Apple Payに登録するクレジットカードの選び方--“トクと便利”を両立する方法は?

CNET Japan 01月04日(水)10時36分配信

 Apple Payの登場で、iPhoneひとつであらゆるお店で支払いができるようになった。店の端末にiPhoneをかざすだけで支払いができる手軽さは、使ってみるとどれほど快適かわかるだろう。

 このApple Payを利用するためには、iPhoneに対応するクレジットカード(クレカ)などを登録する必要がある。そうすると、それぞれのクレカが対応する電子マネーのiDまたはQUICPayの加盟店で支払いができるようになる。もちろんSuicaも登録すれば、JR東日本<9020>が提携する交通機関をはじめ、駅ナカや街ナカの加盟店(提携先含む)で利用できる。

Apple Payを利用するメリットとデメリット

 街にある店舗などでiDやQUICPay、Suicaが利用できるだけでなく、iPhone用のアプリ内の課金やウェブサイトの支払いなども、Apple Payに登録したクレカで行える。この2つの支払い方法を利用するためには、以下の3つの項目のすべてに当てはまるクレカが必要だ。

  • Apple Payに対応しているクレジットカード会社が発行しているクレカであること。 ※Apple Pay対応のクレジットカード会社はAppleのサイトで確認しよう。
  • クレジットカードまたはプリペイドカードであること。 ※銀行預金口座から即時決済をするデビットカードは利用できない
  • 国際ブランドがJCBやMasterCard、アメリカン・エキスプレスであること。 ※国内のVisaはApple Payに賛同していないので、登録はできるが、利用はリアル店舗でのiDやQUICPayに限られる
  •  便利なApple Payだが、注意しておきたいこともある。それはApple Payで支払うのと、従来のプラスチックカードのクレカで支払うのとでは、違いがあるカードもあるということだ。

     最近では1枚で何役も兼ねる利便性の高いクレカが増えている。例えばドコモの「dカード」の場合、iDとクレカ、dポイントカードの3役を兼ねる。また「楽天<4755>カード」はQUICPayと楽天<4755>Edy、クレカ、楽天<4755>ポイントカードの4役を備えている。

     通常、リアル店舗でdカードを出し、iDで支払うと、dポイント加盟店ならその分のポイントがdポイントカードに貯まるが、Apple Payでdカードを表示させてiDで支払っても、dポイントは貯まらない。

     当たり前のことだが、Apple Payは決済機能であって、ポイントカード機能は備えていないからだ。だから1枚で何役も兼ねる多機能なカードを利用していた場合、Apple Payに登録して持ち歩かなくなることで、街の加盟店で商品を購入した時にポイントが付かなかったり、加盟店でのおトクな特典が得られなかったりすることがある。

     Apple Payには簡単に決済できる便利さと、財布の中をカードレスにできる身軽さがある。ただそのためにポイント面などで損をしてしまうのはどうか……。そこで便利さや身軽さはそのまま、おトクさも従来通り得られる方法を、ケータイキャリア別に考えた。

    キャリア別--Apple Payに登録したいクレジットカード

     まずドコモユーザーの場合は、dカードを持っている人が多いだろう。dカードを持っていると、毎月のケータイ料金やドコモ光の利用料金の1%のdポイント(1000円につき10ポイント)が貯まり、この料金をdカードで引き落とすと100円に付き1ポイントが貯まる。さらに通常の利用でも100円につき1ポイントたまるので、ドコモユーザーならまずdカードを登録したい。持っていない人は年会費無料なので、入会を検討してみてもいいかもしれない。

     毎月のケータイ料金の合計が9000円以上の人なら、「dカード GOLD」がおすすめだ。毎月のケータイ料金などで貯まるポイントが10%(1000円につき100ポイント)にアップするので、dカードよりもトクになる。年会費が1万円(税別)必要になるものの、得られるポイントを考えれば元が取れる。遠方への出張が多い人なら、dカード GOLDを持つことで、全国や一部の海外の空港ラウンジが無料で利用できるところもメリットだ。また、dカードやdカード GOLDならではの特典で、ローソン<2651>などの買い物が3%OFFになるのも見逃せない。

     ただ、先ほど説明したように、Apple Payにdカードやdカード GOLDを登録してiDで決済した場合、100円で1ポイントの決済金額に対するポイントは付くものの、ローソン<2651>マクドナルド<2702>髙島屋<8233>などのdポイント加盟店で利用した場合に得られる提示ポイントは付かない。

     そこでiPhoneにインストールしておきたいのが「dポイントクラブ」アプリだ。Apple Payでの決済時にアプリの「dポイントカード」があることを伝え、バーコードを提示することで、プラスチックカードのクレカと同様に、提示によるdポイントが得られる。

    auユーザーの場合

     次にauユーザーの場合は、「au WALLET クレジットカード」を登録したい。通常200円ごとに2ポイントなのだが、その支払いがau電話料金などの場合、1000円ごとに10ポイントがダブルでもらえるからだ。しかも年会費は無料。

