インバウンドマーケティング用ツールを一括提供するHubSpot--「CMO Award」講演

CNET Japan 2016年12月26日(月)13時02分配信

 朝日インタラクティブが運営する「CNET Japan」は、マーケティング戦略の重要性やマーケティングの意義を訴求する目的で、マーケティング分野でめざましい成果をあげるなどしたマーケティング統括責任者(Chief Marketing Officer:CMO)を毎年選出し、表彰してきた。第4回にあたる2016年の「CMO Award」受賞者は、資生堂<4911>ジャパンで執行役員、マーケティング本部長(JCMO:ジャパンチーフマーケティングオフィサー)を務める音部大輔氏、三井住友<8316>カードでネットビジネス事業部長を務める佐々木丈也氏、三越伊勢丹ホールディングス<3099>で常務執行役員、情報戦略本部長を務める中村守孝氏。

 ここでは、表彰式の後に開催された講演「日本に進出したHubSpotの“顧客を惹きつける”インバウンドマーケティング」の内容をまとめる。HubSpotJapanのジェネラルマネージャーを務める赤平百合氏が、インバウンドマーケティングとは何か、コンテンツおよびSEOの重要性、HubSpotのツールを導入するメリットなどを語った。

インバウンドマーケティング用ツールを一括提供

 HubSpotは、インバウンドマーケティングの実行に必要なツール群を、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)の形態で提供する企業。米国で10年前に創業した同社のサービスは、全世界で2万社以上に利用されているという。日本では2016年9月に直販を開始したばかりだが、エージェンシーパートナー経由の再販は3年前から実施しており、現在の国内ユーザー企業数は約200社ある。

 同社が取り組むインバウンドマーケティングは、数年前から注目されているマーケティング手法である。しかし、耳慣れない人が多いかもしれないとのことで、赤平氏が解説してくれた。

 それによると、インバウンドマーケティングは、さまざまなコンテンツで集めたユーザーを、魅力ある情報で見込み顧客へ変え、最終的に顧客にするまでマーケティング活動を指す用語だという。人々が自分たちに引き寄せられ、惹きつけられ、顧客に変わるまでの「バイヤージャーニー(Buyer's Journey)」全体を俯瞰するマーケティング手法なのだ。

 HubSpotは、この顧客がたどる4段階「惹きつける/ATTRACT」「転換させる/CONVERT」「顧客化する/CLOSE」「満足させる/DELIGHT」のすべてで、必要とされる以下のツールを提供している。

(1)惹きつける/ATTRACT:SEO、ブログ、ウェブページ、ソーシャルメディア、広告

(2)転換させる/CONVERT:Call To Action(CTA)、ランディングページ、フォーム

(3)顧客化する/CLOSE:Eメール、マーケティングオートメーション、CRM、コンタクト情報、リードスコアリング

(4)満足させる/DELIGHT:インテグレーション、スマートコンテント、トランザクションEメール、分析とレポート

 このように、(1)で興味深いコンテンツをたくさん出してユーザーを惹きつけ、(2)で資料請求など用のフォームに個人情報を入力してもらい、(3)で対象者の興味や関心に合わせた対応をして顧客になってもらい、最終的に(4)で満足させる、という流れになる。

 HubSpotのツールは、この流れ全体をカバーするだけでなく、すべて一元管理できる点に特徴がある。ブログやソーシャルメディア、CRMなど各分野では強力なライバル企業が思い浮かぶものの、インバウンドマーケティング用ツールをオールインワンで提供する競合は存在しないという。

これからは「SEO」を超え、「HEO」が重要

 ユーザーを惹きつけて顧客化するためには、切っ掛けとなるコンテンツが重要であることに疑いはない。読まれるブログであったり、バズるビデオであったり、その形態は多種多様で、一言で表現すると優れたコンテンツである。そして、もともとよいコンテンツを、SEOで多くの人の目に触れさせる必要がある。

 ところが赤平氏は、それだけでは不十分で、相手のためになるコンテンツであることが大切だと指摘。そして、SEOを成功させるための姿勢として、HubSpot主催の年次カンファレンス「INBOUND 2016」でHubSpot最高技術責任者(CTO)のDharmesh Shah氏が提唱した概念「Human Enjoyment Optimization(HEO)」を紹介した。

 つまり、ユーザーにとって有用で、ユーザーが喜び、また読みたい、また見たいと思わせるコンテンツの提供が、SEO成功に欠かせないという。1回読んで終わりでは駄目なのだ。

手厚いサポートで中小企業のインバウンドマーケティングを支援

 HubSpotが提供するインバウンドマーケティング用ツールのターゲットは、中小企業だという。専門のIT部隊によるマーケティング活動の支援体制を整えることが難しい中小企業にとって、導入と運用は簡単でない。ましてHubSpotのツールは、単機能ツールでなく統合ツールだ。活用しきれず、宝の持ち腐れになる心配がある。

 これに対し赤平氏は、同社のサポートが手厚い点を強調した。

 まず、導入から3カ月間はコンサルタントが対応し、初期設定はもちろん、使い方の指導、キーワード設定の支援、読まれるコンテンツや資料請求などにつながる効果的なコンテンツについてのアドバイスなどをしてくれる。これに並行する形で、1年間はアカウントマネージャーがユーザーを担当する。そして、9時から18時の営業時間内に利用可能なテクニカルサポートも、別途用意されている。こうした3段構えのサポート体制は珍しいという。

 赤平氏によると、インバウンドマーケティングは1カ月などの短期間で成功するようなものでなく、3カ月から6カ月取り組んで初めて効果が出るそうだ。そのため、使い続けて効果を実感してもらえるよう、サポートを充実させたとした。

 さらに、コンテンツを作る余力のないユーザーに対しては、コンテンツ制作能力を備えるエージェンシーパートナーを紹介するとしている。

 そして、使えば必ず新規顧客が倍増、売上も倍増、ビジネスも倍に成長するはずで、HubSpotはそこに貢献できる、とまとめた。

CNET Japan
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    最終更新: 2016年12月26日(月)13時02分

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