クアルコム、スマートスピーカ向けプラットフォームなどを発表--音声UIの台頭受け

CNET Japan 2017年06月19日(月)12時34分配信

 テレビメーカーは何年にもわたり、画質向上に注力する一方で、音質については無視するか、低下させることさえあった。だがメーカー各社は今や、言わば音声のHD体験に相当するものを生み出そうとしている。

 一方で、サウンドシステムの向上に伴い、消費者はスピーカを利用する際に音楽や映画を聴く以上のことを期待するようになった。スピーカに話しかけて、「Amazon Alexa」や「Google Home」にちょっと手助けしてもらいたいと思っているのだ。モノのインターネット(IoT)やウェアラブルの世界が成長するにつれて、リアルタイム翻訳などの機能を持つ、より洗練されたリスニングデバイスに対する消費者の需要も高まっている。

 Qualcomm Technologies Internationalはこのようなトレンドを、中国で現地時間6月15日に発表した一連の新たな音声技術で追いかけようとしている。同社の新製品には、ヘッドホンやスピーカに使用する次世代のアンプ用チップセットや、新たな音声用システムオンチップ(SoC)プラットフォームなどがある。加えて、Qualcommはマルチルーム技術を備えたスマートオーディオプラットフォームを発表した。このプラットフォームは、メーカー各社がスマートスピーカの開発を加速させる助けになるだろう。

Bluetoothオーディオ用SoCプラットフォーム「CSRA68100」

 Qualcommが発表した「CSRA68100」は、高性能のシングルチップで構成されるフラッシュプログラミング可能なBluetoothオーディオ用プラットフォーム。高価格帯のワイヤレススピーカおよびヘッドホン向けだ。CSRA68100は、現行モデルの4倍のデジタル信号処理能力を実現するほか、32ビットの開発者専用アプリケーションプロセッサを搭載する。Qualcommで音声および音楽担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるAnthony Murray氏は、これによりメーカー各社は「ユースケースがないためにこれまでは必要とされなかった消費者体験をもたらす」ことができるはずだと述べた。たとえば、多機能スピーカで音声認識が可能になる。

 CSRA68100がハイエンドデバイス向けである一方、フラッシュプログラミングが可能なオーディオSoCプラットフォームとなる新しい「QCC3XXX」ファミリは、Bluetoothヘッドセットおよびスピーカ向けに、さまざまな競争力のある価格に設定されている。Qualcommはまた、USB-C接続のオーディオデバイスをターゲットとしたシングルチップUSBオーディオSoCプラットフォームも発表している。

次世代オーディオアンプ技術搭載SoC「CSRA6620」

 また、Qualcommの次世代「DDFA」オーディオアンプ技術を活かしたSoC「CSRA6620」は、高品質なアンプ性能を実現しながら、それをシングルチップに統合した。ワイヤレススピーカ、サウンドバー、ネットワークオーディオ、ヘッドホンアンプなどのデバイスでハイレゾサウンドを楽しめるため、幅広いユーザーがプレミアムエンドのアンプを手にするだろうとMurray氏は述べた。ヘッドホンのようなデバイスで音質を向上できれば、そのデバイスに多機能性を持たせることで、聴覚補助のような重要なユースケースで市場を成長させる可能性がある、と同氏は指摘した。

スマートスピーカ向け「Smart Audio Platform」

 音声で操作できるネットワークスピーカを設計するメーカーに対して、Qualcommは「Smart Audio Platform」を提供する。同プラットフォームは、さまざまな製品レベルやカテゴリのデバイスを開発できる柔軟性をメーカーに提供するため、多様なソフトウェア<3733>構成が可能な2種類のSoCを選択できる。複数のマイクに対応した先進のファーフィールド音声認識向けに設計されており、同プラットフォームの音声ソフトウェア<3733>もエコー除去、ノイズ抑制、「割り込み」機能などを取り入れている。これらすべてが、騒がしい環境でも、ユーザーがスマートスピーカから離れていても機能する音声UIを構成する。

 通常、高品質な音、音声認識、複数の部屋に対応するサウンドバーを設計するには、複数のベンダーの複数のチップを使用し、ソフトウェア<3733>もサードパーティーのものが使われる。同プラットフォームはこのプロセスを一元化するとMurray氏は説明した。「当社の顧客がこれを出発点としてさまざまな差別化要因を盛り込み、はるかに迅速かつ低価格で市場に投入できるのに十分な柔軟性」を提供するものだと同氏は述べた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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    最終更新: 2017年06月19日(月)12時34分

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