     ワンランク上の「au WALLETゴールドカード」の場合、国内とハワイの空港ラウンジが無料で利用できたり、「au WALLET Market」で利用できるギフト券を毎年5000円分もらえたりする。年会費が1万円(税抜)必要になるものの、空港ラウンジを利用する人なら入会するメリットは大きい。

     au WALLET クレジットカードやau WALLETゴールドカードをApple Payに登録した場合、QUICPayで決済した200円で2ポイントに加え、セブン-イレブンやイトーヨーカードーなどの「au WALLET ポイントアップ店」でポイントも貯められる。なお、コンビニなどの少額決済の時に便利な、「au WALLETプリペイドカード」は、Apple Payには登録できないものの、Apple Payならかざすだけでスピーディに支払えるので、特に不便さは感じないだろう。

    ソフトバンクユーザーの場合

     ソフトバンクユーザーの場合なら、やはり「ソフトバンクカード」を選びたい。このカードは見た目はクレジットカードのようだが実はプリペイドカード。Tカード機能も備える。銀行口座から振込チャージしたり、Tポイントでチャージしたりして利用する。

     ただよりおトクに便利に使うには、オプションのクレジット機能「おまかせチャージ」を申し込みたい。「おまかせチャージ」を利用すると残高不足になった時に自動的にチャージされ、後日まとめて請求される。つまりマメにお金をチャージしておかなくても、クレカのように利用できるというわけだ。しかもおまかせチャージで支払った料金に関してはTポイントが2倍になり、100円(税込)に付き1ポイントが貯まる。そしてソフトバンク<9984>のケータイ料金を「おまかせチャージ」で支払うと、ポイントが3倍になるというメリットもある。

     Tポイント加盟店で、ソフトバンクカードを登録したApple Payで支払いをすると、ソフトバンクカード利用分のTポイントが貯まる。ただし、Tポイント加盟店が付与するTポイントを受け取るためには、Tカードとして利用できる「Tポイントアプリ」をiPhoneにインストールしておきたい。

    iDやQUICPayの区別とは?

     Apple Payに登録したクレカは、iDまたはQUICPayのどちらかに割り当てられる。本来クレカはJCBカードならJCB加盟店、MasterCardならMasterCard加盟店で利用できるものだが、それがiDやQUICPayの加盟店に限定されるということだ。今ではiDやQUICPayの加盟店も随分多くなったのであまり不便は感じないだろうが、なぜこんな複雑なことになっているのか。

     それは端末にかざす非接触の決済において、世界ではNFC(TypeA/B)という技術が標準なのに対して、日本ではソニー<6758>が開発したFeliCa(フェリカ/TypeF)という技術が主流だから。日本のリアル店舗にあるのは圧倒的にFeliCaの決済端末なので、日本にApple Payを導入するには、FeliCaを利用した支払い方法が必要となり、クレカをiDまたはQUICPayに割り当てている。

     ここで改めてiDが利用できるクレカと、QUICPayが利用できるクレカについて説明しておこう。

    キャリアが発行するカードと組み合わせたいクレカ

     Apple Payには8枚のカードが登録できる。Apple Payの便利さを満喫するには、Suica用に加えて、iDやQUICPayとして利用できるクレカをバランス良く持ちたい。しかも頻繁に利用するなら、できるだけトクできるカードを登録したいものだ。そこで、iD決済となるdカードとソフトバンクカードを組み合わせたいQUICPayのカード、QUICPay決済になるau WALLET クレジットカードと組み合わせたい、よりベストなカードを考えてみた。

     その際、おトクさはポイント還元率で考えた。通常、クレカを利用するとポイントが付き、そのポイントをそのまま1ポイント=1円で利用できたり、商品に引き換えられたりするが、ポイント還元率とはそのポイントが、実際に何円分になるのかを示す値。一般的なクレカでは0.5%の還元率だが、最近では1%のカードが主流になっている。

     まずauユーザーがiD系のカードを選ぶ場合、dカードとソフトバンクカードは除くと考えると、選択肢は「三井住友<8316>カード」と「イオンカード」。これらの一般的なカードはいずれも0.5%のポイント還元率だが、よりメリットの大きいのはイオンカードといえる。

     イオンカードをイオン<8267>やダイエー、マックスバリュなど、イオングループ各店で利用すると、ポイントが倍になり、還元率が1%になるからだ。しかも毎月20日や30日は買い物代金が5%オフになり、毎月10日にはイオングループ以外の加盟店でもポイントが倍になる。イオン<8267>やダイエー、マックスバリュ店舗ではiD決済ができ、イオンカードの場合、決済することでポイントが貯まるので、Apple Payの支払いでもプラスチックカード同様にメリットが得られる(一部対象外特典あり)。イオンカードの中でも選びたいのはイオン<8267>Suicaカード。JR東日本<9020>のSuicaアプリに登録して、Apple Payと連携すれば、Suicaのオートチャージが利用できる。

