業績拡大の勢い強し--日経平均のPERと下値メドは?

ZDNet Japan 2017年11月14日(火)11時30分配信

今日のポイント

  • 3月期決算主要841社の中間決算まとめ:業績モメンタム強い
  • 日経平均株価<.N225>が上昇しても、PERで見た割安感は変わらず
  • 日経平均株価<.N225>の下値メド、押し目買いのタイミングを計りたい
  •  これら3点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

    3月期決算主要841社の中間決算まとめ:業績モメンタム強い

     11月13日までで3月期決算企業の中間(2017年4~9月)決算は9割以上が発表済みだ。楽天証券経済研究所でモニターしている841社の業績についてまとめたのが以下の表である。

    東証一部上場3月期決算、主要841社の連結純利益(実績と予想:前期比増減率)の推移

    前期(2017年3月期)は下方修正後に、上方修正

     前期は、期初(5月時点)に会社予想ベースで9.8%の最終増益が見込まれていたが、円高の進行によって中間決算発表時には下方修正が優勢となった。12月時点で増益率の見通しは4.2%まで縮小。しかし、下半期に入ってから一転して、業績の上方修正が優勢になった。米国と中国を中心に世界景気の回復色が強まった恩恵を受けた。最終的に前期は12.3%増益で着地した。

    今期(2018年3月期)は、第1四半期から上方修正続く

     今期は、期初(5月時点)に会社予想ベースで5.9%の最終増益が予想されていた。世界同時景気回復の追い風を受け、業績予想は第1四半期(4~6月期)決算発表時から上方修正が優勢だった。中間決算(4~9月期)決算発表時にさらに上方修正された。

    日経平均株価<.N225>が上昇しても、PERで見た割安感は変わらず

     今期(2018年3月期)の業績予想が出そろった5月23日時点で、日経平均株価<.N225>は1万9613円だった。このとき、日経平均株価<.N225>の今期予想ベースPER(注)は約14倍。筆者は5月23日の記事で、「日経平均株価<.N225>の予想PERは約14倍まで低下した。日本株のPERが過去は20倍台で推移していたことを考えると割安な水準といえる」と書いた。

    (注)PER:株価収益率。ピー・イー・アールまたはパーと読む。株価が1株当たり利益の何倍まで買われているかを示す。倍率が低いほど、株価は利益から見て割安と判断される。

    <参考>TOPIX(東証株価指数)の予想PER推移:1996~2017年

     さて、それでは現在の日経平均株価<.N225>のPERはいくらだろうか。11月13日時点で日経平均株価<.N225>は2万2380円。予想PERは「約15倍」だ。5月23日と比較すると、日経平均株価<.N225>は14%上昇しているが、PERはあまり上昇していない。PERで見た日経平均株価<.N225>の割安感は変わっていない。

     日経平均株価<.N225>採用銘柄の今期業績予想が上方修正されたため、日経平均株価<.N225>が上がった割りにPERはあまり上昇しなかったわけだ。

    日経平均株価<.N225>の下値メド、押し目買いのタイミングを計りたい

     日経平均株価<.N225>は目先、スピード調整となる可能性があるが、日本株の業績拡大のモメンタム(勢い)が強いことを考えると、深押しはないと予想している。下値のメドは25日移動平均線(2万1825円)となる可能性もある。

     ただし、下値はあくまでもメドに過ぎない。これから出る政治経済の材料次第では、もっと早く反転することも、もっと深く調整することもあり得る。

     自らの日本株の保有ポジションを考えながら、押し目買いのタイミングを計っていく必要があると思う。

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      最終更新: 2017年11月14日(火)11時30分

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