「敬老の日」にちなみ「サ高住」物色、イチ押しはパナソニック

会社四季報 2017年09月17日(日)06時10分配信
(撮影:今井康一)
 18日「敬老の日」にちなみ“終活ビジネス”の最先端を探ろうと、「サ高住」と略称されるサービス付き高齢者向け住宅に狙いを定めた。看護や介護は身内に頼らず行き届いた専門業者の訪問サービスを受けたい――。それには「サ高住」が有力な選択肢だろう。元気なうちに終の住みかとなる物件探しに余念のないシニア層は格段に増えている。  「サ高住」は夫が定年を迎え、子供が独立した夫婦が移り住む集合住宅をイメージしがちだが、「少人数多機能型居住介護事業所」を併設した少人数タイプもある。たとえば世界遺産ひだ白川郷に隣接する岐阜県飛騨市は、特定非営利活動法人(NPO)の運営する“終の住みか”が点在する人気スポットだ。  その中の1つ、NPO法人縁がわは、古民家を改修し全11室の共同生活を営む地域密着型の施設を運営する。同時に訪問介護支援サービスの株式会社を関連会社として設立し、同施設を全面バックアップする体制を敷く。全国7000弱の棟数のうち、その大半はこうした中小規模事業者が支えているのが実態だ。  上場企業が医療・社会福祉法人らと組んだ物件も都市部を中心に着実に増えており、最先端の動きをつかんでおくと“終活ビジネス”のテーマ物色に役立つだろう。  有名な関連銘柄の1つは「サ高住」だけで全国90施設を有する学研ココファンの親会社である学研ホールディングス<9470>。2つ目は旧ワタミ<7522>と旧メッセージの物件を2015年末に相次ぎ買収したSOMPOホールディングス<8630>だ。SOMPOHDは、買収した後も2つの子会社を併存させて新規開設を進めるが、社長は同一人物。一本化する気があるのかどうか、本業の保険PRには打って付けだが、典型的な異業種の参入事例だけにその本気度が問われている。  この2社以外にも「サ高住」には建築請け負いを含めて1部上場企業が数多く参入しているので、以下に主要な銘柄を証券番号順に並べてみた。  ミサワホーム<1722>長谷工コーポレーション<1808>三井ホーム<1868>住友林業<1911>大和ハウス工業<1925>積水ハウス<1928>野村不動産ホールディングス<3231>日本管理センター<3276>東急不動産ホールディングス<3289>シップヘルスケアホールディングス<3360>メディカルシステムネットワーク<4350>総合メディカル<4775>パナソニック<6752>東京建物<8804>フジ住宅<8860>西日本鉄道<9031>近鉄グループホールディングス<9041>。  この中でのイチ押しはパナソニック<6752>だ。100%子会社のパナソニックエイジフリー(本社大阪府、資本金5000万円)は1998年に有料老人ホーム1号を開業した国内有数の介護ビジネス会社。それぞれ別会社として展開していた介護サービス、介護ショップ、介護用品・設備の3事業を統合する形で昨年4月に発足した。  主力のライフサポート事業を担う前身企業は2014年2月に「サ高住」に参入したが、古くは戦前の1940年に事業主医療機関として松下病院(現パナソニック<6752>健康保険組合松下記念病院)を設立するなど医療分野の経営資源を脈々と受け継いできた。その松下記念病院も介護老人保健施設の運営に2000年から乗り出している。  こうした全社グループの総合力は、シニア向けビジネスの事業戦略で次元の異なる優位性を発揮しつつある。同社は、シニア向け住宅分野で独自の実績があったパナホーム<1924>をTOBにより完全子会社化したが(9月27日付で上場廃止)、これにも「サ高住」を含めたシニア向け住宅事業をグループ一体で強化したいという狙いが透けて見える。同社HPに参考となる事業方針が掲載されていたので合わせて参考にしてほしい。 (『株式ウイークリー』編集長) ※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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    最終更新: 2017年09月17日(日)06時10分

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