注目のアップル新本社--写真とビデオで見るApple ParkとSteve Jobs Theater

CNET Japan 2017年09月16日(土)08時00分配信

 Appleは米国時間9月12日、カリフォルニア州クパティーノで建設を進めてきた新キャンパス「Apple Park」内にある「Steve Jobs Theater」で初めてのイベントを開催した。

 有機ELディスプレイを採用した「iPhone X」、10周年を記念する「iPhone 8」シリーズ、セルラー対応の「Apple Watch Series 3」、4K HDR再生を実現する「Apple TV 4K」を披露したイベントとなった。

 まったく新しい場所での開催、そしてイベントでは冒頭でSteve Jobs氏をたたえるオープニングセレモニーの演出など、Apple ParkとSteve Jobs Theaterにも注目が向けられた。

■Apple Park内をビデオで解説


Jobsが熟慮した未来の仕事場

 Apple Parkは、元HPのキャンパスを含む71ヘクタールの広大な土地に立てられた、1万2000人あまりが働ける新しいキャンパスだ。

 イベントの冒頭、Apple Parkの披露に寄せて、Tim Cook CEOは「10年以上前から、次世代のエンジニアとデザイナーがともに働く職場と環境について、熟慮を重ねてきた」と、Jobs氏がApple Parkの持つ意味合いや設計に深く関わってきたことを明かした。

 Apple Parkのメインの社屋は、おなじみとなった円盤状の「スペースシップ」と呼ばれる建物だ。直径450m、4階建ての建物は中庭もあり、またApple Park全体で17Mwhの発電量を誇るソーラーパネルも設置されている。

 今回プレスの入場が許可されたのは、Apple Parkのすぐ脇にあるApple Park Visitor Centerと、その前から入場し5分ほど緩やかな丘を登ったところにある今回の会場となったSteve Jobs Theaterだった。そのため、Jobs氏が実際に社屋の中でどのような環境を創り出したのかまでは見られなかった。

起伏に富んだ、美しいカリフォルニアの風景を再現

 Apple Parkへの引っ越しが始まる際のリリースで、ランドスケープデザインについて、「Jobs氏が心を躍らせインスパイアを受けた、広大で光あふれるカリフォルニアの風景を創り出した」と説明していた。

 シリコンバレーやサンフランシスコが位置する北カリフォルニアは夏の乾期と冬の雨期に分かれる地中海性気候で、ナパやソノマでのワイン作りをはじめとした、全米を支える豊かな農業生産も盛んな土地だ。

 広大で起伏に富んだ地形が創り出す美しい自然は、この地域に住む人々にとっての財産ともいえる。Apple Parkは職場に、こうした原風景を持ち込み、Jobs氏がそうであったように、創造性を発揮し未来の生活を創り出していく企業であり続けたい、という願いが込められているのだ。

Steve Jobs Theaterの秘密とは

 Apple Parkの敷地に足を踏み入れた報道陣は、5分ほど緩やかな坂道を上り、丘の頂上にあるSteve Jobs Theateへとたどり着いた。

 地上部分は、6mの高さのガラスの壁の上に、直径50mのメタリックカーボンファイバーのルーフが載っている構造で、室内には柱が一切ない。ガラスやルーフは日本の技術が使われており、ガランとした、円形の、何もない空間が広がっていた。

 壁に沿って弧を描く階段で地下4階分ほどの深さまで下ると、そこには「Steve Jobs Theater」と書かれた1000席のシアターの入口にたどり着く。この近い部分には、実にさまざまなギミックが隠されていた。

 まず、イベント開催前には大きく間口を開いていた劇場だったが、開始直前になるとシャッターのように壁が降りてきて、間口が完全に塞がれてしまった。出入りには、左右にあるドアを使うことになる。

 1000席あるシアターのシートは扇型に並べられており、傾斜があることも助けて、コンパクトにまとめられている。どの席からでもスクリーンが見やすく、取材しやすい環境だった。

 イベントの終盤、再びシアターの後方の壁が開けられると、入場時には存在していなかったタッチアンドトライコーナーが現れていた。

 イベント前までは、円形のエントランスは地階から上に伸びる同じ円形の壁で支えられているかのように見えたが、実はその壁は可動式となっており、シアターと同じ空間を仕切っていただけだったのだ。

■ Steve Jobs Theaterのロビーからシアターまで


長い階段とらせん状のエレベーター

 多くの報道陣は長い階段を使ってシアターに降りたが、中には車椅子の人もいる。そうした人が利用するのが、透明なチューブのエレベーターだ。

 ただし、エレベーターを支えるレールがらせん状になっており、入ったときと180度回転して出口に到着する仕組みとなっていた。実際に乗ってみると、ゆっくりとした回転で、酔ってしまうほどではなかった。

 その他にも、ブリーフィングに対応するロビーと会議室が用意されており、プレス向けのアクティビティを1箇所で済ませられる機能性を追究した作りとなっていた点が印象的だった。

■らせん状のエレベーターをビデオで体験


 最後に1つ。Steve Jobs Theaterの左右にある長い階段には手すりがあるが、これは壁材をていねいに削って持ちやすいよう加工したものだった。鉄製などの異なる素材の手すりを設置するのではなく、石の冷たい温度と滑らかな触り心地に、Steve Jobs Theaterを感触で楽しめるような、そんな体験が印象に残っている。

ビジターセンターは2017年中に一般公開へ

 Apple Parkの敷地のすぐ脇には、Apple Park Visitor Centerが設置される。Apple StoreにはApple Park限定のTシャツやトートバッグなどのグッズが販売されているほか、Cafe Macも併設され、コーヒーや軽食を楽しめる。

■オープン前のApple Park Visitor Center


 また、Visitor Centerのロビーには、グリッドが引かれたApple Parkの縮小模型が用意されており、専用のアプリがインストールされているiPad Proをかざすことで、Apple Park各所の建物やランドスケープデザイン、建物の中の様子、エネルギーや風の流れを、拡張現実で楽しめる。

 Apple Parkは職場であると同時に、現在から未来に向けて、Appleがどのようにビジネスを進めていくのかという企業姿勢を表現する、最も巨大な製品の1つと数えられるのだろう。

 サンフランシスコを訪れる際、ちょっと距離はあるが、クパティーノまで足を伸ばしてみてはいかがだろうか。シリコンバレーの入口となるサンノゼ空港を拠点にすれば、より身近に訪れることができるだろう。

CNET Japan
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    最終更新: 2017年09月16日(土)08時00分

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