回すだけだと見えないスフィアが天井にあるといったシンプルなものから、見つかりにくいところに隠されているなど死角をついたようなもの。さらには、格子状の窓のようなものに阻まれている状態から、スライド式スイッチによって動かし、それを組み合わせていくことによってスフィアを破壊する道筋を開くなど、ギミックがいたるところに仕掛けられている。

 初期段階では20ステージを収録。これらは1人プレイでも全て解けるようになっているが、2人で一緒に協力プレイを楽しむことがきる。相手の姿は両手とゴーグルを付けている頭の形をしたものが表示される。試遊時には同じ部屋でお互いが背中合わせとなって声をかけあいながらプレイしたが、オンラインでの協力プレイが可能。ボイスチャットについても機能自体は実装されており、近日対応開始予定となっている。また、2人がお互いの手をハイタッチするようにあわせると、祝福しているような音と効果の演出が出るようになっている。

不思議なほど考えが伝わり楽しさが増す新感覚の2人プレイVRゲーム

 時間にしておよそ30分。HMD型のVRのコンテンツとしては長めの体験時間であったが、本当にあっという間と感じられるほどのめり込んだ、というのが率直な感想だ。

 パズル的要素のあるステージを解いて進んでいくというシステム自体、デジタルゲームでは決して珍しいものではないが、VR空間になると“解いている感”が増すように思えた。スフィアをハンマーで壊すというのも爽快感がある。ハンマーを投げて、思い描いた通りの放物線を描いてうまく壊せたときはなおさらだ。移動についてもワープ方式をとったのはVR酔いを低減するための手法と推察するが、ステージ中“ビリビリビーム”といえるような障害物が上下に移動しているところをワープですり抜けるといった場面があり、そういったところではちょっとした超能力者気分を味わうことができた。移動も直感的で戸惑うこともなかった。

 なによりも協力プレイによって、面白さがここまで増すものかと感じた。体験プレイの相手の方は初対面であり、VR空間では相手の表情を知ることはできないものの、ハンドサインのバリエーションが豊富かつ直感的なところもあってか、頭の向きや手の動きとハンドサインでなんとなく考えが伝わってくるような不思議な感覚があった。さらに、例えば死角にあるスフィアを見つけたときの「あ、見つけた」という一声があるだけでも違うもので、パズル要素の強いステージではお互いに知恵を出し合い、そして声を掛け合っていき、解決したときの喜びは、2人プレイのほうが格別だ。

 ハイタッチ自体はゲームに何ら関係はないものの、演出もあってか不思議と何度もしてしまう。ちなみに必ずしも手を広げる必要はなく、グータッチにも対応するなど、細かいところにもこだわっているように思えた。複数人がVR空間に集まって楽しむコンテンツ自体はすでにあるものの、押しつけずに自然と協力し合い、声を掛け合うようにうながす仕掛けが絶妙だとも感じた次第だ。

 本作においては、VRシステム「HTC Vive」向けの開発も完了しているとのことで、大阪にある梅田ジョイポリスにてロケーションテストを12月18日まで実施中。2017年初頭までを目標としてリリースする計画としている。

 今後について新氏によれば、例えばタイムアタック形式のステージや、2人の協力が必須となるステージなど、2人プレイの楽しみを拡張するステージやモードの追加をはじめとして、他のプラットフォームへの展開のほか、ハイエンドVRシステムを持ってないユーザー向けに、ロケーション施設での体験ができるようなことも検討しているという。

CNET Japan
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    最終更新: 2016年12月12日(月)11時13分

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