「仮想通貨」実際に持ってる人はわずか数%!?

投信1 2018年01月14日(日)06時20分配信

経済が右肩上がりとはいかなくなっている中で、年金問題や増税などもあり、今のやり繰りや将来のお金に不安を抱えている方が増えています。この不安を乗り越えるために資産運用を考えたことがある人は少なくないのではないでしょうか。

資産運用には株式や不動産などさまざまな手段がありますが、最近台頭してきたのが「仮想通貨」です。特にその代表であるビットコインは、ニュースや記事に多く取り上げられています。「簡単に儲かる」「安易に始めるのは危険」などさまざまな意見が飛び交っていますが、実際のところはどうなのでしょうか? 小説形式の投資入門書である著書『隣の人の投資生活』が好評のクレア・ライフ・パートナーズ代表・工藤将太郎さんが解説します。

フツーの人はどう思っている?

ここでは、無作為に抽出した20代・30代の計300人にアンケート調査を行った結果をもとに、まず多くの人が仮想通貨をどう捉えているのか、「フツーの人の実感」を探っていきたいと思います。

いくつかの質問の中で、私が特に注目したのは仮想通貨への「興味」と「保有有無」の2つです。それぞれの質問の結果は以下のようになりました。

Q:仮想通貨に興味はありますか?

 興味あり……91人
 興味なし……132人
 よくわからない……77人

Q:仮想通貨は持っていますか?

 持っている……18人
 持っていない……282人

聞いたことはあるけど……

まず、「興味」について見てみましょう。「興味あり」が91人と、ある程度は「仮想通貨」への認知が広がっていることがわかります。もちろん、「興味あり」以外の回答者の中にも、認知はしているという人はいると考えられます。

一方、「よくわからない」も77人と、決して少なくありません。これらの結果から、「仮想通貨」という言葉は聞いたことがあっても、その安全性や特徴などの実態についてはよく知らないという人が多いことがわかります。

次は、「保有有無」について。「持っていない」が282人と大半で、「持っている」は18人で全体のわずか6%。興味がある人が多くいるにも関わらず現状ではほとんどの人が「仮想通貨」を保有していません。なぜ興味があるにもかかわらず、保有していないのでしょうか?

多くの人は「印象」で語っている

以下は、「仮想通貨を持っていない」と答えた人たちから多くいただいたコメントですが、ある程度の傾向が見られました。

「よくわからない」(30代男性・既婚)
「値段の変動が激しく、投機的な印象が強い」(20代男性・既婚)
「現在はかなり高騰しており、もう一ケタ上がると言う人もいれば、今がピークと言う人もいて、価値に対して信用ができないところがあります」(30代女性・独身)
「損をしそうで怖い」(20代女性・独身)

このように、くの人が、「事実や知識」というより、どちらかといえば「印象」を根拠にしたコメントをしていました。つまり、「仮想通貨」についてよく知らないことが不安やマイナスの印象を抱えてしまう原因となっているのです。

従来の通貨とどこが違う?

「仮想通貨」が従来の通貨と決定的に違うところは、次の二点です。

・政府の管理下にない

・銀行などの機関を通さない

これらによって、通貨の流通性が非常によくなり、さらに手数料が圧倒的に少ないということも大きなメリットです。

「仮想通貨」のメリットにいち早く気づいて投資した結果、資産を何十倍、何百倍にもした「億り人」と呼ばれる投資家は多くいます。しかし、メリットの裏にはデメリットも潜んでいるもの。ニュースや新聞で「仮想通貨の動きはバブルと一緒だ。いずれはじける」というようなコメントを目にしたことがある人は多いのではないでしょうか。あくまで予想の範囲内ですが、「いつ何をきっかけにはじけてもおかしくない、バブル的な状況」と言ってもいいでしょう。焦って誤った判断をする可能性があるのであれば、いったん静観し、知識を蓄えつつ次のチャンスに向けて準備をするほうが得策といえます。

環境は徐々に変化している

少しずつ仮想通貨を取り巻く環境も変わってきています。国内では2017年4月に改正資金決済法が施行され、政府によって「貨幣」として認定されました。これにより扱える業者が増えてさらなる普及が予想される一方で、現金化する際に利益分が「雑所得」として課税の対象になりました。

現在、ビットコインの購入には日本円が多く使われており、世界で一番購入しているのは日本人だといわれています。これは購入の手軽さと、投資家の「ブームに乗り遅れたくない焦燥感」が一因と思われます。なぜ現在のバブルのような状況になっているのか、ご自身の資産形成の手段として仮想通貨が最適なのか、きちんと検討する必要があると思います。

こういった知識のインプットの積み重ねによって、「漠然とした不安」は解消されるでしょう。といっても、「仮想通貨」だけでも数千種類あるという状況の中で、それら一つひとつを資産運用の対象として吟味していては、いくら時間があっても足りませんし、自分に適したものを判断することは困難でしょう。

大切なのは、資産運用をする目的

そこで、具体的な資産運用手法について学ぶ前に、資産運用に必要な「考え方・哲学」を知り、自分自身の目標や資産形成の目的を定めることをお勧めします。目標や目的が定まることで、自分に向いている資産運用の形が、おのずと見えてくるのです。

こうした考えの延長で、拙著『隣の人の投資生活』では、資産運用に初めて挑戦する人にもわかりやすいお金の哲学をまとめました。

主人公をはじめとする登場人物がさまざまなクライアントの資産運用に関する悩みを解決していく物語形式となっているので、自分の状況と照らし合わせやすくなっています。

おかげさまで現在、第3刷まで版を重ねていますが、物語形式にしたことで、いい意味で「資産運用に関する書籍っぽさ」がなく、類書と比べてもかなり読みやすくなっているのではないでしょうか。読者のみなさんも、本書をきっかけに、資産運用の第一歩を踏み出していただければと思います。


■ 工藤将太郎(くどう・しょうたろう)
西南学院大学卒業後、日本生命保険相互会社入社。資産形成について知識を深めるとともに、自身でも積極的に不動産投資や海外投資を実践。2012年株式会社クレア・ライフ・パートナーズ設立、代表取締役社長に就任。


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    最終更新: 2018年01月14日(日)06時20分

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