TwitterやLINEで「自撮りメッセ企画」をする女子高生

CNET Japan 2017年01月07日(土)08時00分配信

 女子中高生のTwitterやLINE<3938>で「企画」が飛び交っていることをご存知だろうか。企画とは、彼女たちが考えたイベントであり、多くの場合、先着あるいは抽選でプレゼントも用意されている。「2016年ありがとう企画」「新年特別企画」「お正月企画」など、年末年始には特に企画が増えていたので見かけた方もいるかもしれない。

 典型的な企画は次のようなものだ。

「お正月企画☆ 自撮りメッセか手書きメッセほしい人いる?いないかな?(汗) 何人応募してくれるかわかんないから締め切った時に人数とか決めるね~。 締切は明日の7時まで。結果が出たら当たった子にリプ送ります!」
「☆アイコンプレゼント企画☆ アイコン画像を作ってプレゼントします。31日までのらぶりつ(=「いいね」とリツイート)を対象に抽選します。フォロワーさん増やしたいからタグ(=ハッシュタグ)します。 #絵描きさんと繋がりたい #らぶりつください #絵描き」

 同じ企画をTwitterとLINE<3938>の両方で投稿し、Twitterではらぶりつ、LINE<3938>ではスタンプを求めている例も多い。女子中高生はなぜTwitterやLINE<3938>で企画をするのだろうか。行動からわかる理由と心理、起きうるトラブルについて考えていきたい。

反応が多く盛り上がる「企画」

 女子中高生が「企画」と言うとき、その目的の多くはフォロワーを増やすことや友だちとの交流を増やすことだ。彼女たちは、企画によってアカウントを盛り上げなければならないと感じているのだ。実際、プレゼントがあるため、多くの場合は他のツイートや投稿よりも反応率が高くなる。

 mixiで「足あと1万人目は◯◯さんです!お礼にご馳走します!」などの企画を見たことがある人も多いだろう。これも根っこは同じだ。見にきてくれている人のためにイベントを企画して、自分のmixiアカウントを盛り上げよう、普段から見てくれている人たちに感謝を示そうという行動だ。

 「もっと見てほしい」という願いと、「いつも見てくれてありがとう」という感謝がこの行動につながっているのだ。

企画で大切なのはつながり感

 企画投稿におけるプレゼントにはいろいろな種類がある。オリジナルイラスト、加工画像などを作ってプレゼントするという実用性があるプレゼントは、大人でも理解しやすいだろう。

 一方、中高生に特徴的なものは、「自撮りメッセ」と「手書きメッセ」だ。自撮りメッセは、自撮り写真に相手へのメッセージを書き込んだもの。手書きメッセは、手書きのメッセージを写真に撮ったものだ。学生時代に友だちとお互いに手紙を送りあった経験がある人も多いだろう。自撮りメッセと手書きメッセは、その現代バージョンというわけだ。コミュニケーションはすべてネットで済む現代だからこそ、手書きという一手間に価値があるのだ。

 実物を見たい人は、ぜひTwitterかGoogleなどで「自撮りメッセ」や「手書きメッセ」で検索してみてほしい。なお、手書きの方が気持ちが伝わる、検索対象から外れるなどの理由からか、Instagramでも「#手書き」「#手書きツイート」などのハッシュタグ付きで、手書き投稿写真が多数みられる。

 自撮り写真をプレゼントするというのは大人にとっては不思議な気がするが、自分の自撮り写真を顔文字代わりに使う子もいるくらいだ。セルフィーは中高生にとってまったく特別なことではない。自撮りメッセは、顔が見えるコミュニケーション程度の意味なのではないか。実際、もらった子たちは自撮りメッセを「可愛い!」と喜んでおり、相互コミュニケーションはうまくいっているようだ。

 自撮りメッセというと“自撮り”に注目してしまうかもしれないが、本当に重要なのは「メッセ(=メッセージ)」の方だ。プレゼントの中には、「長文リプ」というものもある。自撮りメッセも手書きメッセも長文リプも、2人の出会いや、相手への気持ちなどが綴られていることがほとんどだ。つまり、相手とのつながりが感じられたり、相手からの思いが感じられるからこそほしいというわけだ。

暴走する承認欲求には注意

 女子中高生が求めていることは、もっと見てほしいという承認欲求もあるが、それ以上に相手との強い絆だ。相手とのつながりを再確認し、両者間の関係性を視覚化して安心したいという強い思いがある。

 彼女たちの企画からは、自撮りメッセをプレゼントするというある種の自信とともに、誰も自分からのメッセージを欲しがらなかったらどうしようという不安も感じる。当連載でかつて、LINE<3938>で行われている「ブロック大会」や「友だち確認」をご紹介したことがあるが、それとも共通する心理だろう。このような行為が過度になってはマイナスの影響があるが、保護者世代にもある程度理解できる行動なのではないか。

 しかし、企画の中には、プレゼントとして「18禁画像を送ります」とか、「フォロワーさん外でも大丈夫なのでらぶりつください。いいね押してくれた人抽選で3名様に好きな部位の写真をDMで差し上げます。どんな部位でも大丈夫なので当選した方は見たい部位を言ってください」という行き過ぎたものも見かける。承認されるためには裸の写真でも送るという承認欲求の暴走だ。

 女子中高生には他人への欲求が強く、不安感にかられている子が多い。保護者世代は、女子中高生の行動が行き過ぎていないか、「承認欲求の暴走」にならないよう見守る必要があるだろう。

高橋暁子

ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。

ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/

Twitter:@akiakatsuki

CNET Japan
もっと見る もっと見る

【あわせて読む】

    最終更新: 2017年01月07日(土)08時00分

    【関連ニュース】

    【コメント】

    • ※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。