     ただdカードはポイント還元率が1%になり、ドコモユーザー以外でも入会できるので、auユーザーでもdカードを持つという選択はアリだ。

     一方、ドコモやソフトバンクユーザーがQUICPay系のカードを選ぶなら、ポイント還元率で考えると1%の「オリコカード」か楽天<4755>カード。中でもメリットが大きいのは楽天<4755>カードといえる。楽天市場や楽天<4755>トラベルなど、楽天<4755>グループのサービスを利用することでポイントアップがあり、おトクになるからだ。

     ただサークルKサンクスや大丸、松坂屋、ミスタードーナツなど、楽天<4755>の共通ポイントサービス「楽天<4755>ポイントカード」の加盟店で得られる原則100円につき1ポイントは、Apple Payの決済では付かない。また、エネオスやてもみんなどでのポイント2倍も対象外になる。いつもと同じようにトクしたい場合は、楽天<4755>ポイント管理ツールの「楽天PointClubアプリ」をiPhoneにインストールして、対象店舗で提示しよう。

     なおクレカの中には、通常の決済ではポイント還元率が低くても、自社の店舗でおトクになるカードも多い。例えばTSキュービックカードの「ENEOS CARD」の場合、通常は0.5%のポイント還元率でも、ENEOSで利用すると最大3%になる。一般的におトクという観点でイオンカードと楽天<4755>カードを選択したが、自分のライフスタイルに合わせて、利用頻度の高いカードを改めて考えて欲しい。

    Suicaのオートチャージに使いたいクレカ

     最後に一番関心が高いと思われるSuicaだが、Apple Payに登録できる Suicaカードは、Suica(無記名)、My Suica(記名式)、Suica定期券と記念Suicaのみ。クレジット機能のある「ビューカード」と一体型のSuicaは、Suicaカードとしては登録できないので注意が必要だ。また、iPhone 7でもオートチャージが利用可能だが、Apple PayにSuicaカードとビューカードの2枚を登録するだけでは利用できない。/p>

     ただビューカードでSuicaにチャージするとポイント還元率が1.5%にアップする。このおトクさとオートチャージの便利さの両方を得るためには、「Suica」アプリを利用する。このSuicaアプリのチャージ用のクレカにビュー・スイカカードなどのビューカードを登録すると、オートチャージの設定ができる。

     なお、ビューカードの中でも、JR東日本<9020>の駅ビルのショッピングセンターとの提携カードとして発行されている「ルミネカード」や「アトレビューSuicaカード」は、ルミネやアトレでQUICPay自体の決済ができないため、必然的にSuicaで支払うことになるが、その場合は割引きなどのサービスが受けられないので、そのままのプラスチックカードを使うのがオススメだ。

     同じく「ビックカメラ<3048>Suicaカード」も、ビックカメラ<3048>コジマ<7513>で利用すると通常は10%のポイントが付くが、Apple Payで支払うと、他社のクレジットカードと同じ8%のポイントになってしまう(2016年12月現在)。「JAL<9201>カードSuica」もマイルが2倍貯まる特約店のメリットが受けられないので、おトクに利用するためには、プラスチックカードが必要になる(2016年12月現在)。とはいえ、ビューカードはオートチャージを利用するのに欠かせない存在。ルミネやビックカメラ<3048>など、提携先のお店を利用する場合はプラスチックカードと、使い分けることを心掛けたい。

    Apple Payとうまく付き合う方法

     iDはAndroidで利用できるおサイフケータイでは2つまでしか設定できないが、Apple Payの場合は、登録できる8枚までなら何枚でも可能。QUICPayは1回の買い物で利用できる上限額が通常2万円までだが、Apple Payなら「QUICPay+対応店」が利用でき、2万円以上でも支払いができる。QUICPay+対応店にはビックカメラ<3048>コジマ<7513>、ソフマップ、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどがあるので、高額の買い物もスピーディーに支払えるというわけだ。

     ただApple Payで気軽に支払えるようになった分、気を遣いたいのが支払い金額の管理だ。電子マネーはあまりに簡単に支払えるので、出費が増える傾向にある。管理を行き届かせるという意味でも、登録するカードはiD用、QUICPay用、Suicaのチャージ用と最小限にとどめたい。その方がクレカを利用した時に貯まるポイントも分散しないので、有効期限などを管理しやすく、ポイントを電子マネーや金券、商品などに利用する時にも活用しやすい。

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      最終更新: 01月04日(水)10時36分

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