高校生には「Twitter派」「インスタ派」の派閥あり

CNET Japan 2017年08月12日(土)08時00分配信

 どのSNSが流行っているのかということは、ビジネスパーソンの関心事だ。高校生の間では、さらに進んでメインで使うSNSで派閥があるという話を聞いたので、ご紹介していきたい。

 まず高校生の間には、スマホのOSによる派閥のようなものが存在するという話について見ていこう。

iPhone絶対主義が多数派

 スマホを所有する10代女性を対象としたプリキャンティーンズラボの格安スマホに関する調査(2017年7月)によると、「格安SIM/格安スマホを利用しているか」という問に対して、49.1%が「分からない」と回答している。同社の分析によると、10代の子たちは、自分の利用している携帯キャリアもわからない可能性が高いという。

 同調査では、92%がスマートフォンの料金は両親が支払っていると答えている。高校生にとって格安SIMやスマホは、自分で利用料金を支払うものではないため興味がないのはある意味当然だ。また、携帯キャリアは家族割引などによって保護者が決めるものだ。高校生には自分のメールアドレスも知らない子も少なくなく、キャリアメールをほとんど使わないことも意識しない理由につながっているだろう。

 一方、iOSの端末を利用している割合は59.3%に上り、「iPhoneであれば後はどうでもいい」という高校生の意識を反映した結果と言える。ある保護者が安いからという理由で高校生の娘にAndroid端末を買い与えようとしたところ、「iPhoneを使っていないと仲間はずれになる」と泣かれて困ったという話を聞いた。彼女のグループの子たちは全員iPhoneだったそうだ。

 その保護者は、古いiPhoneを買い求めて格安SIMを利用することにしたそうだが、その点では子どもからまったく文句がこなかったという。高校生世代はiPhone絶対主義が多数派を占めており、古くてもiPhoneなら問題はないというわけだ。高校生の間で「iPhoneは自撮りがきれいに撮れる」という信仰めいたものがあることも影響している可能性がある。

Twitter派かInstagram派か

 高校生ではLINE<3938>がインフラと化していることは以前ご紹介したことがある。クラスの友だちでも電話番号とメールアドレスしか知らず、LINE<3938>のみでつながっていることは普通となっている。高校生における利用率は非常に高く、利用していないのはクラスに1人程度。LINE<3938>は使っていないとそもそも相手にしてもらえない状態となっているのだ。

 それに加えて大抵の女子高生は、TwitterもInstagramも利用している。しかし、LINE<3938>以外にメインで使うものは微妙に違っているようだ。メインに使っている方では投稿やコミュニケーションもするが、そうではない方ではほとんど読むだけということも多いという。しかし、「Twitterだけでインスタを使ってないと変わった子扱いされる」とある女子高生は言う。「インスタを使いこなしている派閥が一番強い」。

 それぞれで流行していることや行動なども若干異なる。Instagramではインスタ映えする写真が撮れるものが人気となるからだ。たとえば同じ花火でも、インスタ女子の方が浴衣で行く割合が圧倒的に高くなる。Instagramで「#浴衣」は、何と125万件も投稿されている。実際、Google Trendsで見ると、近年写真映えする「浴衣」の検索数は増加傾向にある。

 「#ナイトプール」の流行もInstagramならではだろう。ナイトプールとは、日焼けせずライトアップされた夜間のプールを楽しむ新しいアクティビティだ。泳ぐことはなく、Instagramに投稿するための写真を撮影することが目的となる。レコードを買わずに店内で写真だけ撮って行く女性グループのことが話題となったが、そのような「#レコード女子」の流行もInstagramならではだ。

「何派で仲良くなれるか判断」

 「どっちメインでコミュニケーションしているかで仲良くなれるタイプかどうかを判断するかも」と先程の女子高生は教えてくれた。「Instagramは使うけど、きれいすぎて疲れるから、Twitterもしっかり使っている方が本音が分かって好き」。彼女にとってはInstagramはファッション誌のようでキラキラしすぎており、本音が出せないところが苦手だという。「でも、インスタをやらないと浮くから、インスタもやっている」。

 「何派」というのは、高校生世代の関心事となっている。たとえばLINE<3938> Qでは、「Twitter派かインスタ派か」「LINE<3938>派かTwitter派か」「Twitter派かFacebook派か」などの、メインで利用するSNSを聞く質問が多数投稿されている。中には、「まだInstagramを使っておらずTwitterメインだけれど、おかしいのか」という質問も投稿されている。

 もちろん、Instagramやインスタ映えのするものを純粋に好む女子高生も多い。しかし、その陰には仲間はずれになりたくないとか、浮きたくないという理由で利用している女子高生も少なくないようだ。高校生たちの間には流行に乗り遅れないようにしたいという意識が強く働いているのだ。

 Instagramはファッション誌のように楽しめるSNSであり、多くの女子高生たちに好まれている。しかし、英王立公衆衛生協会(RSPH)の報告書(2017年5月)によると、Instagramは他のSNSよりも若者の心に不安感や孤独感、いじめ、外見への劣等感などの否定的な影響を多く与えることが分かっている。本当は“盛った”写真だけが投稿される場なのだが、Instagramに投稿されていることがすべてだと考えてしまうと、そのように感じるのは仕方がないのかもしれない。

 iPhoneと同様Instagramも多数派となりつつあるが、保護者世代はそのようなツールは無理してまで利用するものではないことを、子どもたちに伝えてあげてほしい。

高橋暁子

ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。

ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/

Twitter:@akiakatsuki

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    最終更新: 2017年08月12日(土)08時00分

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